アストラゼネカのイミフィンジと化学療法の併用療法、進行胆道がんに対する初めての免疫治療薬として欧州で承認を取得

本資料はアストラゼネカ英国本社が2022年12月21日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

イミフィンジと化学療法の併用療法が化学療法単独と比較して死亡リスクの24%低下を示した
第Ⅲ相TOPAZ-1試験の最新結果に基づく承認

アストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot])は、切除不能または転移性胆道がん(BTC)成人患者さんの一次治療薬として、アストラゼネカのイミフィンジ®(一般名:デュルバルマブ)と化学療法(ゲムシタビン+シスプラチン)との併用療法が、EU(欧州連合)で承認されたことを発表しました。

欧州委員会による承認は、The New England Journal of Medicine Evidence誌に掲載された第Ⅲ相TOPAZ-1試験の主要な結果と、2022年欧州腫瘍内科学会で発表された最新の結果に基づいています。承認は、2022年11月の欧州医薬品評価委員会(CHMP)による承認勧告に従うものです。

中間解析では、イミフィンジと化学療法の併用により、化学療法単独と比べて死亡リスクが20%低下しました(ハザード比0.80、95%信頼区間0.66-0.97、p=0.021)。追加の6.5カ月の追跡調査によるTOPAZ-1試験の最新結果では、イミフィンジと化学療法の併用により、化学療法単独と比べて死亡リスクが24%低下することが示され(ハザード比0.76、95%信頼区間0.64-0.91)、治療開始からの2年生存率は、イミフィンジと化学療法の併用(23.6%)で、化学療法単独(11.5%)の2倍超と推定されました。追加調査時の全生存期間中央値は、化学療法単独群では11.3カ月であったのに対し、併用療法群で12.9カ月でした。

胆道がん(BTC)は、胆管や胆嚢にできる希少で悪性度の高いがんです1,2。毎年、全世界で21万1000人が胆嚢がんまたは胆管がんと診断されています3。BTCの患者さんの予後は不良で、5年生存率は約5~15%です4

第Ⅲ相TOPAZ-1試験の治験責任医師であり、マンチェスター大学(英国)腫瘍内科教授のJuan W. Valle氏は次のように述べています。「今回の承認は、悪性度が高いうえに見落とされることが多い胆道がん治療における重要な変換点であり、標準治療と比較して有意な改善を示します。胆道がんには新たな治療選択肢が10年以上ありませんでしたが、今回の承認によりEUの患者さんは初めて免疫療法をベースとした治療の恩恵を受ける機会を得られます」。

アストラゼネカのオンコロジービジネスユニットのエグゼクティブバイスプレジデントであるDave Fredricksonは次のように述べています。「今回の承認により、イミフィンジと化学療法の併用療法は、EUの進行胆道がん患者さんが利用できる唯一の免疫療法ベースの治療選択肢となりました。この承認は、肝胆道がん患者さんにとっての新たなより良い治療法に対する高いアンメットニーズに応え、生存率を改善するという当社の取り組みを強調するものです」。

イミフィンジと化学療法の併用療法の忍容性は概ね良好であり、新たな安全性上の懸念は確認されておらず、化学療法単独と比較して、有害事象を原因とする投与中止率の上昇は認められませんでした。グレード3または4の治療に関連する有害事象が、イミフィンジと化学療法の併用療法を受けた患者さんの60.9%および化学療法単独の投与を受けた患者さんの63.5%で認められました。

イミフィンジと化学療法の併用療法は、局所進行または転移性胆道がんの治療薬として、米国、およびその他の国々で承認されています。現在、TOPAZ-1試験の結果に基づいた販売承認申請は、日本やその他複数の国々においても、規制当局による審査が進行中です。

*日本では「治癒切除不能な胆道癌」の効能又は効果で2022年12月23日に承認済です。

以上

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胆道がんについて
胆道がん(BTC)は、胆管、胆嚢または十二指腸乳頭部(胆管と膵管が小腸に結合する部分)から発生する希少で進行の早い消化器(GI)がんです1,2

胆管や胆嚢で発症するBTCは、早期では無症状のことが多く、新規患者さんのほとんどが、進行期になってから診断されます。進行期のBTCでは治療選択肢が限られており、予後も不良です4-6。胆管がんは中国や東南アジアで多くみられますが、欧米諸国でも罹患率が増加しています1,4

TOPAZ-1試験について
TOPAZ-1試験は、肝内胆管がん・肝外胆管がん、および胆囊がん(乳頭部がんを除く)などの切除不能な進行または転移性BTC患者さん685例を対象とした、第Ⅲ相無作為化二重盲検プラセボ対照国際多施設共同試験です。本試験では、BTCの一次療法として、イミフィンジと化学療法(ゲムシタビンおよびシスプラチン)の併用療法と、プラセボと化学療法の併用療法を比較しました。

主要評価項目は全生存期間(OS)であり、主要な副次評価項目は無増悪生存期間、全奏効率および安全性でした。この試験は、米国、欧州、南米、さらに韓国、タイ、日本や中国などのアジアの数カ国を含む17カ国105施設で実施されました。

イミフィンジについて
イミフィンジ(一般名:デュルバルマブ[遺伝子組換え])はヒトPD-L1に結合するヒトモノクローナル抗体であり、PD-L1に結合しPD-L1とその受容体であるPD-1およびCD80の相互作用を阻害することで、腫瘍の免疫逃避機構を抑制し抗腫瘍免疫反応を誘発します。

