保健医療システムの持続可能性と強靭性を向上するためのパートナーシップ(PHSSR)


PHSSR(Partnership for Health System Sustainability and Resilience)は、保健医療システムの持続可能性と強靭性を向上するためのパートナーシップであり、世界経済フォーラムの傘下で、LSE(ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス)、CAPRI(Center for Asia-Pacific Resilience and Innovation)、WHO Foundation、アストラゼネカ、フィリップス、IQVIA、ロシュ・ダイアグノスティックスが協力・推進するプロジェクトです。日本では、慶應義塾大学と特定非営利活動法人 日本医療政策機構(HGPI)がプロジェクトをリードしています。

PHSSRは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19:Coronavirus Disease 2019)を契機に各国の保健医療システムを見直す目的で、2020年にスタートしました。7つの共通ドメイン(ガバナンス、財政、医療人材、サービス提供、医薬品・技術、ポピュレーションヘルス、環境)に基づく分析と、それに即した提言を通じて、世界各国の保健医療システムにおける強み・弱み・機会・課題を可視化し、エビデンスに基づく行動を促進しています。現在、PHSSRは新たなフェーズとして、「P H S S R 政策ロードマップ(Policy Roadmaps)」を開始し、「非感染性疾患(Non-Communicable Diseases: NCDs)への早期介入」をテーマとしています。


グローバルのこれまでの活動 1

世界に広がるPHSSRのインパクト

分野横断的にベスト・プラクティスの交換を促進し、世界全体でポジティブな改革を推進していきます。

ドイツ

政策改革の優先分野を示すためにPHSSRの持続可能性指数が用いられている

ブラジル

PHSSRが新政権の政策課題の優先順位付けに使用される

日本

デジタルヘルスプラットフォームの開発に関する政策枠組みが政府主導で実施されている

オランダ

保健省がPHSSRを活用して政府の政策方向性を決定している

ポーランド

保健省が長期的な保健戦略を評価するためにPHSSRのフレームワークを適用した

アブダビ

乳がんAI研究プラットフォームおよび品質改善ツールの開発に関する政府とのパートナーシップをPHSSRが支えた

ベトナム

PHSSRは非感染性疾患(NCDs)の予防改善と保健システム強化に関する宣言の下で保健省と協力している

ギリシャ

保健省の代表者がPHSSR部会に参加し提言を活用して国家的なNCDs予防戦略を形成した


グローバルのこれまでの活動 2

PHSSRが実現するインパクトの道筋

PHSSRが2020年に設立されて以来、グローバルなプラットフォームで研究成果を発表し、政策立案のキーオピニオンリーダーに働きかけ、政策トピックの優先順位付けに影響を与えてきました。

これまでの取り組み

  • PHSSRは、WEF年次総会、世界保健サミット、COP28、ドバイEXPO、世界保健総会など、グローバルなプラットフォームを活用して調査結果を公表している。
  • PHSSRは、WEF年次総会(2022年および2024年)の議題に定期的に取り上げられている。2024年PHSSRは、ブラジルの保健省およびWHO事務局長との全体パネルディスカッションに参加した。
  • 2回のバーチャル・サミットを成功させた後、アブダビ保健省と協力して、アブダビ・グローバル・ヘルスケア・ウィーク中にライブ・サミットを開催。講演者には、ギリシャとエジプトの保健省、アブダビ保健省、WHOの代表者、研究者、PHSSRメンバーが含まれた。

今後の取り組み

  • PHSSRネットワークをさらに拡大し、アゼルバイジャンで開催されるCOP29、ベルリンで開催されるWHS、ダボスで開催されるWEF AM など、グローバルな舞台での講演機会を獲得していく。
  • PHSSRは、その強力なプレゼンスを活用し、日本の大阪で開催されるEXPOに参加する。

