気候変動と健康

気候変動関連死について

「気候変動関連死」とは?

今、気候変動を起因とする健康被害や死亡者数が増加しています。
気候変動による大気汚染、異常気象・猛暑、媒介生物の生態系の変化、水質の変化、食料不安、
自然環境の悪化等を介して、私たちの健康に様々な影響を与えると言われています1

世界経済フォーラムは、気候変動が起因となる健康被害や死亡数が今後さらに増加するとして警鐘を鳴らしています。2050年までに、本来ならば避けられる環境要因によって亡くなる「気候変動関連死」が、約1,450万⼈に上ると報告しています2  。
気候変動は、熱波、⼭⽕事、洪⽔、熱帯暴⾵⾬、台風など、⼈道的緊急事態にも直接関与しており、その規模、頻度、強度は増加の⼀途をたどっています。

これらの気象災害は、直接的および間接的に健康被害を及ぼし、「死亡」「⾮感染性疾患」「感染症の発⽣と蔓延」などのリスクを⾼め、ひいては⼈間社会のあらゆる機能(社会的、経済的状況、医療システムの機能)にまで悪影響を与えます3 。この影響は、過去数⼗年にわたる健康保健分野における進化を戻してしまう可能性さえあるのです3


気候変動関連死の実態


気候変動関連死による
死亡者数の予測
2050年までに1,450万人2

2020年から世界に蔓延した新型コロナウイルス感染症による年間の最大死亡者数は約350万人4
(2021年)でした。気候変動関連死は、この数を大きく上回ることが予測されています。

気候変動関連死は、年間約1,300万人
気候変動関連死は、年間約1,300万人

高齢者は、熱中症のリスクが高く、発症すれば重症化しやすい
高齢者は、熱中症のリスクが高く、発症すれば重症化しやすい

高齢者は、
熱中症のリスクが高く、
発症すれば重症化しやすい5,6,7,8,9

全世界において、65歳以上の熱中症による死亡者は、この20年間で70%増加しています。
また、高齢者は、気温が上昇すれば、心停止のリスクが増すことなども
報告されています5,6,7,8,9


心臓、腎臓、呼吸器疾患など、
慢性疾患を持つ患者さんのリスク10,11,12

異常気象による脱水症状や体重減少などは、慢性疾患を持つ患者さんの病気のコントロールも
難しくさせ、また病気を発症する新たなリスクとなり得ます10,11,12

心臓、腎臓、呼吸器疾患など、慢性疾患を持つ患者さんのリスク
心臓、腎臓、呼吸器疾患など、慢性疾患を持つ患者さんのリスク

日本国内での熱中症の死亡者は約23年で8倍増加
日本国内での熱中症の死亡者は約23年で8倍増加

日本国内での熱中症の
死亡者は約23年で8倍増加13

日本でも2000年から2023年の間で、熱中症による死亡者が207人から1,651人と約8倍に増加しています13


気候変動は21世紀最大級の
公衆衛生の危機

世界的にも新型コロナウイルス感染症の年間死亡者数を上回り2, 4
日本においても死亡者が増加している「気候変動関連死」は、
21世紀最大級の公衆衛生の危機と言えます。

新型コロナウイルス感染症にワクチンはありますが、
「気候変動関連死」に立ち向かうワクチンはありません。

唯一の解決法は、一人ひとりが気候変動の原因となっている、
CO2をはじめとした温室効果ガスの削減を行うことなのです14




アストラゼネカが気候変動対策に
真剣に取り組む理由

長い歳月と情熱をもって開発され多くの人の力で届けられた医薬品によって
守られた患者さんの命が、今、気候変動の影響で失われる危機に面しています

アストラゼネカは見てきました
多くの科学者のたゆまぬ努力によって不可能を可能にしてきた歴史を
誰もが高品質で安全な治療を享受できるよう、皆保険を通じて国民の健康を通じて守る政府を
どんな状況であっても患者さんに寄り添い、最善を尽くされてきた医療従事者を
国民に薬を届け、医療を支えている様々な医薬品産業の人々を
何度も病に立ち向かってきたがん患者さんや、共に希望を捨てず応援されてきたご家族を
日々治療と向き合い、健やかな暮らしを目指し続けてきた患者さんの努力を

しかし、気候変動はそれらを知らぬ顔で進み行き、患者さんの命を脅かし、そして奪う命の数は新型コロナウイルスのそれを超えているのです

こんな事実は到底受け入れられない、受け入れてはいけない

だからこそ、気候変動対策は私たち製薬会社にとっての義務であり使命だと考えます
サイエンスの力で、限界を超え人生を変えてきた私たちは、地球も社会も健康にしなければならない

