本資料は、投資家/ビジネスパートナーの皆様からのご要望に応えるため、アストラゼネカ英国本社(AstraZeneca PLC)が2024年9月23日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、参考資料として提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。なお、本リリースで発表されている適応症は国内の承認状況と異なります。
患者さんの約60%が寛解を達成し、41%が経口ステロイド服用を完全に中止したことを示した
MANDARA試験により裏付けられた新たな適応症
アストラゼネカのファセンラ®(ベンラリズマブ)が、再燃性または難治性の好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)を有する成人患者さんの追加療法として欧州連合(EU)で承認勧告を受けました。EGPAはまれな免疫介在性血管炎で、複数の臓器の障害を引き起こす可能性があり、治療を行わないと死亡に至ることもあります1,2。
欧州医薬品庁のヒト用医薬品委員会(CHMP)による承認勧告は、The New England Journal of Medicine誌で発表された第III相MANDARA試験の肯定的な結果に基づくものです3。第III相MANDARA試験では、再発性または難治性のEGPA患者さんを対象にファセンラの有効性および安全性について、承認されている唯一のEGPA治療薬であるメポリズマブと比較しました3-5。MANDARA試験は、EGPA患者さんを対象として生物学的製剤を直接比較する初めての非劣性試験でした4,6。4週ごとに、ファセンラ30mgを単回皮下注射する群、またはメポリズマブ100mgを3回皮下注射する群のいずれかに患者さんを無作為に割り付けました3,4。
この試験では、ファセンラ投与患者さんの約60%が寛解を達成し、これはメポリズマブ投与患者さんと同等でした3。また、データはファセンラ投与患者さんの41%が経口ステロイド(OCS)を漸減して完全に中止したことも示されました(メポリズマブ群では26%(差:16%、95% CI:1, 31))3。
University of Tübingenの大学病院であるMedius Klinik Kirchheimの内科・リウマチ科・免疫科の主任教授であり、Tübingen-Kirchhei血管炎センターの共同ディレクターであり、MANDARA試験の治験責任医師でもあるBernhard Hellmich氏は、次のように述べています。「欧州のEGPA患者さんは、しばしば、消耗性症状に直面し、長期間の経口ステロイド療法による重篤で持続的な副作用に苦しんでいます。好酸球をほぼ完全に除去する独自の作用機序を有するファセンラは、EGPA患者さんにとって、寛解達成とステロイド療法の漸減に寄与する待望の治療選択肢となる可能性があります」。
アストラゼネカのエグゼクティブバイスプレジデント兼バイオファーマ研究開発部門の責任者であるRuud Dobber は次のように述べています。「今日の勧告により、欧州のEGPAのコミュニティは、この消耗性疾患の影響をある程度緩和できる、新しく利便性の高い治療選択肢へのアクセスに一歩近付きました。15年以上の臨床データを有するファセンラは、重症好酸球性喘息において確立された主力治療薬であり、EGPA患者さんの診療を変革する可能性があります。今日のニュースは、ファセンラが重症喘息以外の好酸球性疾患に苦しむ患者さんの助けとなる可能性を示しています」。
MANDARA試験におけるファセンラの安全性および忍容性のプロファイルは、本剤の既知のプロファイルと一致していました3。
EGPA患者さんの約半数は成人発症の重症好酸球性喘息(SEA)を有し、しばしば、副鼻腔症状および鼻症状を呈します2,7,8。承認されれば、ファセンラはEGPAを治療するために承認された2番目の生物学的製剤となります3,4。
ファセンラは、EGPAの治療薬として最近米国で承認され9、重症好酸球性喘息(SEA)の追加維持療法としても米国、日本、EU、中国など、80ヵ国以上で承認されています10-13。米国および日本では、6歳以上の小児および青年に対しても承認されています12。
注釈
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症について
以前はチャーグ・ストラウス症候群と称されていたEGPAは、小型から中型の血管の炎症によって引き起こされるまれな免疫介在性の炎症性疾患です1,2。EGPAの患者さんの数は世界全体で11万8,000人と推定されています14。EGPAは、肺、上気道、皮膚、心臓、消化管、神経などの複数の臓器に障害を引き起こす可能性があります2。もっともよくみられる症状および徴候は、過度の疲労、体重減少、筋肉痛および関節痛、発疹、神経痛、副鼻腔症状および鼻症状、息切れなどです2,16。治療を行わなければ死亡に至ることもある疾患です2,15。現在の治療では、ほぼ半数(47%)の患者さんが寛解を達成していません16。
