本資料は、投資家/ビジネスパートナーの皆様からのご要望に応えるため、アストラゼネカ英国本社(AstraZeneca PLC)が2024年7月1日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、参考資料として提供するものです。
本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。本リリースに記載するsipavibartは本邦未承認です。
免疫不全患者さんを対象としたCOVID-19発症率を統計学的に有意に低下させた、
第III相SUPERNOVA試験の良好なデータに基づく承認申請
アストラゼネカのsipavibartの製造販売承認申請(MAA)が、免疫不全患者さんに対するCOVID-19の曝露前発症抑制(予防)を目的として、迅速審査にて欧州医薬品庁(EMA)によって受理されました。
Sipavibartは開発中の長時間作用型モノクローナル抗体であり、免疫不全患者さんのCOVID-19発症を抑制することを目的として開発されています。免疫不全患者さんはワクチン接種では十分な免疫応答が得られないことが多く、COVID-19によって重篤な転帰に至るリスクが依然として高いことが認められています。
EMAのヒト用医薬品委員会(CHMP)は、sipavibartが公衆衛生および革新的治療法の観点で大きな利益をもたらすと判断し、sipavibartを迅速審査の対象に指定しました。迅速審査の目的は、CHMPのMAA審査スケジュールを標準的な手続きよりも短縮することにあります。
MAAは、第III相SUPERNOVA試験から得られた良好な結果に基づいています。本試験期間中、複数の異なるSARS-CoV-2変異株に起因するCOIVD-19症例が認められました。本試験では、そのような状況において、対照群と比較して、sipavibartの免疫不全患者さんでの安全性および症候性COVID-19の発症抑制における有効性が示されました1。SUPERNOVA試験は、免疫不全患者さんのみを対象にCOVID-19曝露前発症抑制に関する有効性データを提供する唯一の第III相試験です2。
フランス・ニーム大学病院の感染症・熱帯病部門の責任者であり、SUPERNOVA試験の治験責任医師を務めるモンペリエ大学感染症科教授のPaul Loubet教授、M.D.、Ph.D.、MPHは、次のように述べています。「免疫不全患者さんが抱えるCOVID-19の疾病負担は現在も高く、ワクチン接種を受けても、一般集団より著しく大きな影響を受けています。医療システムにはすでに過大な負荷がかかっていますが、冬季には症例数が増加し、医療システムへの負荷がさらに高まることが予想され、依然としてリスクが高い免疫不全患者さんにとって、sipavibartは重要な選択肢となる可能性があります。また、sipavibartは、変異型が混在する環境においてもCOVID-19の発症を抑制することが実証されています」。
アストラゼネカのワクチンおよび免疫療法担当エグゼクティブバイスプレジデントであるIskra Reicは、次のように述べています。「欧州において現在、免疫不全の患者さんは、ワクチン接種以外にCOVID-19を予防する選択肢がありません。しかし、ワクチン接種は多くの場合、COVID-19の重篤な転帰から患者さんを保護するには不十分です。EMAが迅速審査にてsipavibartの承認申請を受理したことを喜ばしく思います。今後、これらの極めて脆弱な患者さんにsipavibartを提供できるよう努めてまいります」。
SUPERNOVA試験のデータは今後、医学会議で発表される予定です。
アストラゼネカは、sipavibartの認可または承認のためにEMAに加え、他の規制当局とも協議中です。
以上
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注釈
COVID-19と、免疫不全患者集団において依然として満たされていないニーズ
世界保健機関がパンデミックの終息を宣言してから1年が経過しましたが、COVID-19は今日でも免疫不全患者さんにとって重大な問題であり、この1年を通じて、COVID-19が重症化した場合の転帰には大きなばらつきがみられます。血液がん患者さん、臓器移植を受けた患者さん、透析を要する末期腎不全患者さん、および免疫抑制剤を使用する患者さんを含む免疫不全状態にある患者さんでは、通常、COVID-19ワクチン接種に対する免疫応答が不十分であり、ワクチン接種が完了した場合でも、COVID-19による重症転帰のリスクが高くなります3-8。大規模なリアルワールドエビデンス研究であるINFORMから得られた結果では、COVID-19から免疫不全患者さんが受ける疾病負担が一般集団よりも依然として著しく高いことが裏付けられています。免疫不全患者さんは、INFORM研究の対象集団の4%以下であるにもかかわらず、COVID-19ワクチンの反復投与後であってもCOVID-19による入院、ICU入院、死亡の約25%を占めています3。
SUPERNOVAについて
SUPERNOVAは、COVID-19の発症抑制を目的としてsipavibartの安全性および有効性を対照(チキサゲビマブ/シルガビマブまたはプラセボ)と比較評価する大規模な第III相、国際共同、無作為化、二重盲検比較試験であり、免疫不全患者さんを対象にCOVID-19に対する有効性データを提供する唯一の試験です2。
