本資料は、投資家/ビジネスパートナーの皆様からのご要望に応えるため、アストラゼネカ英国本社(AstraZeneca PLC)が2024年11月8日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、参考資料として提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。なお、本リリースで発表されている適応症は国内の承認状況と異なります。
テゼスパイア、プラセボとの比較において統計学的に有意かつ臨床的に意味のある
鼻茸サイズの縮小と鼻閉の軽減を示した
鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎(CRSwNP)患者さんを対象とした第III相WAYPOINT試験の良好な結果概要で、アストラゼネカとアムジェンのテゼスパイアTM(一般名:テゼペルマブ)がプラセボとの比較において統計学的に有意かつ臨床的に意味のある鼻茸サイズの縮小と鼻閉を軽減したことが示されました。
WAYPOINT試験は、重症CRSwNPの成人患者さんを対象とした皮下投与によるテゼスパイアの有効性および安全性を評価するプラセボ対照の無作為化二重盲検試験です。本試験の被験者は、標準治療(点鼻ステロイド[INCS])を使用しているにも関わらず症状がみられる患者さんです1。
米国イースタン・バージニア・メディカル・スクールの鼻科・内視鏡下副鼻腔・頭蓋底外科とアレルギー・耳鼻咽喉・頭頸部外科の副主任であり、本試験の共同治験責任医師でもあるJoseph Han医師は次のように述べています。「鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎は、閉塞により嗅覚障害、味覚障害、睡眠障害、疼痛、疲労を引き起こし、患者さんの日常生活に悪影響を及ぼします。WAYPOINT試験で得られた素晴らしいデータは、この消耗性疾患により生活に支障をきたしている患者さんにとってテゼペルマブが新たな治療選択肢となる可能性があることを示しています」。
英国スコットランドのScottish Centre for Respiratory Researchのアレルギー・肺疾患部門およびNinewells Hospital University of DundeeのTayside Rhinology Ear, Nose and Throat Clinicの教授であり、本試験の共同治験責任医師でもあるBrian Lipworth医師は次のように述べています。「鼻茸があると診断された患者さんは、繰り返しの手術や、重篤な全身性の副作用を伴う高用量の経口コルチコステロイドの頻回な投与など、大きな負担を経験し続けています。テゼペルマブのデータは、臨床的に意味のあるものであり、鼻茸のある患者さんに対して、患者さんと医療システムへの負担軽減が期待できる新たな治療選択肢の希望となります」。
バイオ医薬品研究開発部門担当エグゼクティブバイスプレジデントであるSharon Barrは次のように述べています。「鼻茸のある患者さんがテゼペルマブによる治療で大きなベネフィットを得たことを示す第III相WAYPOINT試験の良好な結果を嬉しく思います。今回の結果は、炎症カスケードの上流で胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)を標的として上皮に由来する炎症性疾患の複数の誘発因子に効果的に対処するというテゼペルマブのファースト・イン・クラスの作用機序を裏付けるものです」。
本試験におけるテゼスパイアの安全性プロファイルおよび忍容性は、既知のプロファイルと一致していました。
詳細な結果は、規制当局と共有され、今後の医学学会で発表される予定です。
テゼスパイアは現在、米国、EU、日本および世界中のその他約60カ国で重症喘息の治療薬として承認されています2-5。米国およびEUでは、自己投与用の単回使用プレフィルドシリンジおよびオートインジェクターとして承認されています2,3。
注釈
鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎(CRSwNP)について
CRSwNPは、鼻粘膜の持続性炎症と、それに伴う鼻茸として知られる良性腫瘍を特徴とする複合的な炎症性疾患です6,7。鼻茸は鼻腔を塞ぎ、呼吸困難、嗅覚障害、鼻漏、顔面痛、睡眠障害、その他の生活の質に対する悪影響を引き起こすことがあります8-10。
慢性副鼻腔炎の大きな特徴は上皮の機能不全と炎症であり、これにより上皮が外的環境に対する物理的および免疫学的バリアとして機能しなくなります11。胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)は、重症喘息とCRSwNPの根底にある共通の病態生理学的プロセスに関与する上皮サイトカインです10,12。
CRSwNPに対する現在の治療法としては、点鼻もしくは全身ステロイド、手術および生物学的製剤があります8,13-16。
第III相WAYPOINT試験について
WAYPOINT試験は、重症CRSwNPの成人患者を対象としてテゼペルマブの有効性および安全性を評価することを目的とした二重盲検多施設共同無作為化プラセボ対照並行群間比較試験です1。被験者にはテゼペルマブまたはプラセボが皮下注射で投与されました。この試験には、52週間の投与期間を完了した被験者を対象とする12~24週間の投与終了後のフォローアップ期間も設定されました1。