EGPAに対する治療選択肢は限られています。患者さんは、慢性的な高用量OCSで治療されることが多く、OCSの漸減を試みた場合に再燃する可能性があります15,17。
MANDARA試験について
MANDARA試験は、再燃性または難治性のEGPA成人患者さんを対象に、ファセンラの有効性および安全性をメポリズマブと比較する、無作為化、二重盲検、実薬対照第III相試験です4。この試験では、4週ごとに、ファセンラ30mgを単回皮下注射する群または実対照薬100mgを3回皮下注射する群のいずれかに1:1の割合で患者さん140例を無作為に割り付けました3。
主要評価項目は、36週時および48週時の両時点において寛解を達成していた患者さんの割合です4。寛解は、バーミンガム血管炎活動性スコア(BVAS)が0、かつOCSの用量が4mg/日以下と定義しました4。副次的評価項目は、OCSを漸減して48週時から52週時に完全に中止することができた患者さんの割合です3。主要な統計解析は、主要評価項目に基づいて、ファセンラがメポリズマブに対して非劣性であることを示すことを目的としていました3。
ファセンラについて
ファセンラ(ベンラリズマブ)は現在、米国、EU、日本、中国など、80ヵ国以上で承認され10-13、全世界で13万人を超える患者さんに処方されています18。
ファセンラは、慢性閉塞性肺疾患、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎、および好酸球増多症候群など、他の疾患を対象とする開発が進んでいます19-21。
ファセンラは、協和発酵キリンの完全出資子会社であるBioWa社から導入され、アストラゼネカが開発しました。
アストラゼネカにおける呼吸器および自己免疫疾患領域について
バイオ医薬品領域の一環である呼吸器・免疫疾患はアストラゼネカが注力する疾患領域のひとつで、当社にとって重要な今後の成長の原動力です。
50年の歴史を基盤として、また、免疫介在性疾患における医薬品ポートフォリオの拡大により、アストラゼネカは呼吸器疾患治療の確固たるリーダーの地位を築きました。アストラゼネカは、吸入薬、生物学的製剤やこれまで手の届かなかった生物学的標的を対象とした新たな治療法のパイプラインとポートフォリオにより、これらの消耗性の高い慢性疾患に存在する非常に高いアンメットニーズに応えられるよう全力で取り組んでいます。アストラゼネカは、主な死因からCOPDや喘息をなくし、免疫介在性疾患における臨床的寛解を達成することを目指し、患者さんの人生を変える医薬品をお届けすることを目標としています。
アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ医薬品企業であり、主にオンコロジー領域、希少疾患領域、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマ領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社の革新的な医薬品は125カ国以上で販売されており、世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.comまたは、ソーシャルメディア@AstraZenecaをフォローしてご覧ください。
日本においては、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝、呼吸器・免疫疾患およびワクチン・免疫療法を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。アストラゼネカ株式会社についてはhttps://www.astrazeneca.co.jp/をご覧ください。Facebook、Instagram、YouTubeもフォローしてご覧ください。
References
- Furuta S, et al. Update on eosinophilic granulomatosis with polyangiitis. Allergol Int. 2019;68:430-436.
- American Partnership for Eosinophilic Disorders. Eosinophilic Granulomatosis with Polyangiitis (EGPA). Available at: https://apfed.org/about-ead/eosinophilic-granulomatosis-with-polyangiitis/. [Last accessed: September 2024].
- Wechsler ME, et al. Benralizumab versus Mepolizumab for Eosinophilic Granulomatosis with Polyangiitis. N Engl J Med. 2024;390(10):911-921.
