アストラゼネカのフォシーガ、米国において心血管死および心不全による入院リスクの低減の適応をより幅広い心不全患者さんへ拡大

本資料はアストラゼネカ英国本社(AstraZeneca PLC)が2023年5月9日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

FDAの承認により、左室駆出率を問わず
心不全患者さんに対してフォシーガのベネフィットが提供可能に

AstraZeneca PLC(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下アストラゼネカ)は、アストラゼネカのフォシーガ(一般名:ダパグリフロジン、以下、フォシーガ)が、米国において、成人の心不全患者さんの心血管死、心不全による入院、および心不全による緊急受診のリスク低減に対する承認を取得しましたのでお知らせします。米国食品医薬品局(FDA)による本承認は、第Ⅲ相DELIVER試験の良好な結果に基づいています1。フォシーガはこれまでに、左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)の成人患者さんの治療薬として米国で承認を取得していました。

アストラゼネカのバイオ医薬品事業部門担当、エグゼクティブバイスプレジデントであるRuud Dobberは次のように述べています。「心不全患者さんの約半数が診断されてから5年以内に死亡してしまうことから、生命予後を改善するベネフィットをもたらし、忍容性が良好で心血管死のリスクを低減できる治療選択肢が必要とされています。米国におけるフォシーガに対する今回の承認は、複雑かつ生命を脅かす疾患の負担軽減へのアストラゼネカのコミットメントを強めるだけでなく、あらゆる種類の心不全患者さんが、より健康的な生活を送るうえでの支援になります」。

心不全は慢性かつ長期的で、時間の経過とともに悪化する疾患であり2、米国では約700万人が罹患しています3。また、65歳以上の入院理由として最も多い疾患でもあり、臨床的および経済的にも大きな負担となっています4。心不全の患者さん全体の約半数は、駆出率が軽度低下した(HFmrEF)、または保持された状態(HFpEF)ですが5、これらの患者さんは大きな死亡や入院のリスクだけでなく、症状や身体的制限が特に大きく、生活の質が低下します6

The New England Journal of Medicineに掲載された第Ⅲ相DELIVER試験のデータから、フォシーガが、駆出率が軽度低下または駆出率が保持された心不全患者さんにおいて、心血管死または心不全悪化の主要複合評価項目に関して統計学的に有意かつ臨床的に意義ある早期の抑制を達成したことが示されました1Nature Medicineに掲載された第Ⅲ相DAPA-HF試験および第Ⅲ相DELIVER試験の事前に規定された統合解析の結果では、心血管死、心不全による入院、または心不全による緊急受診の複合評価項目に対するフォシーガの治療効果が左室駆出率を問わず一貫していたことが示され、本剤は死亡率の改善が実証された最初のナトリウム・グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害剤として確立されました7

(※第Ⅲ相DAPA-HF試験および第Ⅲ相DELIVER試験におけるフォシーガの安全性および忍容性プロファイルは、これまでに十分確立されているフォシーガの安全性プロファイルと一致していました。)

フォシーガは、米国、EU、中国、日本など、世界100カ国以上で、2型糖尿病、駆出率低下を伴う心不全(HFrEF)および慢性腎臓病(CKD)の治療薬として承認されています。直近では、EU、英国、日本(※)およびトルコにおいて、左室駆出率を問わず全ての心不全を対象に適応拡大の承認を取得しています。

※本件に関して、日本では2023年1月10日に電子化された添付文書が改訂されました。

以上

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心不全について
心不全は慢性かつ長期的な疾患であり、時間の経過とともに悪化します2。全世界で約6,400万人が罹患しており8、非常に高い罹患率と死亡率を伴うことが特徴です9。慢性心不全は、65歳以上で入院する方の理由として最も多い疾患で、臨床的および経済的に大きな負担となっています4。心不全は多くの場合、心臓が収縮するごとに送り出される血液量の割合の測定値である左室駆出率によって、HFrEF(左室駆出率が40%以下)、HFmrEF(左室駆出率が41~49%)、HFpEF(左室駆出率が50%以上)といったいくつかの種類に分類されます10。心不全患者さんの約半数はHFmrEFまたはHFpEFで5、治療選択肢がほとんどないのが現状です6