SUPERNOVA試験の結果から、sipavibartが対照群(チキサゲビマブ/シルガビマブまたはプラセボ)と比較して免疫不全患者集団の症候性COVID‐19の発症率を統計学的に有意に低下させたことが示されました1。本試験は、2つの主要評価項目を達成しました。1つはSARS-CoV-2のすべての変異株によって引き起こされる症候性COVID-19発症の相対リスクの減少、もう1つはF456L変異を有さないSARS-CoV-2変異株によって引き起こされる症候性COVID-19発症の相対リスクの減少でした1。SUPERNOVA試験では、試験期間中にCOVID-19感染者において複数の異なるSARS-CoV-2変異株が確認されるという、変異株が進化し続ける状況において、sipavibartの潜在的な有用性が示されました1。
本試験に参加したすべての被験者は、免疫不全状態にあるか、免疫抑制療法を受けていたため、ワクチン接種に対する免疫応答が不十分となるリスクがあり、COVID-19が重症化するリスクが高い状態にありました。本試験に組み入れた被験者には、血液悪性腫瘍、固形臓器移植レシピエント、造血幹細胞移植、末期腎臓病/透析、B細胞枯渇療法を受けてから1年以内などの状態の患者さんが含まれています1,2。
本試験におけるsipavibartの忍容性はおおむね良好であり、予備的な解析では、有害事象が対照群とsipavibart群で均衡していることが示されています1。
Sipavibartについて
Sipavibart(開発コード:AZD3152)は開発中のCOVID-19に対する長時間作用型モノクローナル抗体(LAAB)であり、スパイクタンパク質と宿主受容体ACE2との相互作用を中和することで、オミクロン株や従来株に対して幅広く強力な効果を発揮するようデザインされています9。
SipavibartはSARS-CoV-2感染後の回復期患者さんにより提供されたB細胞に由来します。Sipavibartはエバシェルド®(一般名:チキサゲビマブ(遺伝子組換え)/シルガビマブ(遺伝子組換え))と同じ抗体骨格を用いて作製されており、同じ半減期延長型でFcエフェクター機能が低下し、補体C1q結合プラットフォームを用いて最適化されています9。Fcエフェクター機能の低下は、ウイルス特異的抗体が感染や病気を阻害するのではなく促進してしまう現象である抗体依存性感染増強のリスクを最小限に抑えることを目的としています。
Sipavibartは2022年5月にRQ Biotechnologyからアストラゼネカにライセンス供与されました。
アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ医薬品企業であり、主にオンコロジー領域、希少疾患領域、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマ領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社の革新的な医薬品は125カ国以上で販売されており、世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.comまたは、ソーシャルメディア@AstraZenecaをフォローしてご覧ください。
References
- AstraZeneca. (16 May 2024). SUPERNOVA Phase III trial of sipavibart long-acting antibody met primary endpoints in preventing COVID-19 in immunocompromised patient population [Press Release]. Las Accessed June 2024 https://www.astrazeneca.com/media-centre/press-releases/2024/supernova-trial-met-covid-19-prevention-endpoint.html.
- Clinialtrials.gov. Last Accessed June 2024 https://clinicaltrials.gov/study/NCT05648110?term=AZD3152&rank=3
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- Meeraus W. High Prevalence of Immunocompromising Conditions Among Patients with Severe Acute Respiratory Infection, Including SARS-CoV-2: Results from a Multicentre, Test-Negative Case Control Study. Abstract #01796 at ECCMID 2024.
- Meeraus W. Immunocompromise, Cancer and Other Comorbidities in Patients with Severe Acute Respiratory Infection Testing Positive Versus Negative for SARS-CoV-2: A Post Hoc Analysis of COVIDRIVE Data from May 2021 to May 2023. Abstract #01800 at ECCMID 2024.
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