アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:堀井 貴史、以下、アストラゼネカ)は、タグリッソ®錠40mgおよびタグリッソ®錠80mg(一般名:オシメルチニブメシル酸塩、以下、タグリッソ)について、「EGFR遺伝子変異陽性の切除不能な局所進行の非小細胞肺癌における根治的化学放射線療法後の維持療法」を効能又は効果として、2025年5月19日付で厚生労働省より承認取得しましたことをお知らせいたします。
厚生労働省による本承認は、The New England Journal of Medicine誌に掲載された第Ⅲ相LAURA試験の結果に基づいています。
本試験では主要評価項目として、固形がんの治療効果判定のための新ガイドライン(RECIST)第1.1版に基づく盲検下での独立中央判定により、無増悪生存期間(PFS)を評価しました。その結果、PFSの延長が示され(ハザード比0.16;95%信頼区間0.10-0.24; p<0.001)、根治的化学放射線療法後のタグリッソ投与により、プラセボと比較して病勢進行または死亡のリスクは84%低下しました。PFS中央値は、プラセボ群では5.6カ月であったのに対し、タグリッソ群では39.1カ月でした。本試験では、最終解析において主要な副次評価項目として全生存期間(OS)を引き続き評価します。
日本では毎年、12万人以上が肺がんと診断されています1。肺がんの約80~85%は非小細胞肺がん(NSCLC)とされており2,3、日本を含むアジアのNSCLC患者さんでは、NSCLCにおける一般的な発がん促進因子である上皮成長因子受容体変異(EGFRm)が30~50%に認められると報告されています4-7。また、NSCLC患者さんの20~30%は診断時にステージIIIであり、そのうち60~90%は切除不能とされています8-10。ステージIIIの切除不能NSCLC患者さんに対しては根治的化学放射線療法が標準治療となっていますが11-13、多くの患者さんで治療後に病勢進行が認められます。
今回の承認について、アストラゼネカの取締役 研究開発本部長の大津 智子は次のように述べています。「LAURA試験において、タグリッソは、根治的化学放射線療法後に投与することで、病勢進行または死亡のリスクについて84%という減少を示しました。この結果は、適切なタイミングでのEGFR遺伝子検査の必要性およびタグリッソのEGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がんに対する標準治療としての重要性を改めて認識させるものです。今回の承認により、タグリッソは切除不能なステージIIIのEGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がんに対して日本で初めて承認された分子標的薬となり、これまで化学放射線療法後、早期に進行を経験してきた患者さんに新たな標準治療を提供できるようになります」。
<タグリッソの製品概要>
| 製品名 | タグリッソ®錠40mg、タグリッソ®錠80mg 英語表記:TAGRISSO® Tablets 40mg・80mg |
| 一般名 | オシメルチニブメシル酸塩 |
| 効能又は効果 |
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| 用法及び用量 | 通常、成人にはオシメルチニブとして80mgを1日1回経口投与する。ただし、術後補助療法の場合は、投与期間は36カ月間までとする。なお、患者の状態により適宜減量する。 |
| 製造販売元 | アストラゼネカ株式会社 |
※タグリッソ電子添文より一部抜粋
LAURA試験におけるタグリッソの安全性および忍容性は、確立されたプロファイルと一致しており、新たな安全性上の問題は確認されませんでした。
以上
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非小細胞肺がん(NSCLC)について
肺がんは、男女ともにがんによる死因の第1位であり、すべてのがんによる死亡の約5分の1を占めています14。肺がんは、小細胞肺がんと非小細胞肺がん(NSCLC)に大きく分けられ、後者が症例の約80%を占めています2。欧米ではNSCLC患者さんの約10~15%、アジアでは30~50%がEGFR遺伝子変異を有しています4-7,15-17。
EGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)は一次治療においてEGFRm NSCLCの転帰を大幅に改善しましたが、耐性や病勢進行のメカニズムは極めて一般的であり、late line治療においては効果的で忍容性の高い治療選択肢に対する大きなアンメットニーズが存在します18-21。
LAURA試験について
