アストラゼネカ、地球温暖化係数(GWP)がほぼゼロの次世代型噴射剤を使用した、吸入薬へ移行するためのビレーズトリの臨床プログラムの完了を発表

本資料は、投資家/ビジネスパートナーの皆様からのご要望に応えるため、アストラゼネカ英国本社(AstraZeneca PLC)が2024年9月9日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、参考資料として提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。なお、本リリースで発表されている次世代型噴射剤は国内の承認状況と異なります。

COPD治療薬のビレーズトリは、アストラゼネカ初の次世代型噴射剤を使用した、吸入薬となることが期待される

噴射剤の移行は、アストラゼネカの脱炭素目標「アンビション・ゼロカーボン」における重要な要素

アストラゼネカは、ビレーズトリ/Trixeoエアロスフィア(一般名:ブデソニド/グリコピロニウム臭化物/ホルモテロールフマル酸塩水和物[BGF]、以下ビレーズトリ)を、現在流通している吸入薬で使用されている噴射剤よりも地球温暖化係数(GWP)が99.9%低い革新的な次世代型噴射剤へ移行するため、規制当局へ最初の承認申請のために必要な試験を完了しました1

ビレーズトリは、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の3剤配合剤で、アストラゼネカの加圧噴霧式定量吸入器(pMDI)ポートフォリオの中で、新たな噴射剤に移行する最初の医療用医薬品となります。アストラゼネカの幅広いpMDIポートフォリオにおいて、新しい噴射剤へ移行するための臨床プログラムが進行中です。pMDIは世界の温室効果ガス排出量の0.04%未満を占めており、アストラゼネカはこの環境負荷を大幅に削減することに取り組みます2

治験調整医師を務めるインペリアル・カレッジ・ロンドンのOmar Usmani呼吸器内科教授は次のように述べています。「加圧噴霧式定量吸入器で送達される呼吸器吸入薬は、世界中で数百万人もいる呼吸器疾患の患者さんにとって必要不可欠であり、その中には、子どもや高齢者など特に脆弱な人々も含まれています。噴射剤を使用しない吸入薬と同程度のカーボンフットプリントを有する噴射剤を用いた吸入薬の導入は、患者さんのニーズに応え、医療従事者が最適な治療効果に導きながら、さらにカーボンフットプリントを削減するという点で地球の健康にとっても極めて重要です」。

アストラゼネカのバイオ医薬品開発部門担当エグゼクティブ・バイスプレジデントであるSharon Barr博士は次のように述べています。「加圧噴霧式定量吸入器を用いた治療薬は、呼吸器治療で最も多く使用されている治療法であり、生命維持に不可欠です。臨床的ニーズに基づいてこれらの治療薬へのアクセスを確保することは患者さんのアウトカムを最適化するうえで欠かせません。私たちは現在、患者さんと地球環境に対するコミットメントの一環として、ビレーズトリを地球温暖化係数(GWP)がほぼゼロの革新的な噴射剤に移行するため、規制当局へ最初の承認申請のために必要な試験を完了しました」。

次世代型噴射剤を用いたビレーズトリの試験結果は今後、規制当局と共有され、2024年末までに欧州、英国、中国で最初の承認申請を行っていきます。

アストラゼネカは、次世代型噴射剤である医療グレードのHFO-1234zeをpMDI 医薬品ポートフォリオで使用するための研究に取り組んでいます。5月に開催された2024年米国胸部学会(ATS)では、2つの第Ⅰ相試験から得られた全身および肺における生物学的同等性のデータが発表され、2024年欧州呼吸器学会(ERS)では、第IIIb相気管支痙攣試験の結果が発表されています3-5。追加のデータは今後開催される学会で発表される予定です。

COPD や喘息などの慢性呼吸器疾患は、世界中で何億人もの人々に影響を与えています6。pMDIで投与される呼吸器吸入薬は、世界で使用されている吸入器の78%を占めています7。pMDIのカーボンインパクトの削減は、患者さんのアウトカム改善に対するコミットメントであると同時に、アストラゼネカの「アンビション・ゼロカーボン」戦略における製品関連の重要な要素です8。エビデンスに基づくガイドラインを臨床診療に導入することで、増悪や入院を減少させることができ、結果として患者さんのアウトカムが改善され、呼吸器治療に関連する全体的なカーボンフットプリントも減少する可能性があります9-11

以上

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ビレーズトリ/Trixeoエアロスフィア
ブデソニド/グリコピロニウム臭化物/ホルモテロールフマル酸塩水和物(BGF)は、EUではTrixeo Aerosphere、日本、中国および米国ではビレーズトリエアロスフィアの商品名で承認されており、LABAであるホルモテロールフマル酸塩水和物、LAMAであるグリコピロニウム臭化物とICSであるブデソニドの固定用量3剤配合剤であり、エアロスフィア加圧噴霧式定量吸入器で送達します。ビレーズトリ/Trixeoエアロスフィアは、COPD治療薬として米国、EU、中国、日本を含む世界50カ国以上で承認されており、現在、喘息治療薬として第III相試験が行われています。

アストラゼネカのハネウェル社との提携
ハネウェル社が開発し、特許を取得している医療グレードのHFO-1234zeは、GWPがほぼゼロであり、気候への影響を低減したpMDI医薬品への移行を可能にする重要な噴射剤です。アストラゼネカは2022年に、ハネウェル社と提携して、新たな噴射剤を用いた呼吸器吸入薬を開発すると発表しました。

