タグリッソ、切除不能なEGFR遺伝子変異陽性の
肺がん患者さんの治療薬としてEUで承認を取得

本資料はアストラゼネカ英国本社(AstraZeneca PLC)が、投資家/ビジネスパートナーの皆様からのご要望に応えるため、2024年12月23日に発信したプレスリリースを抜粋して日本語に翻訳し、参考資料として提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。なお、本リリースで発表されているタグリッソの適応症は国内の承認状況と異なります。

切除不能なNSCLCに対しEUで承認された
最初で唯一のEGFR阻害剤と標的療法

タグリッソが無増悪生存期間の中央値を3年以上に延長したことを示した
第Ⅲ相LAURA試験の結果に基づく承認

アストラゼネカのタグリッソ®(オシメルチニブ)は、白金製剤をベースにした化学放射線療法(CRT)治療中または治療後に病勢進行しなかった、エクソン19欠失型またはエクソン21(L858R)点突然変異が確認された局所進行の切除不能な上皮成長因子受容体遺伝子変異を有する(EGFRm)非小細胞肺がん(NSCLC)の成人患者さんの治療薬として、欧州連合(EU)で承認されました。

欧州委員会による本承認は、欧州医薬品評価委員会(CHMP)による肯定的な見解に従ったものであり、The New England Journal of Medicineに掲載された第Ⅲ相LAURA試験の結果に基づいています。

本試験では、盲検下での独立中央判定による評価で、タグリッソはプラセボと比較して病勢進行または死亡のリスクを84%低下させました(ハザード比0.16;95%信頼区間0.10-0.24; p<0.001)。無増悪生存期間(PFS)中央値は、プラセボ群では5.6カ月であったのに対し、タグリッソ群では39.1カ月でした。

全生存期間(OS)の結果は未成熟であり、本試験では副次評価項目であるOSを引き続き評価します。

欧州では毎年、45万人以上が肺がんと診断されており、約80~85%はNSCLCです1-3。欧州のNSCLCの患者さんのうち約10~15%にEGFR遺伝子変異が認められます4-6

スペイン、マラガのカルロス・アヤ大学病院腫瘍内科専門医であり、本試験の治験責任医師であるManuel Cobo氏は次のように述べています。「今回の承認は、EUにおける切除不能なEGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がん患者さんにとって大きな進歩であり、この適応における初の標的療法となります。オシメルチニブは、LAURA試験において病勢進行または死亡のリスクについて84%という前例のない減少を示し、転帰における新たなベンチマークを確立し、診断時におけるEGFR遺伝子変異検査の重要性を強調しました」。

アストラゼネカのエグゼクティブ・バイスプレジデント兼オンコロジービジネスユニット責任者であるDave Fredricksonは次のように述べています。「タグリッソは、現在、局所進行の切除不能な肺がんに対してEUで承認された最初で唯一のEGFR阻害剤および標的療法の治療薬であり、これまで化学放射線療法後に早期進行を経験してきた患者さんに新たな標準治療を提供します。LAURA試験の結果は、タグリッソによる切除不能な患者さんの転帰改善を示し、適切なタイミングでのEGFR遺伝子検査の重要性ならびにタグリッソがEGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がんにおける標準治療として確固たるものであることを強調しています」。

LAURA試験におけるタグリッソの安全性および忍容性は、確立されたプロファイルと一致しており、新たな安全性上の問題は確認されませんでした。

タグリッソに対する本承認は、最近の米国、スイス、韓国、オーストラリアに続く、5番目の主要な承認です。また、現在、中国、日本、および他の数カ国においても、規制当局により承認申請が審査中です。

タグリッソは、米国、EU、中国および日本を含む100カ国以上で単剤療法として承認されています。承認されている適応には、局所進行または転移性EGFRm NSCLC患者さんに対する一次治療、局所進行または転移性EGFR T790M変異陽性NSCLC患者さんに対する治療、および早期ステージのEGFRm NSCLCに対する術後補助療法が含まれます。また、タグリッソは、局所進行性または転移性EGFRm NSCLC患者さんの一次治療として、米国、中国および他の数カ国で化学療法との併用療法が承認されています。

注釈

肺がんについて
毎年、世界中で肺がんと診断される患者さんは240万人と推定されています7。肺がんは、男女ともにがんによる死因の第1位であり、すべてのがんによる死亡の約5分の1を占めており7、非小細胞肺がん(NSCLC)と小細胞肺がん(SCLC)に大きく分けられ、80~85%の患者さんは最も一般的な肺がんであるNSCLCと診断されています2,3。また、すべてのNSCLC患者さんのうち大多数が進行がんと診断されます8

欧米では約10~15%、アジアでは30~40%のNSCLC患者さんがEGFR遺伝子変異を有しています4-6EGFRm NSCLC患者さんは特にがん細胞の成長を促す細胞シグナル伝達経路をブロックするEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)治療への感受性が高くなります9

LAURA試験について
LAURA試験は、白金製剤ベースの根治的化学放射線療法後に病勢が進行しなかった、切除不能なステージIIIのEGFRm NSCLC患者さんを対象とした、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、多施設共同、国際共同第Ⅲ相試験です。対象患者さんには、病勢進行、許容できない毒性、またはその他の中止基準を満たすまで、タグリッソ80mgが1日1回経口錠剤で投与されました。病勢進行時には、プラセボ群の患者さんにもタグリッソによる治療が提供されました。