LAURA試験は、白金製剤を含む根治的化学放射線療法後に病勢進行のない、切除不能なステージIIIのEGFRm NSCLC患者さんを対象とした、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、多施設共同、国際共同第Ⅲ相試験です。対象患者さんには、病勢進行、許容できない毒性、またはその他の中止基準を満たすまで、タグリッソ80mgが1日1回経口錠剤で投与されました。病勢進行時には、プラセボ群の患者さんにもタグリッソによる治療が提供されました。
本試験には、米国、欧州、南米、アジアを含む15カ国以上の145以上の施設で216名の患者さんが登録されました。主要評価項目はPFSです。本試験は現在も進行中であり、副次評価項目であるOSを引き続き評価する予定です。
タグリッソについて
タグリッソ(オシメルチニブ)は第3世代不可逆的EGFR阻害剤であり、中枢神経系転移に対するものを含め、NSCLCにおける臨床的有効性が実証されています。タグリッソ(40mgおよび80mgの1日1回経口錠剤)は、世界中で患者さんの治療に使用されており、アストラゼネカは、EGFRm NSCLCの複数の病期にわたる患者さんの治療薬として、タグリッソの開発を続けています。
EGFRm NSCLCにおける標準治療としてタグリッソの使用を支持するエビデンスは豊富にあります。タグリッソは、第Ⅲ相ADAURA試験における早期肺がん、第Ⅲ相LAURA試験におけるステージIIIの切除不能な肺がん、第Ⅲ相FLAURA試験および化学療法との併用での第Ⅲ相FLAURA2試験における進行期肺がんで患者さんの転帰を改善しました。
肺がん患者さんを可能な限り早期に治療するというアストラゼネカの継続的な取り組みの一環として、タグリッソは術前補助療法として第Ⅲ相NeoADAURA試験を実施しており、早期ステージの切除可能な術後補助療法として第Ⅲ相ADAURA2試験にも取り組んでいます。
また、タグリッソとサボリチニブの併用療法を検討する第Ⅱ相SAVANNAH試験、および第Ⅱ相ORCHARD試験、ならびに第Ⅲ相SAFFRON試験を通じて、さらには他の新薬候補を介して、腫瘍の耐性メカニズムを解き明かそうとしています。
肺がん領域におけるアストラゼネカについて
アストラゼネカは、疾患の早期発見と早期治療を通じて、肺がん患者さんを根治に導く治療を提供するとともに、治療耐性や病勢進行した状況においても効果が期待できる治療法を追求すべくサイエンスの限界に挑戦し続けていきます。また、新たな治療ターゲットを定義し、革新的なアプローチを研究することで、患者さんにとって最も高い治療効果が期待できる医薬品を特定し、提供していくことを目指しています。
アストラゼネカはLung Ambition Alliance(LAA)の創設メンバーであり、LAAは、イノベーションを促進し、治療および治療を超えて肺がんを抱える人々に意義のある改善を提供するために取り組んでいます。
アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカは、あらゆる種類のがんに対して治療法を提供するという高い目標を掲げ、がんとその発見にいたるまでの複雑さを科学に基づいて理解し、患者さんの人生を変革する医薬品の開発および提供を通じて、オンコロジー領域の変革をけん引していきます。
アストラゼネカは治療困難ながん種に注力しています。当社は持続的なイノベーションにより、医療活動および患者さんの医療経験を一変させる可能性のある、製薬業界でもっとも多様なポートフォリオと開発パイプラインを構築しています。
アストラゼネカはがん治療を再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。
アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ医薬品企業であり、主にオンコロジー領域、希少疾患領域、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマ領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社の革新的な医薬品は125カ国以上で販売されており、世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.comまたは、ソーシャルメディア@AstraZenecaをフォローしてご覧ください。
日本においては、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝、呼吸器・免疫疾患およびワクチン・免疫療法を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。アストラゼネカ株式会社についてはhttps://www.astrazeneca.co.jp/をご覧ください。アストラゼネカのFacebook、Instagram、YouTubeもフォローしてご覧ください。
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