DELIVER試験について
DELIVER試験は、2型糖尿病の有無を問わず、左室駆出率が40%超の心不全患者さんの治療として、フォシーガの有効性をプラセボとの比較で評価するようにデザインされた、国際共同、無作為化、二重盲検、並行群間比較、プラセボ対照、イベント主導型第Ⅲ相試験です。フォシーガは、基礎治療[ナトリウム・グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害剤の併用を除く、糖尿病や高血圧などのすべての併存疾患に対する地域の標準治療]への追加治療として1日1回投与されました。DELIVER試験は、左室駆出率が40%超の心不全患者さんを対象に実施された最大の臨床試験であり、6,263例の患者さんが無作為化されました11

主要複合評価項目は、心血管死、心不全による入院、または心不全による緊急受診のいずれかが最初に発生するまでの期間としました。重要な副次評価項目は、心不全イベント(心不全による入院または心不全による緊急受診)および心血管死の総数、8カ月時点でのカンザスシティ心筋症質問票(KCCQ)の総症状スコアのベースラインからの変化量、心血管死までの期間、ならびに原因を問わない死亡までの期間などです11

フォシーガについて
フォシーガ(ダパグリフロジン)は、1日1回経口投与によって使用するファーストインクラスのSGLT2阻害剤です。フォシーガでは、研究により、心腎疾患に対する抑制効果、ならびに、心臓、腎臓および膵臓の基本的な関連性を背景に、重要な知見である臓器保護効果が示されています12-14。これらの臓器の一つでも損傷を受けると、他の臓器が機能しなくなり、2型糖尿病、心不全、慢性腎臓病といった、全世界の主要な死因となる病気を引き起こす可能性があります15-17

アストラゼネカの循環器・腎・代謝(CVRM)領域について
バイオファーマの一部である循環器・腎・代謝(CVRM)は、アストラゼネカの主要治療領域の一つであり、当社にとって重要な成長ドライバーです。心臓、腎臓、膵臓などの臓器の基本的な関連性をより明確に解明するサイエンスを追求し、疾患進行の抑制やリスク減少、合併症の抑制による臓器保護と予後の改善をもたらす医薬品のポートフォリオに投資をしています。当社は、世界の何百万人もの患者さんの心血管系の健康と、治療を改善する革新的なサイエンスを継続的に提供し、CVRM疾患の自然経過の緩和もしくは抑制、将来的には臓器の再生と機能の維持の実現を目指しています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、希少疾患、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオ・医薬品において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.comまたは、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

References
1. Solomon S, et al. Dapagliflozin in heart failure with mildly reduced or preserved ejection fraction. N Engl J Med. 2022; 387(12):1089-1098.
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3. Tsao C., et al. Heart Disease and Stroke Statistics—2022 Update: A Report From the American Heart Association. Circulation. 2023;144(8):e7, e431-444.
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6. Kosiborod MN, et al. The effects of dapagliflozin on symptoms, function and quality of life in patients with heart failure and mildly reduced or preserved ejection fraction: results from the DELIVER Trial. Presented at: American Heart Association (AHA) Scientific Sessions 2022, 5-7 November 2022, Chicago, Illinois, USA.
7. Jhund P, et al. Dapagliflozin across the range of ejection fraction in patients with heart failure: a patient-level, pooled meta-analysis of DAPA-HF and DELIVER. Nat Med. 2022; 28(9):1956-1964.
8. Vos T, et al. Global, regional, and national incidence, prevalence, and years lived with disability for 328 diseases and injuries for 195 countries, 1990–2016: A systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2016. Lancet. 2017;390(10100):1211-1259.
9. Mozaffarian D, et al. Heart Disease and Stroke Statistics-2016 Update: A Report From the American Heart Association. Circulation. 2016;133(4):e38-360.
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11. Solomon SD, et al. Dapagliflozin in heart failure with preserved and mildly reduced ejection fraction: rationale and design of the DELIVER trial. Eur J Heart Fail. 2021;23(7):1217-1225
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13. Heerspink HJL, et al. Dapagliflozin in patients with chronic kidney disease. N Engl J Med. 2020;383(15):1436-1446.
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17. National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases (NIDDK) [Internet]. Heart disease & kidney disease [cited 2023 Mar 14]. Available from:
https://www.niddk.nih.gov/health-information/kidney-disease/heart-disease.

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