イミフィンジは、切除不能または転移性胆道がん、および切除不能な肝細胞がん患者さんではトレメリムマブとの併用において承認されている唯一の免疫治療薬です。また、トレメリムマブと化学療法との併用療法で、転移性非小細胞肺がん(NSCLC)患者さんおよび化学放射線療法後に進行が認められていない、切除不能な局所進行(ステージIII)のNSCLCにおける根治目的の治療薬としても承認されており、第Ⅲ相PACIFIC試験に基づき、世界的な標準治療となっています。

また、イミフィンジは、第Ⅲ相CASPIAN試験に基づき、進展型小細胞肺がん(ES-SCLC)の治療薬として、米国、欧州、日本、中国およびその他多くの国々で承認されています。2021年、CASPIAN試験の最新結果では、イミフィンジと化学療法の併用療法が、化学療法単独との比較で、3倍の3年生存率を示しました。

さらに、イミフィンジは、トレメリブマブおよび化学療法との併用療法でステージ4(転移性)のNSCLC成人患者さんの治療薬として米国で承認されています。

広範な開発プログラムの一環として、イミフィンジは、小細胞肺がん(SCLC)、NSCLC、膀胱がん、数種類の消化器がん、卵巣がん、子宮内膜がん、その他の固形がんの治療として、単独療法ならびに併用療法においても検討されています。

消化管がん領域におけるアストラゼネカについて
アストラゼネカは、様々な腫瘍タイプや病期における消化器がんの治療に対して、複数の医薬品による広範な開発プログラムを展開しています。2020年、約510万人が新規に消化器がんと診断され、約360万人が死亡しました7

このプログラムにおいて、当社は胃がん、肝がん、胆道がん、食道がん、膵がんおよび結腸直腸がんの転帰の改善に全力で取り組んでいます。

イミフィンジは、化学療法(ゲムシタビン+シスプラチン)との併用療法が進行BTCに対して、また、トレメリブマブとの併用療法が切除不能な肝細胞がんに対して米国で承認されています。イミフィンジは、現在、トレメリムマブなどとの併用療法で、早期から後期がんまでを対象とした広範な開発プログラムにおいて、肝がん、食道がんおよび胃がんの治療薬として評価が行われています。

リムパーザ(一般名:オラパリブ)はファーストインクラスのPARP阻害剤であり、BRCA遺伝子変異陽性の転移性膵がんの患者さんを対象に承認されています。リムパーザは、MSD(米国およびカナダではMerck & Co., Inc.)と共同で開発と商業化を行っています。

アストラゼネカの免疫腫瘍学(IO)への取り組み
アストラゼネカは、アンメットメディカルニーズの高い特定の臨床領域に免疫療法の概念を積極的に導入しています。当社は、包括的で多様なIOのポートフォリオ、および抗腫瘍免疫応答からの回避を克服し、体内の免疫系を刺激して腫瘍を攻撃するように設計された免疫療法を中心としたパイプラインを有しています。

また、アストラゼネカは、がん治療を再構築し、イミフィンジの単剤療法や、トレメリムマブやその他の新規の免疫療法薬や治療法との組み合わせで、患者さんの転帰に大きな変化をもたらすことを目指しています。さらに、バイスペシフィック抗体や標的のがんに対する様々な免疫反応を活かす治療薬など、次世代免疫療法の探索も行っています。

アストラゼネカは、広範ながん腫において長期生存を達成することのできる免疫療法ベースの治療を届けるため、革新的な臨床戦略を大胆に追求しています。また、広範な臨床開発プログラムにより、治癒の可能性が非常に高いより早期の疾患におけるIO治療薬の使用も支持しています。

アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカは、あらゆる種類のがんに対して治療法を提供するという高い目標を掲げ、がんとその発見にいたるまでの複雑さを科学に基づいて理解し、患者さんの人生を変革する医薬品の開発および提供を通じて、オンコロジー領域の変革をけん引していきます。

アストラゼネカは治療困難ながん種に注力しています。当社は持続的なイノベーションにより、医療活動および患者さんの医療経験を一変させる可能性のある、製薬業界でもっとも多様なポートフォリオと開発パイプラインを構築しています。

アストラゼネカはがん治療のパラダイムを再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、希少疾患、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオ・医薬品において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.comまたは、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

References
1. Marcano-Bonilla L, et al. Biliary tract cancers: epidemiology, molecular pathogenesis and genetic risk associations. CCO. 2016;5(5).
2. ESMO. What is Biliary Tract Cancer. Available at:
https://www.esmo.org/content/download/266801/5310983/1/EN-Biliary-Tract-Cancer-Guide-for-Patients.pdf. Accessed December 2022.
3. Ouyang G, et al. The global, regional, and national burden of gallbladder and biliary tract cancer and its attributable risk factors in 195 countries and territories, 1990 to 2017: A systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2017. Cancer. 2021;127:2238-2250.
4. Turkes F, et al. Contemporary Tailored Oncology Treatment of Biliary Tract Cancers. Gastroenterol Res Pract. 2019;2019:7698786.
5. Rawla P, et al. Epidemiology of gallbladder cancer. Clin Exp Hepatol. 2019;5(2):93-102.
6. Banales JM, et al. Cholangiocarcinoma 2020: the next horizon in mechanisms and management. Nat Rev Gastroenterol Hepatol. 2020;17:557-588.
7. WHO. World Cancer Fact Sheet. Available at: https://gco.iarc.fr/today/data/factsheets/populations/900-world-fact-sheets.pdf. Accessed December 2022.

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