本試験には、米国、欧州、南米、アジアを含む15カ国以上の145以上の施設で216名の患者さんが登録されました。主要評価項目はPFSです。本試験は現在も進行中であり、副次評価項目であるOSを引き続き評価する予定です。

タグリッソについて
タグリッソ(オシメルチニブ)は第3世代不可逆的EGFR阻害剤であり、中枢神経系転移に対するものを含め、NSCLCにおける臨床的有効性が実証されています。タグリッソ(40mgおよび80mgの1日1回経口錠剤)は、世界中で患者さんの治療に使用されており、アストラゼネカは、EGFRm NSCLCの複数の病期にわたる患者さんの治療薬として、タグリッソの開発を続けています。

EGFRm NSCLCにおける標準治療としてタグリッソの使用を支持するエビデンスは豊富にあります。タグリッソは、第Ⅲ相ADAURA試験における早期肺がん、第Ⅲ相LAURA試験におけるステージIIIの切除不能な肺がん、第Ⅲ相FLAURA試験および化学療法との併用での第Ⅲ相FLAURA2試験における進行期肺がんで患者さんの転帰を改善しました。

肺がん患者さんを可能な限り早期に治療するというアストラゼネカの継続的な取り組みの一環として、タグリッソは術前補助療法として第Ⅲ相NeoADAURA試験を実施しており、早期ステージの切除可能な術後補助療法として第Ⅲ相ADAURA2試験にも取り組んでいます。

また、タグリッソとサボリチニブの併用療法を検討する第Ⅱ相SAVANNAH試験、および第Ⅱ相ORCHARD試験、ならびに第Ⅲ相SAFFRON試験を通じて、さらには他の新薬候補を介して、腫瘍の耐性メカニズムを解き明かそうとしています。

肺がん領域におけるアストラゼネカについて
アストラゼネカは、疾患の早期発見と早期治療を通じて、肺がん患者さんを根治に導く治療を提供するとともに、治療耐性や病勢進行した状況においても効果が期待できる治療法を追求すべくサイエンスの限界に挑戦し続けていきます。また、新たな治療ターゲットを定義し、革新的なアプローチを研究することで、患者さんにとって最も高い治療効果が期待できる医薬品を特定し、提供していくことを目指しています。

アストラゼネカはLung Ambition Alliance(LAA)の創設メンバーであり、LAAは、イノベーションを促進し、治療および治療を超えて肺がんを抱える人々に意義のある改善を提供するために取り組んでいます。

アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカは、あらゆる種類のがんに対して治療法を提供するという高い目標を掲げ、がんとその発見にいたるまでの複雑さを科学に基づいて理解し、患者さんの人生を変革する医薬品の開発および提供を通じて、オンコロジー領域の変革をけん引していきます。

アストラゼネカは治療困難ながん種に注力しています。当社は持続的なイノベーションにより、医療活動および患者さんの医療経験を一変させる可能性のある、製薬業界でもっとも多様なポートフォリオと開発パイプラインを構築しています。

アストラゼネカはがん治療を再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ医薬品企業であり、主にオンコロジー領域、希少疾患領域、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマ領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社の革新的な医薬品は125カ国以上で販売されており、世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.comまたは、ソーシャルメディア@AstraZenecaをフォローしてご覧ください。

References

  1. Ferlay J, et al. Cancer incidence and mortality patterns in Europe: Estimates for 40 countries and 25 major cancers in 2018. Eur J Cancer. 2018;103:356-387.
  2. American Cancer Society. What Is Lung Cancer? Available at: https://www.cancer.org/cancer/types/lung-cancer/about/what-is.html. Accessed December 2024.
  3. LUNGevity Foundation. Types of Lung Cancer. Available at: https://lungevity.org/for-patients-caregivers/lung-cancer-101/types-of-lung-cancer. Accessed December 2024.
  4. Keedy VL, et al. American Society of Clinical Oncology Provisional Clinical Opinion: Epidermal Growth Factor Receptor (EGFR) Mutation Testing for Patients with Advanced Non-Small-Cell Lung Cancer Considering First-Line EGFR Tyrosine Kinase Inhibitor Therapy. J Clin Oncol. 2011;29:2121-2127.
  5. Szumera-Ciećkiewicz A, et al. EGFR Mutation Testing on Cytological and Histological Samples in Non-Small Cell Lung Cancer: a Polish, Single Institution Study and Systematic Review of European Incidence. Int J Clin Exp Pathol. 2013;6:2800-2812.
  6. Ellison G, et al. EGFR Mutation Testing in Lung Cancer: a Review of Available Methods and Their Use for Analysis of Tumour Tissue and Cytology Samples. J Clin Pathol. 2013;66:79-89.
  7. World Health Organization. International Agency for Research on Cancer. Lung Cancer Fact Sheet. Available at: https://gco.iarc.who.int/media/globocan/factsheets/cancers/15-trachea-bronchus-and-lung-fact-sheet.pdf. Accessed December 2024.
  8. González M, et al. Overall survival for early and locally advanced non-small-cell lung cancer from one institution: 2000–2017. Clin Transl Oncol. 2021;23(7):1325-1333.
  9. Cross DA, et al. AZD9291, an Irreversible EGFR TKI, Overcomes T790M-Mediated Resistance to EGFR Inhibitors in Lung Cancer. Cancer Discov. 2014;4(9):1046-1061.

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