アンビション・ゼロカーボンについて
アストラゼネカは、脱炭素を実現するためのアンビション・ゼロカーボン戦略を通じて、科学的根拠に基づく脱炭素目標をかかげ、ネットゼロに向けた対策を加速させています。アストラゼネカは2026年までに、世界各国における自社事業(Scope1および2)による温室効果ガス(GHG)の排出量を(2015年のベースラインから)98%削減する計画を進めています。また、アストラゼネカは2030年までに、バリューチェーン全体の温室効果ガスの排出量(Scope3)を(2019年のベースラインから)半減させることを目指しており、遅くとも2045年までには全排出量を90%削減することを目標に進めています。2030年までに、すべての残余排出についてカーボンネガティブにする予定です。アストラゼネカは、科学に基づく目標設定イニシアチブ(SBTi)の企業ネットゼロ基準によってネットゼロ目標が認定された世界における最初の7社のうちの1社です。

アストラゼネカにおける呼吸器および自己免疫疾患領域について
バイオ医薬品領域の一環である呼吸器・免疫疾患はアストラゼネカが注力する疾患領域のひとつで、当社にとって重要な今後の成長の原動力です。

50年の歴史を基盤として、また、免疫介在性疾患における医薬品ポートフォリオの拡大により、アストラゼネカは呼吸器疾患治療の確固たるリーダーの地位を築きました。アストラゼネカは、吸入薬、生物学的製剤やこれまで手の届かなかった生物学的標的を対象とした新たな治療法のパイプラインとポートフォリオにより、これらの消耗性の高い慢性疾患に存在する非常に高いアンメットニーズに応えられるよう全力で取り組んでいます。アストラゼネカは、主な死因からCOPDや喘息をなくし、免疫介在性疾患における臨床的寛解を達成することを目指し、患者さんの人生を変える医薬品をお届けすることを目標としています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ医薬品企業であり、主にオンコロジー領域、希少疾患領域、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマ領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社の革新的な医薬品は125カ国以上で販売されており、世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.comまたは、ソーシャルメディア@AstraZenecaをフォローしてご覧ください。

日本においては、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝、呼吸器・免疫疾患およびワクチン・免疫療法を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。アストラゼネカ株式会社についてはhttps://www.astrazeneca.co.jp/をご覧ください。アストラゼネカのFacebookInstagramYouTubeもフォローしてご覧ください。

References

  1. AstraZeneca Pharmaceuticals. Data on File. Global Warming Potential of HFO-1234ze. (ID: REF-140251).
  2. Emeryk AW, Sosnowski T, Kupczyk M, et al. Impact of inhalers used in the treatment of respiratory diseases on global warming. Adv Respir Med 2021;89:427–438.
  3. Shah M, Aurivillius M, Raphiou I, et al. Systemic exposure bioequivalence of budesonide/ glycopyrrolate/ formoterol fumarate with the potential next generation propellant hydrofluoroolefin-1234ze versus hydrofluoroalkane-134a in healthy adults. [Thematic Poster Session]. Presented at the American Thoracic Society International Conference 2024 (17-22 May).
  4. Raphiou I, Aurivillius M, Petullo D, et al. Lung exposure bioequivalence with budesonide/glycopyrrolate/formoterol fumarate with the next generation propellant hydrofluoroolefin-1234ze versus hydrofluoroalkane-134a in healthy adults: a charcoal block study. [Thematic Poster Session]. Presented at the American Thoracic Society International Conference 2024 (17-22 May).
  5. Bell A, Jassal M, Xu J, et al. A randomized, double-blind, crossover study of change in post-dose lung function with a new generation propellant for metered dose inhalers in patients with asthma. [Poster Session]. Presented at the European Respiratory Society Congress 2024 (7-11 September).
  6. GBD Chronic Respiratory Disease Collaborators. Prevalence and attributable health burden of chronic respiratory diseases, 1990-2017: a systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2017. Lancet Respir Med. 2020 Jun; 8 (6): 585-596.
  7. Bell J, Tewari SG, Budgen N, et al. An Assessment Of Pressurized Metered-dose Inhaler Use In Countries In Europe And The Rest Of The World. Poster Presentation at American Thoracic Society (ATS) International Conference, 2023 19-24 May.
  8. AstraZeneca. AstraZeneca progresses Ambition Zero Carbon programme with Honeywell partnership to develop next-generation respiratory inhalers. [Online]. Available at: https://www.astrazeneca.com/content/astraz/media-centre/press-releases/2022/astrazeneca-progresses-ambition-zero-carbon-programme-with-honeywell-partnership-to-develop-next-generation-respiratory-inhalers.html. [Accessed September 2024.]
  9. Wilkinson AJK, Maslova E, Janson C, et al., Greenhouse gas emissions associated with suboptimal asthma care in the UK: the SABINA healthCARe‒Based envirONmental cost of treatment (CARBON) study. Thorax. 2024 27;79(5):412-421.
  10. SMI. Decarbonising patient care pathways. [Online]. Available at: https://a.storyblok.com/f/109506/x/88fe7ea368/smi-hstf-pcp-whitepaper.pdf. [Accessed September 2024.]
  11. Usmani OS, Levy ML. Effective respiratory management of asthma and COPD and the environmental impacts of inhalers. NPJ Prim Care Respir Med. 2023;33(1):24.

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