本資料は、投資家/ビジネスパートナーの皆様からのご要望に応えるため、アストラゼネカ英国本社(AstraZeneca PLC)が2023年12月12日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、参考資料として提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。本リリースで記載するIVX-A12は本邦未承認です。
RSウイルス予防の専門知識を基盤に、本買収により感染症における高いアンメットニーズに対応するための予防的介入のポートフォリオの促進
アストラゼネカは、米国を拠点に、革新的なウイルス様粒子(VLP)のプラットフォームを使用した競争力のあるワクチンの有力候補の開発を進める臨床段階のポートフォリオを持つバイオ医薬品企業である、Icosavax社(NASDAQ:ICVX)を買収する最終契約を締結しました。
今回の買収提案により、アストラゼネカが有する呼吸器合胞体(RS)ウイルスに関する専門性と、Icosavax社が開発中の主要なワクチン候補であるIVX-A12により、アストラゼネカのワクチン・免疫療法領域における後期パイプラインをより強化します。IVX-A12は、RSウイルスとヒトメタニューモウイルス(hMPV)、2つのウイルスを標的とする、将来ファースト・イン・クラスとなる可能性がある混合タンパク質VLPワクチンで、第III相試験の準備が完了しています。標的とする2つのウイルスは、60歳以上の成人や、心血管疾患、腎疾患、呼吸器疾患等の慢性疾患患者における重症呼吸器感染症およびそれに伴う入院の主な原因となっています1-3。現在、hMPVに対する治療薬や予防療法はなく、RSウイルスを含む混合ワクチンもありません4。
IVX-A12は、RSウイルスおよびhMPVを標的とする最先端のワクチン候補であり、現在承認されているRSウイルスワクチンとは異なるプロファイルを有しています。第II相試験データでは、IVX-A12接種後1カ月で、RSウイルスとhMPV双方に対し強力に免疫を誘導することが示され、第I相試験で認められた免疫原性データが裏付けられました5。
VLPワクチンでは、自然界に存在するウイルスが体内の免疫系に作用する過程を模倣しており、より強力な免疫を誘導し、感染防御効果が長期間持続することから、ブースター接種の必要性が少ない、および現在のアジュバンド添加RSウイルスに対し副反応の発生頻度が低い等、より多くのベネフィットが得られる可能性があります6。
買収により、タンパク質の設計についてのIcosavax社独自の技術やリーダーシップに加え、同社のVLPについてのサイエンスや開発に関する専門性、優位性をアストラゼネカは獲得し、患者さんへの負担が大きい呼吸器感染症を対象としたIVX-A12や、他の競争力のあるVLPワクチンの発展に貢献することが期待されます。
アストラゼネカのワクチン・免疫療法領域担当エグゼクティブバイスプレジデントであるIskra Reicは次のように述べています。「このVLPワクチン技術は、RSウイルスやhMPV等による重症感染症の予防に変革をもたらす可能性があります。Icosavax社が第III相試験の準備を完了した品目を当社の後期パイプラインに加えることで、競争力のある先進的なワクチン開発と、さらなる呼吸器系ウイルスに対する混合ワクチン開発のためのプラットフォームを手に入れることになります。これは、感染症における高いアンメットニーズに対応できるポートフォリオを提供するという当社の戦略や、重症化リスクが高い最も脆弱な患者さんを守るという当社の強い意志に沿ったものです」。
Icosavax社のチーフエグゼクティブオフィサーであるAdam Simpsonは次のように述べています。「アストラゼネカによるIcosavaxの買収提案の発表を嬉しく思います。これにより、RSウイルスおよびhMPV感染症のリスクを有する高齢者を対象とした当社のファースト・イン・クラスの可能性を持つ混合ワクチン候補の開発を加速させ、広く普及できる機会が得られると考えています。IVX-A12の開発のスキルと専門性と、アストラゼネカのRSウイルス後期開発におけるリソースや数十年の経験が統合されていくことを楽しみにしています」。
以上
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財務上の考慮事項
本契約条件に基づき、アストラゼネカは子会社を通じて、株式公開買付けを開始し、Icosavax社の発行済株式全てを取引完了時点で1株あたり15.00ドルの現金価格で取得し、さらに一定の規制上のマイルストーンおよび売上のマイルストーン達成時点に支払われる1株あたり最高5.00ドルの取引不可能な不確定価額受領権を付与します。対価の前払は、約8億ドルの取引額に相当し、これは本発表前のIcosavax社の2023年12月11日の終値に43%のプレミアム、そしてそれ以前の60日間の売買高加重平均価格(VWAP)の8.68ドルに73%のプレミアムを上乗せした額となります。前払い金および潜在的な条件付支払額の最大値を合計すると、実現された場合の取引額は約11億ドルに相当し、これはIcosavax社の2023年12月11日の終値に91%のプレミアム、そして60日間VWAPに130%のプレミアムを上乗せした額になります。本取引の一環として、アストラゼネカはIcosavax社の貸借対照表に記載されている現金および市場性のある有価証券を取得します。これは2023年9月30日時点で合計2億2,900万ドル相当になります。
注釈
Icosavax社について
Icosavax社は、革新的なVLPプラットフォーム技術を活用して感染症に対するワクチンを開発するバイオ医薬品企業で、当初より生命を脅かす呼吸器疾患に焦点を当て、混合ワクチンおよび様々な呼吸器感染症のワクチンの開発というビジョンを持っています。Icosavax社のVLPプラットフォームは、複雑な多価抗原ウイルスの粒子を表現できる抗原設計機能と技術が統合されています。同社はこれにより標的とする特定のウイルスに対する強力で持続的な防御を誘導できると考えています。Icosavax社の主要な開発プログラムは、RSウイルスとhMPVを標的とした混合ワクチンです。同社のパイプラインには、インフルエンザやSARS-CoV-2等、将来可能性のある混合ワクチンや様々な呼吸器感染症のワクチンの成分になる可能性がある候補が含まれます。Icosavax社は、感染症に対するワクチンの発見、開発、および実用化を目指し、ワシントン大学タンパク質設計研究所の画期的なVLP技術を推進するため2017年に設立されました。Icosavax社は米国シアトルを拠点としています。
