AstraZeneca PLC 2020年通年業績

サイエンスおよび商業活動を加速;2021年ガイダンスは引き続き進展を示す

アストラゼネカは、2020年に再確認されたガイダンスに基づき好調な通年業績を達成しました。総売上高の過半を急成長中の複数の新薬1が占めるなか、当社は、収益性を更に向上させるために売上の成長を活用し、その一方で、イノベーションによる持続可能な成長という戦略により、患者さんに更に多くの恩恵を提供しました。アストラゼネカの患者さんを中心に据える戦略、イノベーションへの集中および資本分配の優先順位に変更はなく、売上高、利益および現金創出の持続可能な長期的成長はこれからも継続すると予想されます。

最高経営責任者(CEO)パスカル・ソリオの業績に関するコメント
「昨年の業績はアストラゼネカにとって大きな前進をもたらしました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックによる甚大な影響にもかかわらず、売上の2桁成長を達成し、収益性および現金創出を改善しました。着実な開発パイプラインの成果、加速する業績およびCOVID-19ワクチンの進捗は、当社が何を達成できるのかを実証しましたが、アレクシオンに対する買収提案により、当社は、サイエンスおよび商業活動の進化をより一層加速させることを目指しています。

新薬への追加投資は、急成長を遂げるオンコロジーおよびバイオファーマにおいて継続しました。タグリッソの将来性は、治癒の可能性がある早期肺がんに対して初となる薬事承認の取得、および中国での進行がんに対する国家の保険償還の取得により、さらに有望なものとなりました。フォシーガは糖尿病以外にもその可能性を拡大させ、また、tezepelumabは重症喘息患者さんに真の希望を約束しました。業界屈指のパイプラインならびに着実な実行により、当社が引き続き患者さんのためのより多くの進展と持続的かつ説得力のある業績を達成すると確信しています」。

通年総売上高のハイライト:

- 通年の製品売上は10%増(CERベースでは11%増)の258億9,000万ドルでした。第4四半期において初めて製品売上が70億ドルを超えました。新薬の総売上高は通年で33%増の139億5,000万ドルでしたが、これは、53%増(CERベースでは59%増)であった新興市場での新薬の売上28億4,500万ドルを含みます。新薬の売上は全世界の総売上高の52%を占めました(2019年通年では43%)。

- オンコロジー領域の売上は23%増(CERベースでは24%増)の114億5,500万ドル、New CVRM領域7では7%増(CERベースでは9%増)の47億200万ドルでした。呼吸器・免疫領域では1%減(CERベースでは増減なし)の53億7,500万ドルでしたが、これは中国でのCOVID-19の影響を反映しています。

- 新興市場の総売上高は7%増(CERベースでは10%増)の87億1,100万ドル、うち中国の総売上高は10%増(CERベースでは11%増)の53億7,500万ドルでした。総売上高は米国では13%増の88億3,300万ドル、ヨーロッパでは10%増 (CERベースでは9%増)の55億4,000万ドル。いずれの地域も最終四半期に通年よりも高い成長率を達成しました。詳細については地域別総売上高(28ページ)の項をご参照ください。

ガイダンス
当社は2021年度のガイダンスをCERベースで提供します:

総売上高は2桁台前半のパーセンテージで増加することが予想され、
これに伴いコアEPSはこれを上回る率で増加し、4.75~5.00ドルと予想されます。

本ガイダンスには、アストラゼネカ社のCOVID-19ワクチン(COVID-19 Vaccine AstraZeneca)の売上あるいは利益へのいかなる影響も含まれておりません。当社は、本ワクチン関連売上高に関しては次の四半期以降より、別途報告する予定です。同様に、本ガイダンスは、2021年第3四半期に予定しているアレクシオン・ファーマシューティカルズ社(アレクシオン)の買収提案を除外しています。アストラゼネカはCOVID-19の影響によるリスクおよび不確実性の増大を認識しています。四半期毎の業績変動は継続すると予想されます。

当社は買収関連債務により生じる公正価格調整、無形資産減損費用および訴訟和解引当金を含む報告ベースの結果の重要な要素を正確に予測することはできないため、報告ベースのガイダンスならびに指標を提供することはできません。英語原文発表文書の末尾にある「将来予想に関する記述についての注意事項」をご参照ください。

指標
当社は2021年度の指標をCERベースで提供します。

- アストラゼネカは引き続き営業レバレッジの改善に注力していますが、同時に、研究開発への継続投資および主要市場における医薬品と患者アクセスの支援に関する事業への再投資といった最も重要な資本配分の優先順位にも対応していきます。

