アストラゼネカのEplontersen、遺伝型のトランスサイレチン型アミロイドポリニューロパチー(ATTRv-PN)の第Ⅲ相試験において66週間にわたり持続的なベネフィットを示す

本資料はアストラゼネカ英国本社が(AstraZeneca PLC)2023年3月27日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

AstraZeneca PLC(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)は、遺伝型のトランスサイレチン型アミロイドポリニューロパチー(ATTRv-PN)の患者さんを対象とした第Ⅲ相NEURO-TTRansform試験の速報結果から、eplontersenが66週間にわたり複数の主要評価項目を達成し良好な結果が示されたことを発表しました。この結果は、2022年6月に発表した1、35週時点での良好な結果と一貫性を示していました。

Eplontersenを投与した患者群では、66週時点で、神経障害性疾患の進行の尺度である2修正ニューロパチー障害スコア(modified Neuropathy Impairment Score)+7(mNIS+7)およびNorfolkQOL質問票 - 糖尿病性神経障害(Norfolk QOL-DN)という複数の主要評価項目に関して、外部プラセボ群と比較して統計学的に有意であり、臨床的に意義のあるベースラインからの変化が継続して認められました。本試験では、外部プラセボ群と比較して、統計学的に有意な血清トランスサイレチン(TTR)濃度の低下が示され、3番目の主要評価項目も達成されました。TTRの低下は35週時点に報告されたデータと一致するものでした。また、eplontersenの安全性および忍容性プロファイルは継続しており、35週時点の内容と一致していました。

ペンシルバニア大学医学部の臨床神経学教授およびペンプレスビテリアンメディカルセンター神経科主任のSami Khella医師は次のように述べています。「第Ⅲ相NEURO-TTRansform試験の66週間の解析によって得られた良好な結果から、eplontersenの投与によりトランスサイレチンが一貫して持続的に減少したこと、ならびにニューロパチーの進行および生活の質のいずれの指標においても多くの患者で改善が認められたことが明らかになりました。この結果は、十分な治療を受けられていないこの患者集団の転帰を有意に改善するeplontersenの可能性を最初に示した35週間の好ましい結果をさらに強化するものです」。

アストラゼネカのバイオファーマ研究開発部門担当エグゼクティブバイスプレジデントであるMene Pangalosは、次のように述べています。「これらの結果は、ポリニューロパチーや心不全を生じうる心筋症など、トランスサイレチン型アミロイドーシスのあらゆる病態において、eplontersenがベストインクラスの治療薬となる可能性をさらに明確に示しています。現在利用可能な治療選択肢は限られているため、全身性かつ進行性の、致死的なこの疾患のさまざまな病態において、新たな治療法や早期かつ正確な診断に対する差し迫ったアンメット・メディカル・ニーズが存在しています」。

Ionis社のエグゼクティブバイスプレジデント兼最高臨床開発責任者(Chief Clinical Development Officer)であるEugene Schneiderは次のように述べています。「NEURO-TTRansform試験で得られたこれらの最新の結果は、この衰弱の激しい致死的な疾患を抱えて生活するATTRv-PN患者さんに、新たな治療法を届けるための重要な一歩となります。私たちはATTRv-PNに罹患した患者さんとその家族にとってeplontersenが示した持続的なベネフィットと自己投与による治療がもたらす意味合いに勇気づけられています。パートナーであるアストラゼネカと共に、この試験から得られた結果の詳細を、次回の米国神経学会(American Academy of Neurology)の年次総会で発表できることを楽しみにしています」。

ATTRv-PNは、診断から5年以内に運動障害を伴う末梢神経損傷を引き起こす衰弱の激しい疾患であり、治療が行われない場合、一般的に10年以内に致命的な転帰をたどることが多いと言われています3

グローバル開発および販売契約の一環として、アストラゼネカおよびIonis社は、ATTRv-PNの治療薬としてeplontersenの販売承認申請を米国の規制当局に提出中であり、欧州およびその他の地域では、規制当局への販売承認申請を計画中です。今月初め、米国食品医薬品局はATTRv-PNの治療薬としてeplontersenの新薬承認申請を受理しました4。Eplontersenは、米国において希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)指定を取得しました4

Eplontersenは現在、トランスサイレチン型心アミロイドーシス(ATTR-CM)を適応とする第Ⅲ相CARDIO-TTRansform試験を実施中です5。ATTR-CMは、一般的に進行性の心不全に至り、疾患発症から3~5年以内に死亡する確率の高い、全身性かつ進行性の、致死的な疾患です6-8

NEURO-TTRansform試験の35週時点および66週時点の解析結果は、いずれも4月の米国神経学会の年次総会において、新興科学分野のプレゼンテーションとして発表する予定です。

※Eplontersenは本邦未承認です。

以上

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トランスサイレチン型(TTR)アミロイドーシスについて
トランスサイレチン型心アミロイドーシス(ATTR-CM)およびポリニューロパチーは、加齢または遺伝子変異による、それぞれ心筋および末梢神経でのTTRタンパク質の異常な折り畳み構造およびアミロイド線維としての蓄積によって引き起こされる進行性全身性疾患です5,6,8。遺伝型および野生型(非遺伝型)のATTR患者では、いずれの場合でも、TTRタンパク質が末梢神経および心臓、消化器系、眼、腎臓、中枢神経系、甲状腺および骨髄などの組織で線維として蓄積します5,9。TTR線維の存在は、これらの組織の正常な機能を阻害します8。TTRタンパク質の線維が蓄積するにつれ、組織の損傷が増加し、疾患が悪化、生活の質(QOL)が低下し、最終的には死亡に至ります8。世界中で、ATTR-CMの患者さんは30万~50万人9、ATTRv-PNの患者さんは約4万人と推定されています8,9