インパクト

  • 15以上の国の保健省がPHSSRサミットやイベントに参加してきた。 
  • PHSSRサミットを通じて分野横断的に2,000人以上が参加してきた。
  • 研究リーダーの出席を含む、世界保健総会期間中に2回のPHSSRディナーに成功した。
  • 世界経済フォーラム年次総会で2つのPHSSRセッションを実施できた。

日本のこれまでの活動 1

PHSSR Japanの変遷

医療DXとプラネタリーヘルス

  • PHSSRを通じた政策提言やアドボカシー活動を通じて、医療DXを国の最優先政策と位置づけることに成功 。
  • G7のHMMアジェンダは、PHSSR日本報告書の内容と綿密に整合している。
  • G7とCOP28における我々の提唱は、日本政府をATACH加盟へと導いた。

日本のこれまでの活動 2

PHSSR Japanの主な取り組み

2021年以来、私たちは政府や主要なステークホルダーと、以下の優先課題に関する政策提言を推進してきました。 これらの活動は、大阪・関西万博でさらに加速することが期待されています。


設立時のPHSSR NCDsアドバイザリーボードメンバー

(2021年10月設立時)(敬称略)

ドメイン1: ガバナンス

永井 良三(自治医科大学 学長)
武見 敬三(参議院議員)

ドメイン2: 財政

小黒 一正(法政大学 経済学部 教授)

ドメイン3: 労働力

鈴木 康裕(厚生労働省顧問)
豊田 郁子(患者・家族と医療をつなぐNPO法人 架け橋 理事長)

ドメイン4: 医薬品・医療技術

武藤 真祐(医療法人社団 鉄祐会 理事長/インテグリティ・ヘルスケア 代表取締役会長)
澤田 拓子(塩野義製薬株式会社 副社長)

ドメイン5: サービス提供

堀田 聰子(慶應義塾大学大学院 健康マネジメント研究科 教授)

ドメイン6: ポピュレーションヘルス

林 玲子(国立社会保障・人口問題研究所 副所長)

ドメイン7: 環境持続性

橋爪 真弘(東京大学大学院 医学系研究科 国際保健政策学 教授)

現在のPHSSR NCDsアドバイザリーボードメンバー

(敬称略)

ドメイン1: ポピュレーションヘルス

近藤 尚己(京都大学 大学院医学研究科 社会健康医学系専攻 社会疫学分野 主任教授)

ドメイン2: ガバナンス

武見 敬三(参議院議員/前厚生労働大臣)
永井 良三(自治医科大学 学長)

ドメイン3: サービス提供

古元 重和(北海道大学 大学院医学研究院 社会医学分野 医療政策評価学教室 教授/元厚生労働省がん・疾病対策課長)

ドメイン4: 財政

佐野 雅宏(健康保険組合連合会 会長代理/社会保障審議会医療保険部会委員)

ドメイン5: 労働力

鈴木 康裕(国際医療福祉大学 学長/厚生労働省 医務技監)

ドメイン6: 医薬品・医療技術

澤田 拓子(塩野義製薬株式会社 取締役副会長)

ドメイン7: 環境持続可能性

橋爪 真弘(東京大学大学院 医学系研究科 国際保健学専攻 国際保健政策学 教授)

Patient

桜井 なおみ(キャンサー・ソリューションズ株式会社 代表取締役/規制改革推進会議 専門委員)

NCDs

佐々木 淳(医療法人社団悠翔会理事長・診療部長/規制改革推進会議 専門委員)
岡村 智教(慶應義塾大学 医学部衛生学公衆衛生学教室 教授/日本循環器病予防学会理事長/厚生労働省 健康日本21(第三次)推進専門委員会委員)
津金 昌一郎(国際医療福祉大学大学院 医学研究科 公衆衛生学専攻 教授/元国立がん研究センター 社会と健康研究センター長)
福永 興壱(慶應義塾大学 医学部呼吸器内科 教授)

Media

市川 衛(医療の翻訳家/一般社団法人 メディカルジャーナリズム 勉強会 代表理事)