より強靭で持続可能な保健医療システムの構築

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パートナリング


世界中の保健医療システムが、人々のニーズを満たそうと懸命に考えています。高齢化社会、慢性疾患の増加、気候危機が健康に及ぼす影響の増大など、これらすべてが、すでに限界に達し、リソースの不足する保健医療サービスへの負担を増大させています。

新型コロナウイルスの感染拡大により、複雑な問題を解決し、将来の脅威に備えて強靭性(靱(しな)やかで粘り強い特性)を構築するために、国境やセクターを越えた連携の必要性が浮き彫りになりました。

私たちが力を合わせれば、より強靭かつ公平で持続可能な医療提供へと変革することができるのです。

このような理由から、パンデミック渦中の2020年に、アストラゼネカはロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)および世界経済フォーラムとともに、保健医療システムの持続可能性と強靭性を向上するためのパートナーシップ(PHSSR)を立ち上げました。PHSSRは、学術機関、非政府組織、ライフサイエンス、ヘルスケア、ビジネスの各組織による非営利の世界的なコラボレーションであり、将来に向けてより持続可能で強靭な保健医療システムを構築することにより、グローバルヘルスを改善するという共通の目標を掲げています。

PHSSRは、現地の研究者と協力しながら、ガバナンス、財政、労働力、医薬品・医療技術、サービス提供、ポピュレーションヘルス、環境持続可能性という7つの領域において、自国の医療システムに影響を及ぼす要因の評価を支援します。この多角的なアプローチにより、情報に基づいた分析と実行可能な提言を行います。

PHSSRの提言は、すでに政府の政策や優先課題に反映されています。

例えば、日本は少子高齢化、社会的格差、社会的孤立などの社会問題を経験しています。PHSSRは日本の医療制度を分析し、2040年までに医療制度を成功に導くという大きなビジョンを実現するために、必要不可欠なアクションについての指針を示しました。重要な提言のひとつは、電子カルテを統合することでした。その結果、政府は「骨太の方針(日本の経済政策の基本方針)」に健康デジタルプラットフォームの開発を盛り込みました。このプラットフォームは、医療従事者がガイドラインに基づいた意思決定を行い、患者さんの病気を早期に発見するのに役立ちます。 

このようなデジタル・ソリューションにより、労働力不足を解消し、サービス提供を合理化し、患者さんへの迅速かつ的確な治療を促進することで、予防、診断、治療のための効率的で長期的なソリューションを提供します。

非感染性疾患(NCDs)は、世界全体の死亡原因の74%を占めており、毎年4,100万人が亡くなっています。これらの慢性疾患には、心血管疾患、慢性呼吸器疾患、がん、糖尿病、精神疾患が含まれます。

EUでは、専門家によるPHSSRの諮問グループを設置し、NCDs の負担に対処するためのインパクトの高い保健政策提言を行いました。NCDs の予防と早期発見を改善するための提言をまとめたものです。NCDs に早期に対処することで、人々や地域社会の健康状態を改善し、限界に達しつつある医療システムへの負担を軽減し、経済活動を活性化させることで社会全体に利益をもたらすことができます。NCDs を減らしたり、病気の進行を遅らせたりすることで、治療や通院の必要性を低減し、医療における炭素排出量を削減することにもつながります。ひいては、このような排出量の削減により、環境要因によって悪化する NCDs を減少させる可能性があります。

NCDsは、PHSSRの研究・調査の次の段階である政策ロードマップにおける重点分野です。このロードマップは、保健医療システムの持続可能性と強靭性を実現するための主要な要素について深く掘り下げたものです。ここでは一つのトピックに焦点を当て、保健医療システムについて測定可能な目標を定め、実行可能な提言が盛り込まれます。

NCDs に早期に対処するための世界的な研究・調査の枠組みには、心血管疾患、腎疾患、代謝性疾患 (糖尿病を含む)、がん、慢性呼吸器疾患が含まれます。世界中でこの新しい枠組みを利用して、NCDs に早期に対処するための自国の保健医療システムの能力を評価することができ、また、政策立案者に、その国特有のエビデンスに基づいた明確なアクションプランを提供することができます。

PHSSRの各報告書は個々の国に焦点を当てたものですが、国境を越えたパターンや共通のテーマを見出し、調査した個々の国を超えてシステムを強化するための共通戦略を提言することができます。なぜなら、一国の健康はすべての国の健康と切り離すことはできず、相互に依存しているからです。

このパートナーシップは発足から4年が経過し、現在は30カ国以上で活動を展開しています。フィリップス、KPMG、Center for Asia-Pacific Resilience and Innovation (CAPRI)、WHO財団のほか、地域や国の機関が参加しています。

PHSSRは、保健に関する研究・調査、政策、イノベーションにまたがる比類のない専門知識を結集して、保健医療システムの持続可能性と強靭性に取り組む最大級の組織を構築し、これからも構築し続けます。 

このような連携の結果、世界中で30件以上の政策変更がなされました。詳しくはこちら

イノベーションを受け入れることは、集団全体が新薬や新しいテクノロジーにタイムリーにアクセスできるようにする上で重要な要素です。これはPHSSRの調査を通じて明らかになっています。デジタル技術は、疾患の予防、診断、治療の改善に役立ち、ひいては労働力不足を解消し、サービス提供を合理化し、患者さんに対する迅速で個別化された治療を可能にします。 イノベーションを促進するためには、国ごとのエビデンスの力を過小評価してはなりません。日本は、電子カルテのインフラに関するPHSSRの提言を取り入れ、医療情報を収集・共有するためのデジタルプラットフォームの開発を優先しました。長期的には、これが臨床上の意思決定を支援し、早期診断を促すことになるでしょう

Iskra Reic, Executive Vice President Vaccines and Immune Therapies, AstraZeneca, PHSSR Steering Committee member

世界のつながりに目を向けることで、私たちの健康に大きな変化をもたらす機会が生まれる

人々と社会の健康は、地球の健康と深く関わっています。高齢化、慢性疾患の増加、気候変動の影響により、健康格差が拡大し、世界中の医療システムにさらなる負荷がかかっています。私たちは、より公平で、持続可能かつ強靭な医療を提供しなければなりません。

さらに興味のある方は、アストラゼネカがどのように様々な官民の組織と連携し、より強靭で公平な、ネットゼロの医療提供への変革を推進しているかについてご覧ください。また、保健医療システムの強靭性を高め、健康の公平性を向上させるための当社のアプローチについてもご覧ください。サステナビリティ戦略の全体像については、サステナビリティへのインパクトをご覧ください。


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