アストラゼネカは2025年11月、世界36か国・95名の患者団体リーダーを招き、初となる患者アドボカシーリーダーズサミット2025 を英国ケンブリッジで開催しました。
本サミットには、パスカル・ソリオCEOをはじめとするアストラゼネカのグローバル幹部が参加し、患者団体の皆さまと「がん医療をこれからどう良くしていけるか」を率直に語り合いました。
日本からは、一般社団法人CSRプロジェクト 代表理事の桜井なおみさんと、NPO法人 肺がん患者の会ワンステップ 理事長の長谷川一男さんが参加。アストラゼネカ株式会社の服部記子(執行役員 政策・事業戦略本部長)、北川洋(メディカル本部 オンコロジー領域統括部長)とともに、日本の患者さんの視点や現場の課題を国際的な議論に届けました。
患者さんが安心して治療に向き合える質の高いケア
まず話し合ったのは、「患者さんが安心して治療に向き合えるケアとは何か」。検査・診断・治療だけでなく、移動や費用、心の不安など治療以外の課題にも寄り添いながら、必要な支援へつなぐ“案内役(ナビゲーション)”の大切さが共有されました。あわせてAIは、情報整理や業務の効率化に役立つ一方で、信頼性やデジタル格差への配慮が欠かせず、あくまで人の支援を補う形で活用していくべきだという認識が示されました。
医療へのアクセス
次に、「必要な治療や診断に、きちんとたどり着ける社会」をどうつくるかを議論しました。医療技術評価の場で患者さんの声が十分に反映されにくいこと、制度が複雑で分かりにくいこと、評価に使われるデータへ患者団体がアクセスしにくいことなどが課題として挙がりました。改善に向けて、プロセスの透明化や早期からの患者参画、国を越えた学びの共有が重要だと確認されました。
トランスフォームケア*
最後に、「保健医療を未来に向けてどう変えていくか」。治療後の生活(サバイバーシップ)における心のケア、仕事、経済的負担といった悩みは世界共通で、患者さんが孤立しない支援体制づくりが求められました。また、早期発見・予防や個別化医療を進めるには、データ基盤と政策の連携が欠かせず、患者さんの声を治療設計や制度づくりに組み込むことが変革の鍵になる、という認識が共有されました。
*アストラゼネカは、革新的な医薬品をお届けするだけでなく、医療現場や制度の課題にも目を向けながら、多様なステークホルダーの皆さまと協働して患者さんのアウトカム改善と健康寿命の延伸に貢献する「トランスフォームケア」を進めています。
日本から参加した皆さんの声
● 一般社団法人CSRプロジェクト 代表理事 桜井なおみさん
「ビジネス視点でのイノベーションの議論が非常に刺激的でした。日本の臨床試験環境は恵まれていますが、アフリカなど世界の現状を知り、支援の必要性を強く感じました。TransCelerate社の患者フィードバックツールは日本でもぜひ導入を検討したいと思いました」。
● NPO法人肺がん患者の会ワンステップ 理事長 長谷川一男さん
「EGFR遺伝子検査など、日本の環境の恵まれた点を改めて感じました。この機会に視座が上がり、アジア全体の検査普及にも貢献したいと考えています。帰国後すぐに議員へ企画を提案しました」。
●アストラゼネカ株式会社 北川洋(メディカル本部 オンコロジー領域統括部長)
「アストラゼネカとして初めて開催された本取り組みに日本から2名の代表者に参加いただけたことをとても嬉しく感じています。アストラゼネカはがん治療を再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げており、今回のPALSにおける議論内容はそのAmbition実現につながるものと感じることができました」。
●アストラゼネカ株式会社 服部記子(執行役員 政策・事業戦略本部長)
「日本をはじめ各国からの患者団体のリーダー達が集まって、医療の在り方を患者さん目線で議論した本サミットは、私たちアストラゼネカがバリューの一つとして掲げる『私たちは患者さんを第一に考えます』の価値観をまさに体現する場であると実感し、各リーダーからの声が大変心に響くものでした」。
今回の議論を通じて、未来のがん医療を一緒につくっていくには、患者団体の皆さまを医療変革の大切なパートナーとして、早い段階から対話を重ねていくことが欠かせないと改めて感じました。あわせて、世界で得られた学びを各国・各地域の実情に合わせて活かしながら、政策・データ・テクノロジー・コミュニティをつなぐ総合的な取り組みが重要だという点も確認されました。
アストラゼネカは今後も、患者団体・医療者・政策立案者・コミュニティの皆さまと力を合わせ、患者さんが必要な情報と支援にたどり着ける環境づくりや、より良い医療へのアクセス向上に向けて取り組んでまいります。
左から、:Shira Gerver(コーポレートアフェアーズオンコロジーバイスプレジデンス)、Susan Galbraith(オンコロジー研究開発エグゼクティブバイスプレジデント)、David Fredrickson(エグゼクティブバイスプレジデント兼オンコロジービジネスユニットの責任者)
アジア地域からの参加者で交流も深まりました