高齢者におけるRSウイルスおよびhMPVについて
RSウイルスは、成人の下気道感染症の主な原因となる一般的な伝染性のウイルスです7。成人のRSウイルス感染症の大半は高齢者に発生し、米国の65歳超の成人では、年間推定6万~16万人が入院し、6,000~1万人が死亡していると推定されています8。RSウイルス感染症は、肺炎、うっ血性心不全、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の悪化など重篤な合併症を引き起こす可能性があります7。
hMPVは、RSウイルス感染症と非常に似た症状を引き起こし、幼児や高齢者、免疫力の低下した人で重症化しやすい、上気道および下気道感染症が含まれます4。hMPV感染症の成人は、ウイルス性肺炎、喘息の悪化、またはCOPD症状を引き起こす可能性があります9。データから、hMPVとRSウイルスでは、罹患率および死亡率が同様であることが裏付けられています2。現在、hMPVに対する治療や予防の選択肢はありません4。
IVX-A12について
IVX-A12は、冷蔵で安定保存できる液体製剤で、Icosavax社のRSウイルス融合前Fタンパク質VLPワクチン候補であるIVX-121と、Icosavax社のhMPV融合前Fタンパク質VLPワクチン候補であるIVX-241で構成されています。
Icosavax社の第II相試験では、IVX-A12はRSウイルスおよびhMPV抗体による強力な免疫応答を示し、それまでの小規模な第I相試験で示された免疫原性データが裏付けられました。このデータは、混合ワクチンの第II相試験で初めてhMPVの免疫応答を示すものです。 この試験におけるIVX-A12の忍容性は概して良好であり、安全性プロファイルは第I相試験の結果と同様でした5。
IVX-A12は、米国食品医薬品局からファスト・トラック指定を取得しています。これは、重篤な疾患を治療しアンメットメディカルニーズを満たすため、治験薬の開発を促進し審査を迅速に行うよう設計されたプログラムです10。
Icosavax社のVLP技術について
VLPは実績のある技術で、ヒトパピローマウイルスやB型肝炎のワクチン等、複数の製品の商業化を実現しています6。現在入手可能なワクチンは、自然にVLPを構築するに自然界に存在する数種のタンパク質を使用していますが11、Icosavax社のタンパク質VLPプラットフォームは、意図的に設計されたVLPを構築することができ、他社と競争力のあるワクチンを開発します。
VLPは、高密度に発現する多価抗原ウイルスの構造を模範するように設計されています6,11。この技術は、従来の可溶性抗原より強力で持続的な免疫応答を誘導すると考えられています6,11。
取引の詳細について
株式公開買付けの完了は、少なくともIcosavax社の発行済株式総数の少なくとも過半数に相当する株式の入札、その他の慣習的な買収完了条件、および規制当局の認可などの特定の条件が適用されます。株式公開買付けの完了次第、アストラゼネカの買収子会社はIcosavax社と合併し、Icosavax社の残りの普通株は消却され、株式公開買付けにおける1株あたりの支払額と同じ合併対価(不確定価額受領権を含む)を受領する権利に変換されます。合併契約の条件が満たされた場合、買収は2024年第1四半期に完了する見込みです。
株式公開買付けに関する重要な情報
アストラゼネカの発行済み普通株の公開買付けはまだ開始されていません。この情報は、アストラゼネカの有価証券の推奨、購入申し込み、あるいは売却申し込みの勧誘には該当しません。当社の普通株の株式購入申し込みは、買付け申込書および関連する株式公開買付け資料に従ってのみ行われます。株式公開買付けが開始された時点で、AstraZeneca PLC(アストラゼネカ)、AstraZeneca Finance and Holdings Inc.、およびアストラゼネカが完全所有する間接子会社であるIsochrone Merger Sub Inc.は、Schedule TOによる公開買付届出書を米国証券取引委員会(SEC)に提出し、その後当該企業は株式公開買付けに関してSchedule 14D-9による意見表明報告書をSECに提出します。株式公開買付け資料(買付け申込書、関連する送り状、その他の株式公開買付け書類を含む)およびSchedule 14D-9による意見表明報告書には、重要な情報が含まれます。
これら書類(買付け申込書、関連する送り状、その他特定の書類を含む)および意見表明報告書には、普通株の株式買付けに関する意思決定の前に検討すべき重要な情報が含まれており、時折修正されることがあるため、アストラゼネカの株主には、これらが入手可能となった際には注意深く読むことを強くお勧めします。
株式公開買付け資料および意見表明報告書は、SECのウェブサイトwww.sec.gov. から無料で入手できます。アストラゼネカによりSECに提出された書類のコピーは、アストラゼネカのウェブサイトwww.astrazeneca.com/investorsの投資家向け情報のページから無料で取得できます。Icosavax社によりSECに提出された書類のコピーは、Icosavax社のウェブサイトwww.Icosavax.comの「投資家」セクションから無料で取得できます。
アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ医薬品企業であり、主にオンコロジー領域、希少疾患領域、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマ領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.comまたは、ソーシャルメディア@AstraZenecaをフォローしてご覧ください。
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