- 税率は18~22%です。四半期ごとの中核税率の変動は継続すると予想されます。

為替の影響
2021年1月の外国為替レートが、通年の平均為替レートの水準にあれば、総売上高およびコアEPSに対して1桁台前半のプラス影響が予想されます。当社の外国為替レート感度分析は英語原文発表にある営業・ファイナンシャルレビューの項に含まれています。

財務サマリー

- 製品売上と提携収入により構成される総売上高は通年で9%増(CERベースでは10%増)の266億1,700万ドルでした。製品売上は、主に、タグリッソフォシーガを含むオンコロジーとバイオファーマの複数の新薬の業績によりけん引され、10%増(CERベースでは11%増)の258億9,000万ドルでした。総売上高にはその他の製品の項目内に200万ドルのCOVID-19 Vaccine AstraZenecaの製品売上が含まれています。翌四半期から、アストラゼネカはCOVID-19 Vaccine AstraZenecaの売上業績を別途報告する予定です。

- 当社の予想通り、報告ベース総利益8率の変動はなく(CERベースでは1ポイント増)80%、中核総利益率も変動はなく80%でした。

- 通年の報告ベース総営業費用は2%減の176億8,400万ドルで、総売上高の66%を占めました(2019年通年では74%)。中核総営業費用は6%増加して156億3,300万ドルとなり総売上高の59%を占めました(2019年通年では60%)。

- 報告ベース研究開発費は、主に2019年度のEpanovaの減損5億3,300万ドルの比較効果を反映し、通年で1%減少の59億9,100万ドルでした。中核研究開発費は10%増加の58億7,200万ドルで、総売上高の22%を占めています(2019年通年では22%)。この増加は、datopotomab deruxtecan(DS-1062)の開発を含むオンコロジー領域でのパイプラインへの投資、および2019年に終了したMSD9との提携の一環としてのリムパーザの開発に関する契約一時金の解除を一部反映しています。

- 通年の報告ベース販売一般管理費は3%減少の112億9,400万ドルでした。中核販売一般管理費は3%増(CERベースでは4%増)の93億6,200万ドルで、総売上高の35%を占めました(2019年通年では37%)。この変動の違いは一部買収関連債務により生じる公正価格調整、および2019年に認識された法的準備金の増加を反映しています。

- 通年の報告ベースその他収入および経費は1%減少の15億2,800万ドルでした。通年の中核その他収入および経費は2%減少の15億3,100万ドルでした。

- 通年の報告ベース営業利益率は7ポイント増(CERベースでは8ポイント増)の19%でした。中核営業利益率は1ポイント増(CERベースでは2ポイント増)の28%でしたが、アストラゼネカは経時的な中核営業利益率のさらなる持続可能な拡大を予想しています。

- 通年で報告ベースEPSは137%増(CERベースでは142%増)の2.44ドルでした。コアEPSは15%増(CERベースでは18%増)の4.02ドルでした。

- 取締役会は累進的配当政策の継続を再確認しました。1株当たり1.90ドルの安定した第2回目の中間配当が公表され、2.80ドルの年間配当が変更なく維持されています。

- 通年の営業活動による正味キャッシュインフローは47億9,900万ドル。これは対前年度比18億3,000万ドルの増加ですが、業績の根本的な改善および運転資金と短期引当金の減少を主に反映しています。EBITDA(金利支払い前、税金支払い前、有形固定資産の減価償却費および無形固定資産の償却費控除前の利益)の改善が継続し、通年で24%増(CERベースで27%増)の83億1,100万ドルでしたが、一方で、正味負債は2億600万ドル増の121億1,000万ドルでした。

営業サマリー

オンコロジー領域
通年の総売上高は23%増(CERベースでは24%増)の114億5,500万ドルを達成

New CVRM領域
通年の総売上高は7%増(CERベースでは9%増)の47億200万ドルを達成

呼吸器・免疫領域
通年の総売上高は1%減(CERベースでは増減なし)の、53億7,500万ドルを達成。パルミコートの売上が12ポイント相当マイナスとなったことが、呼吸器・免疫領域総売上高に影響しました。

新興市場
新興市場での下記を含む通年の総売上高は、7%増(CERベースでは10%増)の87億1,100万ドルでした。

- 中国は10%増(CERベースでは11%増)の53億7,500万ドル。この好調な業績は、COVID-19によるパルミコートへの影響ならびにブリリンタオメプラールおよびアリミデックスに関する中国の数量ベース調達(VBP)プログラムにより制限されました。当社は中国市場における自社製品への患者アクセスと地理的拡大を引き続き優先しました。これは国家医療保険償還医薬品リスト(NRDL)への多くの製品の収載に成功したことが含まれます。本リストへの収載直後に価格引き下げによるマイナス影響がありますが、通常、収載による数量面でのプラス効果がマイナス影響を上回ります。