この試験の共主要評価項目は、内視鏡検査による総合鼻茸スコアに基づく総合的な鼻茸サイズのベースラインからの変化量と被験者が報告した鼻茸の症状に関する日誌の一部として評価される鼻閉スコアに基づく鼻茸の2週ごとの平均値のベースラインからの変化量でした1。主な副次評価項目には、嗅覚喪失、副鼻腔アウトカムテスト(SNOT-22)スコアに基づく疾患特異的な健康関連生活の質の改善、Lund-Mackayスコア、鼻茸手術決定および/または鼻茸に対する全身性コルチコステロイド投与までの期間、鼻茸手術決定までの期間、鼻茸に対する全身性コルチコステロイド投与までの期間、鼻茸の症状に関する日誌の合計症状スコア、喘息合併患者集団における52週目の気管支拡張薬投与前のFEV1などでした。
テゼペルマブについて
テゼペルマブは、複数の炎症カスケードの上流で主要な上皮サイトカインであり、重症喘息および他の炎症性疾患に伴うアレルギー性、好酸球性または他のタイプの内皮炎症の発現および持続に不可欠なTSLPの作用を阻害するファースト・イン・クラスのヒト型モノクローナル抗体として、アムジェンと提携し、アストラゼネカにより開発されています17,18。
TSLPは、喘息、CRSwNP、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、好酸球性食道炎(EoE)およびその他の疾患を引き起こす複数の誘発物質(アレルギー誘発物質、ウイルスおよび他の浮遊性小粒子など)に反応して放出されます18,19。TSLPの発現はこれらの患者さんで増加し、疾患の重症度と相関しています10,17。TSLP阻害により免疫細胞からの炎症性サイトカインの放出が抑制される可能性があり、その結果、増悪が予防され、疾患コントロールが改善されると考えられています17,18,20。テゼペルマブは炎症カスケードの上流に対して作用し、気道上皮から放出されるTSLPを阻害することは将来的に下気道疾患の治療法となる可能性があるということが研究から示されています17,21,22。
テゼスパイアは、成人および12歳以上の小児の重症喘息患者さんの追加維持療法として米国、EUおよびその他約60カ国で承認されています2-5。
CRSwNP以外にも、テゼペルマブはCOPDおよびEoEを含む他の潜在的適応症に対しても開発中です23,24。2021年10月、テゼペルマブは米国食品医薬品局(FDA)によりEoEの治療薬として希少疾病用医薬品指定を受けました。2024年7月には、テゼペルマブは、好酸球性フェノタイプを特徴とする中等症~最重症COPDの患者さんの追加維持用量として、米国FDAにより画期的治療薬指定が付与されました。
アストラゼネカとアムジェンの提携について
2020年に入り、アストラゼネカとアムジェンはテゼスパイアに関する2012年の提携契約を更新しました。これを受け、アストラゼネカによるアムジェンに対する1桁台半ばのロイヤリティの支払い後、両者は引き続き費用と利益を折半します。アストラゼネカは引き続き開発を主導し、アムジェンは引き続き製造を主導します。本提携のすべての側面は合同管理機関の監視下にあります。更新された契約のもと、北米においてアストラゼネカとアムジェンは共同でテゼスパイアの商業化を実施します。アムジェンは米国での製品売上を計上し、アストラゼネカは米国における利益のアストラゼネカの持ち分を提携収入として認識します。米国以外のすべての国においては、アストラゼネカが全売上を製品売上として計上し、アムジェンは利益のアムジェンの持ち分をその他・提携収入として計上します。
アストラゼネカにおける呼吸器および自己免疫疾患領域について
バイオ医薬品領域の一環である呼吸器・免疫疾患はアストラゼネカが注力する疾患領域のひとつで、当社にとって重要な今後の成長の原動力です。
50年の歴史を基盤として、また、免疫介在性疾患における医薬品ポートフォリオの拡大により、アストラゼネカは呼吸器疾患治療の確固たるリーダーの地位を築きました。アストラゼネカは、吸入薬、生物学的製剤やこれまで手の届かなかった生物学的標的を対象とした新たな治療法のパイプラインとポートフォリオにより、これらの消耗性の高い慢性疾患に存在する非常に高いアンメットニーズに応えられるよう全力で取り組んでいます。アストラゼネカは、主な死因からCOPDや喘息をなくし、免疫介在性疾患における臨床的寛解を達成することを目指し、患者さんの人生を変える医薬品をお届けすることを目標としています。
アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ医薬品企業であり、主にオンコロジー領域、希少疾患領域、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマ領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社の革新的な医薬品は125カ国以上で販売されており、世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.comまたは、ソーシャルメディア@AstraZenecaをフォローしてご覧ください。
日本においては、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝、呼吸器・免疫疾患およびワクチン・免疫療法を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。アストラゼネカ株式会社についてはhttps://www.astrazeneca.co.jp/をご覧ください。アストラゼネカのFacebook、Instagram、 YouTubeもフォローしてご覧ください。
References
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