アストラゼネカ、がん治療のための次世代放射性コンジュゲートの開発を加速するためにFusion社の買収に向けて契約締結

本資料は、投資家/ビジネスパートナーの皆様からのご要望に応えるため、アストラゼネカ英国本社(AstraZeneca PLC)が2024年3月19日に発信したプレスリリースを抜粋して日本語に翻訳し、参考資料として提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。本リリースで記載するFPI-2265、FPI-2068は本邦未承認です。

前立腺がんにおいてPSMAを標的とした臨床段階のアクチニウムベース放射性コンジュゲート、
放射性コンジュゲートのパイプライン、最先端の研究開発および製造施設を獲得

アストラゼネカは、次世代放射性コンジュゲート(RCs)を開発する臨床試験段階の開発を行うバイオ医薬品企業、Fusion Pharmaceuticals Inc.を買収するための正式な契約を締結しました。今回の買収は、化学療法や放射線療法といった従来のレジメンを、より標的を絞った治療に置き換えることでがん治療や患者さんの転帰を変革する、というアストラゼネカの志を実現させるうえで大きな一歩となりました。

RCsは近年、がん治療において有望な治療法として登場しました。これらの治療法は、抗体、ペプチド、または低分子といった分子を用いて正確に標的を定めることで、放射性同位元素をがん細胞に直接送達します。このアプローチは、健康な細胞への損傷を最小限に抑え、体外照射では到達できない腫瘍へのアクセスを可能にする等、従来の放射線療法と比較して多くの利点を有する可能性があります。

今回の買収により、遠隔転移を伴う去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)の患者さんにとって新たな治療法となる可能性のある、もっとも進んだプログラムのFPI-2265を含むFusion社のRCsパイプラインが追加され、アストラゼネカの主要なオンコロジー製品ポートフォリオが補完される予定です。FPI-2265は、mCRPCに高発現するタンパク質である前立腺特異的膜抗原(PSMA)を標的とし、現在第II相試験が行われています。

この買収により、アクチニウムベースのRCsに関する新たな専門知識と先駆的な研究開発力、製造能力、サプライチェーン能力がアストラゼネカにもたらされます。また、カナダにおける当社の存在感と同国に対するコミットメントを強めます。

アストラゼネカのオンコロジー研究開発エグゼクティブバイスプレジデントであるSusan Galbraithは次のように述べています。「現在、がん患者さんの30~50%が治療中のある時点で放射線療法を受けています。Fusion社の獲得は、次世代放射線コンジュゲートによるこの治療分野を変革するという私たちの志をさらに後押しすることになります。Fusion社と力を合わせて、前立腺がん治療の新たな治療法となる可能性のあるFPI-2265の開発を加速させ、Fusion社の革新的なアクチニウムベースプラットフォームを活用して、基本レジメンとしての放射性コンジュゲートを開発する機会が得られました」。

Fusion社の最高経営責任者であるJohn Valliant氏は次のように述べています。「今回の買収で、業界をリードする放射性医薬品の研究開発や、パイプライン、製造、そしてアクチニウム-225のサプライチェーンといった、放射性コンジュゲートに関する当社の専門知識と能力を、低分子や生物製剤の創薬分野におけるアストラゼネカ社のリーダーシップと組み合わせることで、新たな放射性コンジュゲートを開発していきます。当社とアストラゼネカ社のこれまでの提携では、FPI-2068(EGFR-cMET標的放射線コンジュゲート)を第I相臨床試験へと進めており、この協力体制をさらに拡大することで、患者さんの転帰の変革を目的とした次世代放射線コンジュゲートの開発を加速させるまたとない機会となります」。

Fusion社は、アストラゼネカの完全子会社としてカナダと米国で事業を展開します。

財務上の考慮事項
最終契約の条件に基づき、アストラゼネカは、子会社を介して、合意計画にしたがってFusion社の発行済株式のすべてを取得し、取引完了時に現金で普通株式1株当たり21.00ドルに加え、特定の規制マイルストーン達成時に現金で支払われる普通株式1株当たり3.00ドルの譲渡不可能な成功対価受領権を付与します。対価の前払いは、約20億ドルの取引額に相当し、2024年3月18日のFusion社の終値10.64ドルに97%のプレミアム、そして本発表前の30日間の売買高加重平均価格(VWAP)の11.37ドルに85%のプレミアムを上乗せした額となります。前払い金と潜在的な条件付き支払額の最大値を合計すると、実現された場合の取引額は約24億ドルに相当し、これは2024年3月18日のFusion社の終値に126%のプレミアム、そして30日間VWAPに対して111%のプレミアムを上乗せした額になります。本取引の一環として、アストラゼネカは、2023年12月31日時点でFusion社の貸借対照表に記載されている総額2億3400万ドルの現金、現金同等物および短期投資を取得します。

本取引は、Fusion社株主の承認や規制当局の認可等、通常の取引完了条件に従い、2024年第2四半期に完了する見込みです。

注釈
がん領域における放射性コンジュゲート
RCsは、強力な医療用放射性同位元素と、抗体、低分子またはペプチドと組み合わせることで正確に標的を定めることにより、がん細胞に直接放射線を照射します。有効性の向上と健康な細胞に対する毒性を最小限に抑えることを目標に掲げ、RCsはがん細胞を探し出して、従来の放射線療法よりも正確ながん細胞殺傷機序をもたらします。RCsは全身送達により投与されるため、外部照射では到達できないタイプの腫瘍や、主な腫瘍から体内の他の部位に転移したがん細胞を標的として使用することが可能になります。

FPI-2265について
FPI-2265は、mCRPCを対象とするアクチニウム-225を用いたPSMAを標的とするRCで、現在第II相試験が行われています。

クチニウム-225はアルファ粒子を放出し、がん治療における次世代の放射性同位元素となる可能性を秘めています。アクチニウム-225のようなアルファ粒子は、より短い距離でより大きな放射線量を送達することで、より強力ながん細胞殺傷能力をもたらす可能性があります。また、標的を絞って照射することで、周囲の健康な組織への損傷を最小限に抑えることができます。

Fusion社について
Fusion Pharmaceuticals社は、次世代RCsの開発に重点を置いた臨床試験段階の開発を行うオンコロジー企業です。Fusion社は、アルファ粒子放出同位体を様々な標的分子に結合させ、アルファ粒子を放出するペイロードを腫瘍に選択的に送達します。Fusion社の臨床試験段階の開発ポートフォリオには、mCRPCにおいてPSMAを標的としたリードプログラムであるFPI-2265や、固形腫瘍を標的とした新たなRCsが含まれています。

アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカは、あらゆる種類のがんに対して治療法を提供するという高い目標を掲げ、がんとその発見にいたるまでの複雑さを科学に基づいて理解し、患者さんの人生を変革する医薬品の開発および提供を通じて、オンコロジー領域の変革をけん引していきます。
アストラゼネカは治療困難ながん種に注力しています。当社は持続的なイノベーションにより、医療活動および患者さんの医療経験を一変させる可能性のある、製薬業界でもっとも多様なポートフォリオと開発パイプラインを構築しています。
アストラゼネカは、がん治療を再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ医薬品企業であり、主にオンコロジー領域、希少疾患領域、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマ領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.comまたは、ソーシャルメディア@AstraZenecaをフォローしてご覧ください。

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