- 中国以外は、特にロシアと中南米の好調な業績により、1%増(CERベースでは9%増)の33億3,600万ドルでした。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)現行のパンデミックは人々の生活のすべての側面において2020年に多大な影響をもたらしましたが、アストラゼネカは社員の傑出した貢献と患者さんの生活を改善することへのたゆまない努力があったと認識しています。当社の医薬品ポートフォリオに対するCOVID-19の最大の直接的な影響としては、中国における噴霧療法センター(ネブライザーセンター)受診の減少や待機手術の減少によるパルミコートの売上減少、および、イミフィンジファセンラなどの注入・注射剤の世界的な使用の減少が挙げられます。また、心臓発作による入院数の世界的な減少や選択可能な経皮冠動脈インターベンション10の件数の低下も見られ、これらがブリリンタの売上に悪影響を及ぼしました。しかし、注入化学療法レジメンの代替による恩恵を受けたカルケンスなどの経口剤を含む一部の製品は、患者さんの治療や行動の変化により恩恵を受けた可能性があります。

アストラゼネカは、社会や個人をCOVID-19から守り、重症患者さんを治療するため、SARS-CoV-2ウイルスを標的とする研究活動を始動しました。オックスフォード大学と共同で開発されたCOVID-19 Vaccine AstraZenecaは、2020年12月に英国の医薬品・医療製品規制庁(MHRA)による緊急供給許可を取得しました。また、インド、アルゼンチン、メキシコ、モロッコを含む多くの国々の規制当局や、欧州医薬品庁(EMA)にも承認されました。2021年2月には、世界保健機関(WHO)の予防接種に関する戦略的諮問委員会(SAGE)も、推奨接種間隔を8週から12週とし、18歳以上の個人に対するCOVID-19 Vaccine AstraZenecaの使用を推奨しました。

COVID-19 Vaccine AstraZenecaに加えて、当社は、感染症予防における安全性と有効性を外来患者と入院患者において評価する長時間作用型抗体(LAAB)であるAZD7442のCOVID-19の予防と治療に関する5つの第Ⅲ相臨床試験を開始ました。当社の広範なCOVID-19に関する研究開発プロラムの詳細は英語原文発表文書の研究開発の項(p.37)に記載されています。また、COVID-19 Vaccine AstraZenecaの供給契約を含む、アストラゼネカの政府や他の機関との協力については、英語原文発表文書のサステナビリティ(持続可能性)の項(p.35)に記載されています。

サステナビリティ優先事項に関する最近の動向および進捗を下記に報告します。

a) 医療へのアクセス
2020年12月、アストラゼネカは、ワクチン同盟Gaviとの先行購入契約を通じて、COVAX Facility(COVAX)を通じて最多で世界190カ国における1億7,000万回分のCOVID-19 Vaccine AstraZenecaへのアクセスを可能にすることを誓約しました。COVAXは感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)、Gaviおよび世界保健機関(WHO)が共同で主導する連合体です。これは、政府と製造会社を結び付け、世界的に安全かつ有効なCOVID-19ワクチンが高所得諸国と低所得諸国の双方に世界中で提供されることを保証する唯一の取り組みです。

b) 環境保護
今期、アストラゼネカは、投資家、企業、都市、政府、地域向けの環境への影響の管理を目的とする世界的な開示制度を運営する慈善団体である環境非営利団体CDPによりサステナビリティのリーダーとして認められ、気候変動対策と水の確保の両方で「Aリスト」の評価を受けました。アストラゼネカはこの2項目におけるAリスト評価を5年連続で達成した世界でわずか3つの組織のうちのひとつです。また、当社は、温室効果ガス排出量削減に向けたサプライヤーとの協力における進捗が評価され、CDPの2020年サプライヤーエンゲージメントリーダーボードの上位7%の企業としても取り上げられました。

c) 倫理と透明性
2021年1月、当社のインクルージョンとダイバーシティ推進への取り組みが認められ、方針の策定、表現および透明性を通じ男女平等を支援する取り組みの開示に注力する上場企業の成果を追跡調査するブルームバーグ・男女平等指数:Bloomberg Gender Equality Index(BGEI)に認定されました。また、当社は、職場での課題への企業の透明性と説明責任を向上させ、企業と投資家に包括的かつ比較可能なデータを提供することで良好な職業の提供を世界的に増加させることを目的とする年次調査であるShareActionの労働分野での共同イニシアチブ:Workforce Disclosure Initiative(WDI)においても参加企業として記載されました。より広範なサステナビリティに関する最新情報は英語原文発表文書の後段(p.35)で提供されます。