- Clinicaltrials.gov. Efficacy and Safety of Benralizumab in EGPA Compared to Mepolizumab. (MANDARA). Available at: https://classic.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04157348. [Last accessed: September 2024].
- Mepolizumab US prescribing information. Available from: https://www.fda.gov/files/drugs/published/125526-Mepolizumab-Clinical-PREA.pdf [Last accessed: September 2024].
- AstraZeneca plc. MANDARA Phase III data published in New England Journal of Medicine show remission is an achievable goal in eosinophilic granulomatosis with polyangiitis (EGPA) with Fasenra. Available at: https://www.astrazeneca.com/media-centre/medical-releases/mandara-phase-iii-data-published-new-england-journal-medicine-show-remission-achievable-goal-eosinophilic-granulomatosis-polyangiitis-egpa-fasenra.html. [Last accessed: September 2024]
- Cottin V, et al. Respiratory manifestations of eosinophilic granulomatosis with polyangiitis (Churg–Strauss). Eur Respir J. 2016;48:1429-1441.
- Heaney L et al. Eosinophilic and Noneosinophilic Asthma: An Expert Consensus Framework to Characterize Phenotypes in a Global Real-Life Severe Asthma Cohort. Chest. 2021 Sep;160(3):814-830.
- Fasenra (benralizumab) US prescribing information; September 2024. Available at: https://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2024/761070s021lbl.pdf [Last accessed: September 2024]
- AstraZeneca news release. Available at: https://www.astrazeneca.com/media-centre/press-releases/2019/fasenra-approved-in-the-us-for-self-administration-in-a-new-pre-filled-auto-injector-the-fasenra-pen-04102019.html#. [Last accessed: September 2024].
- AstraZeneca news release. Available at: https://www.astrazeneca.com/media-centre/press-releases/2019/fasenra-receives-positive-eu-chmp-opinion-for-self-administration-and-the-new-fasenra-pen-a-pre-filled-single-use-auto-injector-01072019.html#. [Last accessed: September 2024].
- AstraZeneca Annual Report 2023. Available at: https://www.astrazeneca.com/content/dam/az/Investor_Relations/annual-report-2023/pdf/AstraZeneca_AR_2023.pdf. [Last accessed: September 2024].
- AstraZeneca news release. Fasenra met the primary endpoint in the MANDARA Phase III trial in eosinophilic granulomatosis with polyangiitis (EGPA). Available at: https://www.astrazeneca.com/media-centre/press-releases/2023/fasenra-phase-iii-egpa-trial-met-primary-endpoint.html#:~:text=Positive%20high%2Dlevel%20results%20from,EGPA)%20who%20were%20receiving%20oral. [Last accessed: September 2024].
- AstraZeneca Data on file. 2024. REF- 244520.
- Baldini C, et al. Clinical Manifestations and Treatment of Churg-Strauss Syndrome. Rheum Dis Clin N Am. 2010;36:527–543.
- Wechsler ME, et al. Mepolizumab or Placebo for Eosinophilic Granulomatosis with Polyangiitis. N Engl J Med. 2017:376;1921-1932.
- Bell CF, et al. Burden of illness and costs associated with eosinophilic granulomatosis with polyangiitis: evidence from a managed care database in the United States. J Manag Care Spec Pharm. 2021;27(9):1249-1259.
- AstraZeneca data on file. 2024. REF-235794.
- Clinicaltrials.gov. Efficacy and Safety of Benralizumab in Moderate to Very Severe Chronic Obstructive Pulmonary Disease (COPD) With a History of Frequent Exacerbations (RESOLUTE). Available from: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04053634 [Last accessed: September 2024].
- Clinicaltrials.gov. Efficacy and Safety Study of Benralizumab in Patient With Eosinophilic Chronic Rhinosinusitis With Nasal Polyps (ORCHID). Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04157335 [Last accessed: September 2024].
- Clinicaltrials.gov. A Phase 3 Study to Evaluate the Efficacy and Safety of Benralizumab in Patients With Hypereosinophilic Syndrome (HES) (NATRON). Available from: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04191304 [Last accessed: September 2024].