NEURO-TTRansform試験について
NEURO-TTRansform試験は、ATTRv-PN患者におけるeplontersenの有効性および安全性を評価する国際共同、非盲検、無作為化試験です6,10。本試験では、ステージ1または2のATTRv-PN成人患者を登録し、2017年にIonis社が完了したTEGSEDI®(一般名:inotersen)のNEURO-TTR登録試験からの外部プラセボ群と比較する予定です6,10。Eplontersenと外部プラセボを比較する最終解析は66週目に完了し、患者が非盲検継続試験への移行の選択肢を有している場合、すべての患者で85週目まで投与を継続し、追跡調査を行う予定です10。66週時点の解析では、eplontersen群と外部プラセボ群で、血清TTR濃度のベースラインからの変化率、mNIS+7およびNorfolk-QOL-DNの変化量を評価しました10。mNIS+7は高度に標準化された定量的かつ参照された評価法を用いて、筋力低下、筋伸展反射、感覚消失および自律神経障害を定量化します2。Norfolk QOL-DNは、神経障害関連のQOLを記録する患者報告形式の質問票です10

Eplontersenについて
Elplontersenは、全身性かつ進行性の、致死的な疾患であるATTRのあらゆる種類の病態を治療するために、トランスサイレチンの産生を抑制するよう設計されたリガンド結合アンチセンス(LICA)の治験薬です6,9

アストラゼネカの循環器・腎・代謝(CVRM)領域について
バイオファーマの一部である循環器・腎・代謝(CVRM)は、アストラゼネカの主要治療領域の一つであり、当社にとって重要な成長ドライバーです。心臓、腎臓、膵臓などの臓器の基本的な関連性をより明確に解明するサイエンスを追求し、疾患進行の抑制やリスク減少、合併症の抑制による臓器保護と予後の改善をもたらす医薬品のポートフォリオに投資をしています。当社は、世界の何百万人もの患者さんの心血管系の健康と、治療を改善する革新的なサイエンスを継続的に提供し、CVRM疾患の自然経過の緩和もしくは抑制、将来的には臓器の再生と機能の維持の実現を目指しています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、希少疾患、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオ・医薬品において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.comまたは、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

References
1. AstraZeneca [Internet]. Press release. Eplontersen met co-primary and secondary endpoints in interim analysis of the NEURO-TTRansform Phase III trial for hereditary transthyretin-mediated amyloid polyneuropathy (ATTRv-PN) [last accessed 16 March 2023]. Available from:
https://www.astrazeneca.com/media-centre/press-releases/2022/eplontersen-phase-iii-trial-met-co-primary-endpoints.html.
2. Dyck P, et al. Development of measures of polyneuropathy impairment in hATTR amyloidosis: From NIS to mNIS + 7. J Neurol Sci. 2019 Oct 15;405:116424.
3. Cortese A, et al. Diagnostic challenges in hereditary transthyretin amyloidosis with polyneuropathy: avoiding misdiagnosis of a treatable hereditary neuropathy.J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2017;88(5):457-458.
4. Ionis Pharmaceuticals [Internet]. Press release. Ionis announces FDA acceptance of New Drug Application for eplontersen for the treatment of hereditary transthyretin-mediated amyloid polyneuropathy (ATTRv-PN) [last accessed 16 March 2023]. Available from:
https://ir.ionispharma.com/news-releases/news-release-details/ionis-announces-fda-acceptance-new-drug-application-eplontersen.
5. Viney N, et al. Ligand conjugated antisense oligonucleotide for the treatment of transthyretin amyloidosis: preclinical and phase 1 data. ESC Heart Failure. 2020; 8:652-661.
6. Coelho T, et al. Characteristics of Patients with Hereditary Transthyretin Amyloidosis-Polyneuropathy (ATTRv-PN) in NEURO-TTRansform, an Open-label Phase 3 Study of Eplontersen. Neurol Ther 12, 267–287 (2023).
7. Columbia University Irving Medical Center [Internet]. Drug Reduces Death from Underdiagnosed Form of Heart Failure [last accessed 22 March 2023]. Available from:
https://www.cuimc.columbia.edu/news/drug-reduces-deaths-underdiagnosed-form-heart-failure.
8. Rintell D, et al. Patient and family experience with transthyretin amyloid cardiomyopathy (ATTR-CM and polyneuropathy (ATTR-PN) amyloidosis: results of two focus groups. Orphanet J Rare Dis. 2021;16:70.
9. Ionis Pharmaceuticals [Internet]. Annual Report, 2022 [last accessed 16 March 2023]. Available from:
https://ir.ionispharma.com/static-files/db9dff5d-8683-485a-a517-15e264fe7532.
10. Coelho T, et al. Design and Rationale of the Global Phase 3 NEURO-TTRansform Study of Antisense Oligonucleotide AKCEA-TTR-LRx(ION-682884-CS3) in Hereditary Transthyretin-Mediated Amyloid Polyneuropathy.Neurol Ther. 2021 Jun;10(1):375-389.

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