注:
1. タグリッソイミフィンジリムパーザカルケンスEnhertuKoselugoフォシーガブリリンタロケルマ、roxadustat、ファセンラビベスピおよびビレーズトリ。これらの新薬はオンコロジー、循環器・腎・代謝(CVRM)および呼吸器・自己免疫の3つの治療領域の柱であるとともに今後の成長の重要な基盤です。Enhertuおよびroxadustatの通年の総売上高はすべて既存の提携収入の全部を反映しています。
2. Constant exchange rates(恒常為替レート):これらは報告ベースの結果から為替変動の影響を除外しているため一般に公正妥当と認められている会計原則(GAAP)とは異なる指標です。
3. 報告ベースの財務指標は欧州連合によりRegulation(EC)No 1606/2002に従い採用され、国際会計基準審議会により発行された国際会計基準(IFRS)に準拠して提示された財務業績です。
4. 1株当たり利益
5. not meaningful(非適用)
6. 中核財務指標:これらは報告ベースの業績とは異なり、グループのInterim Financial Statements(中間財務諸表)にある情報から直接算出できないためGAAPとは異なる指標です。中核財務指標および中核ベースから報告ベースへの財務指標の調整の定義は、英語原文の営業・ファイナンシャルレビューを参照ください。
7. New CVRM領域はブリリンタおよび腎臓病・糖尿病治療薬により構成されます。
8. 売上総利益は総売上高から売上原価を差し引いた金額と定義されます。報告ベースおよび中核売上総利益は提携収入および全ての関連費用の影響を控除しているため、製品売上の本来の業績を反映しています。
9. 米国ニュージャージー州ケニワースを拠点とするMerck & Co., Inc.は米国とカナダ以外ではMSDとして知られています。
10. 経皮冠動脈インターベンションは心臓への血流改善を意図する外科手術を行わない保存療法です。

総売上高

当社製品の業績を下記に示します。

総売上高サマリー

オンコロジー領域

通年の総売上高は23%増(CERベースでは24%増)の、114億5,500万ドルを達成。Enhertuの業績の全部が、提携収入に反映されました。

オンコロジー領域の総売上高は、総売上高合計の43%を占めました(2019年通年:38%)。

タグリッソ
タグリッソ
は米国を含む5カ国で上皮成長因子受容体変異陽性非小細胞肺がん(EGFRm NSCLC)の術後補助療法として薬事承認を取得しており、うち3カ国がこれまでに保険償還を認めています。これは、米国、中国、EU諸国および日本を含む87カ国におけるEGFRm NSCLCの1次治療としての使用による患者さんへのベネフィットを更に拡大するものです。現在までに、同疾患を適応症として40カ国で保険償還が認められており、今後も保険償還に関する承認が予想されています。これは、米国、中国、EU諸国および日本を含む89カ国におけるEGFR T790M40変異陽性NSCLCの治療薬としてのタグリッソの承認に続くものであり、この適応症は66ヵ国で保険償還の対象とされています。

通年で、全てが製品売上による総売上高は36%増(CERベースでは39%増)の、43億2,800万ドルに達しました。米国の売上は24%伸長し、15億6,600万ドルでした。2020年12月、米国食品医薬品局(FDA)によりステージIIb~IIIaのEGFRm NSCLCの術後補助療法が承認されました。

新興市場において、タグリッソの総売上高は通年で59%増(CERベースでは63%増)の12億800万ドルに達し、中国では、顕著な成長を実現しました;2021年の国家医療保険償還医薬品リスト(NRDL)に1次治療が収載され、2021年3月から2次治療が更新されます。日本の総売上高は、2019年第4四半期に薬価が15%引き下げられましたが、16%増(CERベースでは14%増)の7億3,100万ドルでした。ヨーロッパの通年の総売上高は58%増(CERベースでは56%増)の7億4,800万ドルに達しました。この業績は、より多くの国々が保険償還を認めたことによる1次治療としての使用によりけん引されました。

イミフィンジ
イミフィンジ
は米国および中国、含む67カ国で承認されており、EU諸国および日本ではプラチナ製剤ベースの化学・放射線療法(CRT)による治療後、病勢進行がみられない切除不能、ステージⅢ非小細胞肺がん患者さんの治療薬として薬事承認を取得しています。保険償還は通年で28件に増加しました。また、イミフィンジは51カ国で進展型小細胞肺がん(ES-SCLC)患者さんの治療薬として承認され、5件の保険償還を取得しました。

全てが製品売上からなるイミフィンジの通年の総売上高は39%増の20億4,200万ドルに達し、その大部分は切除不能ステージⅢ非小細胞肺がんの治療に使用されています。米国での売上は14%増の11億8,500万ドルでした。日本での売上は28%増(CERベースでは26%増)の2億7,000万ドル。ヨーロッパの売上は106%増(CERベースでは104%増)の3億7,000万ドルでしたが、これは保険償還を認めた国の増加を反映しています。一方、中国での案件も含め、最近の複数の薬事承認および上市を受け、新興市場の売上は1億5,800万ドル(2019年通年:3,000万ドル)に増加しました。