たった一つの地球に住むすべての人々の健康のために

アストラゼネカが企業戦略の中心に気候変動対策を据える理由


「脱炭素」が、気候変動による健康への被害に立ち向かう最善策

気候変動関連死の要因となる、気象災害・異常気象などの気候変動は、まさに地球の病とも言えます。その病を治すための方法は、温室効果ガスを削減する脱炭素こそが最善の手段です。そこで、アストラゼネカがこれまで取り組んできた、事業全体で排出されるCO2の削減を進め方を紹介します。

アストラゼネカがバリューチェーン全体で進める脱炭素化 「3つのステップ」について


Step 1 事業活動で発生するCO<sub>2</sub>排出量を評価

Step 1
事業活動で発生する
CO2排出量を評価

アストラゼネカは、ビジネスを行う中で、科学的根拠のある脱炭素目標「アンビションゼロカーボン」を設定し、直接、間接的に排出されるCO2の量を毎年評価しています。(Sustainable Reportはこちら)そして、WWFCDP世界資源研究所、国連グローバル・コンパクトによる共同イニシアティブでるSBTiが、気温上昇を1.5℃までに制限するために2021年に設けた「SBTネットゼロ基準」の認定をうけています。

Step 2 優先順位を定め、自社が直接削減できる範囲から実行

Step 2
優先順位を定め、
自社が直接削減できる範囲から実行

アストラゼネカは、「自社での燃料の使用」に当たる要素として営業車両があり、2025年中に100%電気自動車に切り替えることを目標としています。また「他社から供給された電気の使用」に当たる要素として、東京、大阪オフィスと米原工場があり、100%再生可能エネルギーを調達し運営しています。

Step 3 取引会社など、間接的に排出する範囲への挑戦

Step 3
取引会社など、
間接的に排出する範囲への挑戦

アストラゼネカは、取引会社等をへて間接的に排出されるCO2排出量が全体の96%に及ぶことを確認しています。このため、取引会社1社1社と目的を共有し、国内で最も高いレベルで、環境保全対策の共創をすすめています。


21世紀最大級の公衆衛生危機を
共創で乗り越えたい

世界経済フォーラムは、2050年までに、本来ならば避けられる環境要因によって亡くなる「気候変動関連死」が、年間約1,450万⼈に上る報告しています2

これはもはや単なる環境問題ではなく、21世紀最大級の公衆衛生危機と言えるでしょう。
アストラゼネカだけの力では、この危機を乗り越えることは出来ません。
バリューチェーンに関わる皆さまだけでなく人類みんなで力を合わせることによってのみ、
希望ある地球の未来を切り開くことが出来ます。

どうか一緒に、この未曾有の危機に向き合っていきませんか。

AZKK集合写真




Reference

  1. United Nations ”Climate Action Fast Facts”: https://www.un.org/en/climatechange/science/key-findings
  2. World Economic Forum ”Quantifying the Impact of Climate Change on Human Health” : https://www.weforum.org/publications/quantifying-the-impact-of-climate-change-on-human-health/
  3. World Health Organization ”Climate change” : https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/climate-change-and-health
  4. WHO Coronavirus (COVID-19) Dashboard より死亡者数累計データより年別の死亡者数を算出 : https://covid19.who.int/
  5. 大阪市における熱中症発症の実態 より : https://cis.repo.nii.ac.jp/records/188
  6. Heatstroke in older adults at : https://www.med.or.jp/english/activities/pdf/2013_03/193_198.pdf
  7. Effects of solar heat on the thermoregulatory responses of young and older men at : https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0306456523000487?ssrnid=4257921&dgcid=SSRN_redirect_SD
  8. Association between high and low ambient temperature and out-of-hospital cardiac arrest with cardiac etiology in Japan - a case-crossover study at : https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29165155/
  9. 慢性閉塞性肺疾患患者の寝室暑熱環境と呼吸困難感に関連する気象要因 より : https://www.jstage.jst.go.jp/article/kenko/83/3/83_85/_pdf/-char/ja
  10. Climate Change and the Emergent Epidemic of CKD from Heat Stress in Rural Communities: The Case for Heat Stress Nephropathy at : https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27151892
  11. Journal of the American Heart Association Climate Change and Cardiovascular Health at : https://www.ahajournals.org/doi/10.1161/JAHA.122.027847
  12. Tropospheric ozone assessment report: present-day ozone distribution and trends relevant to human health at : https://online.ucpress.edu/elementa/article/doi/10.1525/elementa.273/112792/Tropospheric-Ozone-Assessment-Report-Present-day
  13. 厚生労働省:「年齢(5歳階級)別にみた熱中症による死亡数の年次推移(平成7年~令和5年)~ 人口動態統計(確定数)より」https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/necchusho23/dl/nenrei.pdf
  14. World Health Organization Climate change at : https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/climate-change-and-health