本資料はアストラゼネカ英国本社(AstraZeneca PLC)が、投資家/ビジネスパートナーの皆様からのご要望に応えるため、2024年6月17日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、参考資料として提供するものです。
本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。
なお、本リリースで発表されている適応症は国内の承認状況と異なります。
イミフィンジが化学療法と比較して、病勢進行または死亡のリスクを
58%低減したことを示したDUO-E試験の結果に基づく承認
アストラゼネカのイミフィンジ®(一般名:デュルバルマブ、以下、イミフィンジ)とカルボプラチンおよびパクリタキセルの併用療法後のイミフィンジ単剤療法が、米国においてミスマッチ修復機能欠損(dMMR)のある原発性進行または再発子宮体がん成人患者さんの治療薬として承認を取得しました1。
米国食品医薬品局(FDA)による今回の承認は、第III相DUO-E試験における事前に規定したミスマッチ修復(MMR)の状態別の探索的なサブグループ解析の結果に基づくものです。DUO-E試験の結果はJournal of Clinical Oncology誌に掲載されました。
本試験では、イミフィンジとカルボプラチンおよびパクリタキセルの併用療法後にイミフィンジ単剤療法(イミフィンジ群)を実施したところ、dMMRのある子宮体がん患者さんにおいて、化学療法単独と比較して、病勢進行または死亡のリスクが58%低減しました(ハザード比0.42;95%信頼区間0.22-0.80)2。
米国では、子宮体がんは女性で4番目に患者数が多いがんで、2022年には6万6000人以上の患者さんが診断され、1万2000人近くの患者さんが死亡されています3,4。早期段階で診断された患者さんの5年生存率は約80~90%ですが、進行した患者さんでは20%以下と低く、新たな治療選択肢に対する大きなニーズがあります5,6。
テキサス大学MDアンダーソンがんセンターの婦人科腫瘍学および生殖医学教授であり、DUO-E試験の国際治験調整医師でもあるShannon N. Westin氏は次のように述べています。「今後数十年間で子宮体がんの罹患率および死亡率は引き続き大幅に増加すると予想されることから、患者さんに新たな治療選択肢を治療過程の可能な限り早い段階で提供することがこれまで以上に重要になります。今回の承認は、デュルバルマブと化学療法の併用療法後のデュルバルマブ単剤療法が、ミスマッチ修復機能欠損がある子宮体がん患者さんに重要な臨床的ベネフィットをもたらすという明確なエビデンスを示すものです」。
アストラゼネカのエグゼクティブバイスプレジデント兼オンコロジービジネスユニット責任者であるDave Fredricksonは次のように述べています。「過去数十年間にわたり、子宮体がんの治療の進歩は限られていました。子宮体がんは今後増加することが予想されるため、継続的な技術革新が極めて重要です。免疫療法と化学療法の併用は、子宮体がんにおける新たな標準治療として台頭してきており、今回のイミフィンジの承認は、ミスマッチ修復機能欠損がある患者さんにとって新たな重要な選択肢を提供するものです」。
イミフィンジと化学療法との併用療法における安全性および忍容性プロファイルは、全般的に管理可能かつ忍容性は良好でした。また、このプロファイルはこれまでの臨床試験で認められたプロファイルと概ね一致しており、新たな安全性シグナルは認められませんでした。
リムパーザ®(一般名:オラパリブ)とイミフィンジの併用療法群(イミフィンジと化学療法の併用後にイミフィンジとリムパーザの併用による維持療法)においても、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)を達成しました。本試験では、全ての併用群で重要な副次評価項目として全生存期間(OS)の評価を継続しています。DUO-E試験の結果に基づき、イミフィンジ単剤療法およびイミフィンジとリムパーザの併用療法は、現在、EU、日本、その他数カ国で承認申請中です。
注釈
子宮体がんについて
子宮体がんは、子宮の内膜組織から発生する極めて不均一な疾患であり、診断時の平均年齢は60歳超で、すでに閉経している女性にもっとも多くみられます7-10。子宮体がんは、全世界における女性のがんで第6位の発現頻度となっています11,12。子宮体がんの罹患患者数および死亡患者数は、2050年にはそれぞれ約61%および87%増加する(2022年の42万400人および9万7700人から、それぞれ67万6300人および18万3100人に増加)と予想されます13。
子宮体がん患者さんの大部分は、がんが子宮に限局している早期段階で診断されます9,10。これらの患者さんは、概して手術および/または放射線療法による治療を受け、高い5年生存率(約80~90%)を示しています。進行した病期(III~IV期)の患者さんは、通常予後はより不良で、5年生存率は約20%未満に低下します5,6。化学療法と併用した免疫療法は、進行子宮体がん、中でも全患者さんの約20~30%を占めるdMMRを有する患者さんに対する新たな標準治療として浮上しています6,14,15,16。子宮体がん患者さんの70~80%を占めるミスマッチ修復機能欠損のない患者さんの治療には、依然として高いアンメットニーズがあります15,16。
DUO-E試験について
DUO-E試験(GOG 3041/ENGOT-EN10)は、新たに診断された進行子宮体がんまたは再発子宮体がん患者さんを対象とした、3群無作為化二重盲検プラセボ対照多施設共同第Ⅲ相試験であり、初回治療としてイミフィンジと白金製剤ベースの化学療法(カルボプラチンおよびパクリタキセル)の併用療法後に、イミフィンジ単剤またはイミフィンジおよびリムパーザの併用による維持療法を実施した場合と、白金製剤ベースの化学療法単独とを比較検討しました。