リムパーザ
リムパーザ
は卵巣がんの治療薬として78カ国、転移性乳がんの治療薬として76カ国で承認されており、膵がん治療薬としては、55カ国において承認されています。さらには、特定の前立腺がんの2次治療としても49カ国において薬事承認を取得しています。

リムパーザの通年総売上高は、24%増の22億3,600万ドルであり、これには4億6,000万ドルの提携収入が含まれています。

通年の製品売上は48%増(CERベースでは49%増)の17億7,600万ドルに達しました。この堅調な業績は、地理的に広範にわたっており、全世界で新たな適応症での上市が継続中です。米国の製品売上は、前立腺がんおよびHRD陽性の卵巣がんの1次治療における上市の効果が出始め、40%増の, 8億7,600万ドルでした。総処方量ベースで、リムパーザは、総処方量でポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤クラスのトップ製品としての地位を維持しました。保険償還の広がりとBRCA検査率の水準が伸びていること、および、英国とドイツをはじめとする卵巣がんの1次治療を適応症とした最近の上市の成功にけん引され、ヨーロッパの売上は52%増(CERベースでは51%増)の4億3,500万ドルでした。

新興市場の製品売上は、98%増(CERベースでは108%増)の2億6.400万ドル。中国において、リムパーザは2021年3月付でBRCA遺伝子変異陽性の卵巣がんの1次治療後の維持療法として国家医療保険償還医薬品リスト(NRDL)に収載される予定です。

Enhertu
第一三共株式会社(第一三共)により計上された米国の通年売上は、第4四半期の6,400万ドルを含む、2億ドルでした。Enhertuは、2019年末に米国食品医薬品局(FDA)により、HER2変異陽性乳がんの3次治療として承認されました。全てがアストラゼネカにより計上された提携収入からなる通年の総売上高は9,600万ドル、本四半期の総売上高は3.300万ドルでした。

カルケンス
全て製品売上からなる総売上高は、通年で219%増加して5億2,200万ドルに達し、その売上の大部分は米国で達成されました。カルケンスは、慢性リンパ球性白血病(CLL)の治療薬として米国食品医薬品局(FDA)により2019年11月に承認されました。カルケンスは、同疾患を適応症として合計51カ国において薬事承認を取得し、再発性/難治性マントル細胞リンパ腫(MCL)の治療薬としても23カ国において薬事承認を取得しています。

Koselugo
希少疾病である症候性の手術不能な叢状神経線維症を有する2歳以上の小児の神経線維腫症1型(NF1)の治療薬として2020年第2四半期の米国での発売後、全て米国での製品売上からなる通年の総売上高は3,800万ドルに達しました。

ゾラデックス
大部分が製品売上からなる総売上高は通年で13%増(CERベースでは17%増)の9億3,800万ドルに達しました。

ゾラデックスの新興市場での製品売上は、前立腺がんでの使用やアクセスが増加したことを反映し、14%増(CERベースで20%増)の5億6,100万ドルでした。ヨーロッパの製品売上は4%増の1億400万ドル。一方、その他既成市場(RoW)地域では、製品売上は1%増の1億8,200万ドルとなりました。

フェソロデックス
全て製品売上からなる総売上高は通年で35%減(CERベースでは34%減)の5億8,000万ドルでした。

新興市場の売上は9%減(CERベースでは4%減)の1億8,000万ドルに達しました。また、米国の売上は、2019年の複数のフェソロデックス後発品の発売を反映し、83%減の5,500万ドルでした。ヨーロッパでは、売上は3%減の2億2,100万ドル。日本の売上は、第2四半期の薬価の切り下げにより、11%減(CERベースで13%減)の1億1,600万ドルでした。

イレッサ
全て製品売上からなる総売上高は通年で37%減(CERベースでは36%減)の2億6,800万ドルでした。新興市場の売上は23%減(CERベースで22%減)の2億2,100万ドルでしたが、これは イレッサが中国の数量ベース調達(VBP)プログラムに含まれていることによる価格下落の影響を反映しています。

バイオファーマ:CVRM領域
総売上高は通年で3%増(CERベースでは4%増)の71億3,900万ドルに達し、総売上高合計の27%を占めました(2019年通年:29%)。この業績にはroxadustatの提携収入3,000万ドルと、クレストールおよび他の複数の従来製品の製品売上が含まれます。

クレストールとその他の複数の従来製品の売上を除いたNew CVRMの通年の総売上高は、主にフォシーガの好調な業績を反映し、通年で7%増(CERベースでは9%増)の47億200万ドルに達しました。New CVRMの総売上高は通年CVRM全体の総売上の66%を占めました(2019年通年:63%)。

フォシーガ
大部分が製品売上からなる総売上高は通年で27%増(CERベースでは30%増)の19億6,400万ドルに達しました。2020年第4四半期の総売上高は、すべての地域における数量ベースの成長を反映し、40%増加して5億8,700万ドルでした。

新興市場の製品売上は、46%増(CERベースで55%増)の6億8,600万ドルでした。中国ではフォシーガが2020年初頭より国家医療保険償還医薬品リスト(NRDL)に収載されました。予想通り、これにより本製品の価格がマイナス影響を受けました。しかし、NRDL収載による数量面でのプラス効果がこのマイナス影響を上回りました。

米国の製品売上は6%増の5億6,900万ドルでした。この売上増は、DAPA-HF試験の結果に見られた説得力のある患者さんへのベネフィットに基づく、2型糖尿病合併を問わない左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)の治療薬として2020年5月に取得した薬事承認により一部けん引されました。米国の製品売上は、前年のグロスからネットへのマイナス調整との比較効果を反映し、第4四半期に31%伸長し1億8,400万ドルでした。

ヨーロッパの製品売上は、一部SGLT-241クラスの成長、添付文書へのCVOTデータの有益な追加、および2020年11月のHFrEFに対する薬事承認を反映し、36%増(CERベースでは 35%増)の5億 700万ドルに達しました。

ブリリンタ
通年で、全てが製品売上による総売上高は15億9,300万ドルに達し、1%増(CERベースでは2%増)の成長を示しました。

通年の世界的な需要はCOVID-19によりマイナス影響を受け、これは急性冠動脈症候群による入院数の減少に反映されました。2020年第4四半期の売上は、中国における2020年第3四半期のVBP(数量ベース調達)関連の価格低下が原因で、15%減少し3億6,300万ドルでした。

新興市場の通年の売上は安定(CERベースでは4%増)して4億6,100万ドルでした。しかし、2020年第4四半期の売上は前述の中国での価格低下を受け、39%減(CERベースでは36%減)の6,900万ドルでした。米国の売上は、加重平均治療期間の長期化がCOVID-19によるマイナス影響により一部相殺され、3%増の7億3,200万ドルでした。ヨーロッパのブリリンタの売上は同様にCOVID-19によるマイナス影響をうけ、通年で3%減少し3億4,200万ドルでした。

Onglyza
全てが製品売上からなる総売上高は通年で11%減(CERベースでは10%)の4億7,000万ドルでした。

新興市場の売上は、中国の業績およびDPP-442クラスの成長にけん引され、14%増(CERベースで18%増)の2億100万ドルでした。Onglyzaの米国の売上は、通年で28%減少し1億6,600万ドルでした。また、ヨーロッパの売上も、同クラスからの顕著な転換により、16%減(CERベースで17%減)の5,800万ドルでした。

ビデュリオン
全てが製品売上からなる総売上高は通年で18%減の4億4,800万ドルでした。

米国の売上は、競合圧力とマネジドケア市場の影響の結果、通年で17%減少し3億8,200万ドルでした。ヨーロッパの売上は20%減の5,300万ドル。

ロケルマ
全てが製品売上からなる総売上高は、全体の市場におけるCOVID-19の影響にもかかわらず、 通年で461%増(CERベースでは463%増)の7,600万ドルに達しました (2019年通年:1,400万ドル)。大部分は米国での売上が占め、ロケルマは引き続き米国の新規処方市場のシェアを主導しました。本剤はEU諸国、中国および日本を含む複数の市場において、高カリウム血症治療薬として薬事承認を取得しており、間もなく他の複数の市場においても上市されることが予定されています。2020年12月、同剤は中国のNRDLプロセスの直近の改訂から除外されました。

Roxadustat
全てが既存提携収入からなる通年の総売上高は中国で3,000万ドルに達しました。2020年第4四半期の売上1,100万ドルは、46%の連続する四半期の増加を反映しています。今期、当社は中国における病院リスティングの実現と患者アクセスに引き続き注力しました。

2020年7月、FibroGen社(FibroGen)とアストラゼネカは、中国におけるroxadustatに関する既存のライセンス契約を変更する修正契約を締結しました。2021年1月から、当社は中国における今後の収益の大部分を製品売上として計上しました。

クレストール
大部分が製品売上からなる総売上高は通年で10%減(CERベースでは 9%減)の11億8,200万ドルでした。

新興市場の製品売上は7%減(CERベースでは5%減)の7億4,800万ドル。この業績は前述の中国の数量ベース調達(VBP)によるマイナスの影響を継続的に受けました。米国の製品売上は、11%減の9,200万ドル。ヨーロッパの総売上高は31%減(CERベースでは 32%減)の1億3,100万ドルでした。