DUO-E試験では、新たに診断された進行上皮性子宮体がんまたは再発子宮体がんの患者さん699人がランダム化され、標準治療である白金製剤ベースの化学療法に加えて、イミフィンジ(1120mg)またはプラセボの3週間ごとの投与を受けました。4~6サイクルの化学療法後、(病勢が進行しなかった)患者さんに維持療法として、リムパーザ(300mg、1日2回[150mg錠×2、1日2回])またはプラセボとの併用で、イミフィンジ(1500mg)またはプラセボが、病勢進行まで4週間ごとに投与されました。
2つの主要評価項目は、各試験治療群と標準治療群の比較におけるPFSで、重要な副次評価項目はOS、安全性および忍容性です。本試験では、全体集団において維持療法としてイミフィンジ単剤療法およびイミフィンジとリムパーザの併用療法の両方に対してOSの評価を継続します。層別因子はミスマッチ修復機能の状態、疾患の再発状態および地域でした。本試験はアストラゼネカが単独で実施し、米国、欧州、南米およびアジアを含む22カ国、253の医療施設で実施されました。
本試験の詳細情報については、ClinicalTrials.govをご確認ください。
イミフィンジについて
イミフィンジ(一般名:デュルバルマブ)はヒトPD-L1に結合するヒトモノクローナル抗体であり、PD-L1とPD-1およびCD80との相互作用を阻害することで、腫瘍の免疫逃避機構を抑制し抗腫瘍免疫反応を誘発します。
イミフィンジは、切除不能、ステージIII非小細胞肺がん(NSCLC)および進展型の小細胞肺がん(ES-SCLC)における適応に加えて、現在多くの国々において、転移性NSCLCの治療薬として、イミフィンジと化学療法の併用療法にトレメリムマブ(イジュド®)を定められた回数のみ追加投与する治療法について承認されています。
イミフィンジは、多くの国々において、局所進行または転移性胆道がんにおける化学療法との併用療法、切除不能な肝細胞がんにおけるイジュドとの併用療法についても承認されています。また、日本とEUにおいては切除不能なHCCにおける単剤療法としても承認されています。
2017年5月に初めて承認されて以来、22万人以上の患者さんがイミフィンジによる治療を受けています。広範な開発プログラムの一環として、イミフィンジは、SCLC、NSCLC、膀胱がん、乳がん、数種類の消化器がん、その他の固形がんの治療薬として、単独療法ならびに他の抗がん剤との併用療法においても検討されています。
アストラゼネカの免疫腫瘍学(IO)への取り組み
アストラゼネカは、アンメットメディカルニーズの高い特定の臨床領域に免疫療法の概念を積極的に導入しています。当社は、包括的で多様なIOのポートフォリオ、および抗腫瘍免疫応答からの回避を克服し、体内の免疫系を刺激して腫瘍を攻撃するように設計された免疫療法を中心としたパイプラインを有しています。
また、アストラゼネカは、がん治療を再構築し、イミフィンジの単剤療法や、イジュドやその他の新規の免疫療法薬や治療法との組み合わせで、患者さんの転帰に大きな変化をもたらすことを目指しています。さらに、バイスペシフィック抗体や標的のがんに対する様々な免疫反応を活かす治療薬など、次世代免疫療法の探索も行っています。
アストラゼネカは、広範ながん種において長期生存を達成することのできる免疫療法ベースの治療を届けるため、革新的な臨床戦略を大胆に追求しています。また、広範な臨床開発プログラムにより、治癒の可能性が非常に高いより早期の疾患におけるIO治療薬の使用も支持しています。
アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカは、あらゆる種類のがんに対して治療法を提供するという高い目標を掲げ、がんとその発見にいたるまでの複雑さを科学に基づいて理解し、患者さんの人生を変革する医薬品の開発および提供を通じて、オンコロジー領域の変革をけん引していきます。
アストラゼネカは治療困難ながん種に注力しています。当社は持続的なイノベーションにより、医療活動および患者さんの医療経験を一変させる可能性のある、製薬業界でもっとも多様なポートフォリオと開発パイプラインを構築しています。
アストラゼネカは、がん治療を再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。
アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ医薬品企業であり、主にオンコロジー領域、希少疾患領域、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマ領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社の革新的な医薬品は125カ国以上で販売されており、世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.comまたは、ソーシャルメディア@AstraZenecaをフォローしてご覧ください。
References
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- Shannon N. Westin et al. Durvalumab Plus Carboplatin/Paclitaxel Followed by Maintenance Durvalumab With or Without Olaparib as First-Line Treatment for Advanced Endometrial Cancer: The Phase III DUO-E Trial. JCO 42, 283-299(2024).
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