2020年12月、アストラゼネカは、クレストールのヨーロッパ30カ国以上における商業権Grünenthal GmbH社に売却することに合意したことを発表しました。同売却は、2021年の第1四半期に完了しました。

41 ナトリウム・グルコース共輸送体2

42 ジペプチジルペプチターゼ4

バイオファーマ:呼吸器・免疫領域
通年の総売上高は1%減(CERベースでは増減なし)の53億7,500万ドルに達し、総売上高合計の20%を占めました(2019年通年:22%)。これにはDuaklir、Ekliraおよび他の医薬品の既存提携収入1,800万ドルが含まれます。

シムビコート
全てが製品売上からなる通年の総売上高は、米国の売上増の結果、9%増(CERベースでは10%増)の27億2,100万ドルでした。2020年第4四半期の総売上高は、ヨーロッパと日本での後発品との競合により、5%減少し6億8,000万ドルでした。シムビコートは吸入副腎皮質ステロイド(ICS)/長時間作用型β2刺激薬(LABA)クラスにおける世界市場の数量ベースおよび金額ベースでのトップ製品としての地位を維持しました。

米国の売上は23%増の10億2,200万ドルでした。シムビコートのオーソライズド・ジェネリックが当社の提携先であるPrasco LLC(Prasco)により米国で2020年1月に発売されました。新興市場の通年業績は、COVID-19により中国での通院が減り、投薬開始も減少したことを反映し、2019年に対し減速しました。これにもかかわらず、新興市場の売上は通年で4%増(CERベースでは9%増)の5億6,700万ドルでした。

ヨーロッパの通年売上は、主要国で見られた良好な数量ベースの成長により、2%増(CERベースでは4%増)の6億9,400万ドルでした。日本の売上は、一部アステラス製薬株式会社との共同プロモーション契約の終了を反映し、後発品との競合および2019年との比較における好ましくない価格による影響により、16%減(CERベースでは18%減)の1億8,900万ドルでした。日本におけるこの影響は特に第4四半期に深刻で、同四半期の売上は53%減(CERベースでは54%減)の4,500万ドルでした。

パルミコート
全てが製品売上からなる総売上高は、病院での呼吸器疾患患者さんの治療が引き続きCOVID-19による影響を受けたことにより、通年で32%減の9億9,600万ドル。第4四半期の総売上高は、11%減(CERベースで14%減)の3億6,800万ドルでした。

パルミコートの売上が通年で33%減少し7億9,800万ドルであったであった新興市場は、パルミコートの全世界の総売上高の80%を占めました。COVID-19の影響と並行して、中国の業績は外来患者用の噴霧療法室(ネブライザールーム)への小児来訪者数が減少したことの影響を受けました。しかし、成人の待機手術例数は本四半期に大幅に回復しました。パルミコートは、経口ステロイド剤(OCS)が不適切な場合この手術で使用可能です。

米国の通年売上は、パルミコート吸入液の使用減少により35%減の7,100万ドルでした。日本の売上は後発品との競合の結果51%減(CERベースでは52%減)の3,000万ドル, ヨーロッパの売上も20%減の7,300万ドルでした。

ファセンラ
ファセンラ
は、米国、EU諸国および日本を含む59カ国で、コントロール不良の重症好酸球性喘息の治療薬として薬事承認を取得しています。さらなる薬事承認審査が進行中であり、ファセンラに関して既に47カ国において保険償還が認められています。

全てが製品売上からなる総売上高は、COVID-19の影響にもかかわらず数カ国における新規患者さんの治療開始の需要増の結果、通年で35%増(CERベースでは34%増)の9億4,900万ドルでした。ファセンラは、過半数の市場におけるコントロール不良の重症喘息治療薬の新規処方数において新規生物製剤のトップブランドとしての地位を継続しました。

米国の売上は、今期前半のCOVID-19の影響の結果、数量ベースの需要が増加したため、通年で25%増の6億300万ドルでした。市場へのCOVID-19の悪影響は一部市場シェアおよび根強い使用の増加により相殺されました。ヨーロッパの通年売上は、進行中の上市の成功と新たな保険償還を反映し、72%増(CERベースでは70%増)の2億300万ドル。日本の売上は、16%増(CERベースでは14%増)の1億ドルでした。新興市場の売上は1,200万ドルに達しました(2019年通年:500万ドル)。

Daliresp/Daxas
全てが製品売上からなる総売上高は通年で1%増の2億1,700万ドル。全世界の売上の88%を占める米国の売上は3%増の1億9,000万ドルでした。

ビベスピ
全てが製品売上からなる総売上高は通年で16%増(CERベースでは15%増)の4,800万ドル。ビベスピは米国、多くの欧州諸国および日本で発売されました。通年売上は米国で7%増の4,400万ドル、ヨーロッパでは300万ドル(2019年通年:ゼロ)。ビベスピは先日、2021年3月付で中国のNRDLに収載されることが決定しました。

ビレーズトリ
ビレーズトリ
は、米国、EU諸国、中国および日本を含む34カ国においてCOPD治療薬として薬事承認を取得しています。さらなる薬事承認審査が進行中ですが、ビレーズトリはすでに4カ国で保険償還が認められています。

全てが製品売上からなる総売上高は通年で2,800万ドル(2019通年:200万ドル)でした。米国の売上は、主に在庫の結果、500万ドル(2019年通年:ゼロ)に達しました。発売後1年間の処方を2週間分に限定する療担規とよばれる療養担当規則により処方が制限されていた日本の売上は900万ドル(2019年通年:200万ドル)でした。2020年10月、ビレーズトリ に対する療担規は解除され、本規則はもはや適用されていません。新興市場の売上(2019年通年:ゼロ)は1,400万ドルに達しました。最近、ビレーズトリは2021年3月付で中国のNRDLに収載されることが決定されました。

その他製品(主要3治療領域以外)
大部分が製品売上からなる総売上高は通年で2%減の26億4,900万ドル。この業績は一部2020年4月のMovantikのヨーロッパ、カナダおよびイスラエルを除く世界的権利のRedHill Biopharmaへの売却を反映しています。その他製品の総売上高は総売上高合計の10%を占めました(2019年通年:11%)。

ネキシウム
大部分が製品売上からなる総売上高は通年で1%増(CERベースでは2%増)の15億2,400万ドルでした。新興市場のネキシウムの製品売上は1%増(CERベースでは4%増)の7億5,700万ドルでしたが、今年度の需要が後半に生じたことを反映して、11%増の売上1億9,300万ドルを達成した第4四半期の業績が特に堅調でした。

米国の製品売上は22%減の1億6,900万ドルでした。ヨーロッパの売上は12%増(CERベースでは10%増)の7,100万ドルでした。

2020年第4四半期の前回のVBP-プログラムへの対象品目の収載に続き、中国は、ネキシウム(経口剤)を含む次回の対象品目を2021年2月に決定しました。しかし、当社は価格で競争することを選択せず、その結果、30%の薬価の切り下げを受け入れました。

オメプラール(Losec/Prilosec)
全てが製品売上からなる総売上高は通年で30%減の1億8,300万ドル。この減少は、一部2019年10月に実施された中国、日本、米国およびメキシコを除く全世界の商業権のCheplapharm Arzneimittel GmbH(Cheplapharm)への売却を反映しています。オメプラールが前述の中国でのVBPプログラムの影響の一環である公的価格の切り下げの対象となったため、新興市場の売上は15%減(CERベースでは14%減)の1億5,200万ドル。ヨーロッパの売上は59%減の2,000万ドルでした。

フルミスト
全てが製品売上からなる総売上高は、現行のCOVID-19パンデミック中、北半球諸国の保健当局が例年の水準から季節性インフルエンザの予防接種プログラムを拡大したためインフルエンザワクチンの例年より多い使用を反映し、通年で161%増(CERベースでは153%増)の2億9,500万ドルに増加しました。ヨーロッパの売上は135%増(CERベースでは126%増)の2億1,900万ドルに達しました。

シナジス
アッヴィが1997年以降保持する米国以外のシナジスの販売・流通に関する商業権は、現行契約が終了する2021年6月30日にアストラゼネカに返還されます。全般的に、2021年7月1日より米国以外の地域では当社が単独で本製品の販売および販売促進を行うことになります。スウェーデンのOrphan Biovitrum AB(publ)との米国におけるシナジスの権利に関する契約についてこの決定による影響はありません。

全てが製品売上からなる総売上高は通年で4%増の3億7,200万ドル。2020年第4四半期、全世界の売上は、アッヴィからの段階的な発注と前述の商業権の返還の準備を反映し、24%増の7,800万ドルでした。米国以外の市場に関する現行の供給契約により全てがアッヴィへの売上からなるヨーロッパの売上は通年で4%増の3億2,500万ドルとなりました。

地域別総売上高

さらなる詳細については、英語原文発表文書にある2020年通年および2019年通年で認識された提携収入に関するTable 49:歴史的提携収入を参照ください。

業績発表日程
当社は2021年4月30日(金)に第1四半期財務業績を発表する予定です。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝疾患、および呼吸器・免疫疾患の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細については
https://www.astrazeneca.com または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

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