アストラゼネカ、2022年米国腎臓学会腎臓週間でデータを発表、慢性腎臓病の早期スクリーニングの緊急の必要性と早期治療開始が患者や医療制度にもたらすベネフィットを強調

本資料はアストラゼネカ英国本社が2022年11月5日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

アストラゼネカは2022年米国腎臓学会腎臓週間(ASN Kidney Week[ASN] 2022)で
データを発表、慢性腎臓病の早期スクリーニングが急務であること
および早期治療開始が患者や医療制度にもたらすベネフィットを強調
REVEAL-CKDのデータは、フランス、ドイツ、イタリア、日本、米国において、
診断されていないステージ3の慢性腎臓病の患者数が非常に多いことを示す
INSIDE-CKDの調査結果は、フォシーガが、疾患進行を遅らせ、
心腎イベントの発現率を低下させることにより、医療費33%の削減を示した

心腎関連疾患の研究を牽引するアストラゼネカは、米国フロリダ州オーランドで開催された2022年米国腎臓学会腎臓週間(American Society of Nephrology[ASN]Kidney Week 2022)において、慢性腎臓病(CKD)の早期スクリーニングと診断の重要性、およびフォシーガの医療費削減効果に関する新たなデータを発表しました1,2。これらの試験結果は、同時期にJournal of the American Society of Nephrology誌でも発表されました。

全世界で8億5,000万人がCKDに罹患し、有病率は上昇していますが3、患者さんの大多数が診断を受けていない状況です4。国際共同REVEAL-CKD試験のデータから、試験対象国(米国、イタリア、ドイツ、日本およびフランス)において、61.6%から95.5%の高い過小診断率であったことが明らかになりました。CKDと診断されていない推算糸球体濾過量(eGFR)がCKDステージ3に相当する30mL/分/1.73m2以上60mL/分/1.73m2未満の患者さんについて、各国固有の電子カルテおよび保険請求状況の分析を行いました。さらに、この分析から、患者さんは、一度診断されれば、適切にCKDのモニタリングと疾患管理を受け、患者さんの実生活にベネフィットがもたらされることが示されました1

CKDの診断を受けることの重要性は、年間の腎機能低下への影響、つまりeGFRスロープから明らかです。REVEAL-CKD試験では、CKD診断前後のeGFR低下を評価し、その結果を27,000人の患者さんについて米国TriNetXデータベースに記録しました。これらの患者さんのCKD診断前の2年間におけるeGFR低下の中央値は-4.12(95%信頼区間[CI]:-4.23、-4.02)であり、診断後の2年間におけるeGFR低下はわずか-0.30(95% CI:-0.44、-0.14)でした5

カナダ、マニトバ州ウィニペグのマニトバ大学医学部内科学教授であるDr. Navdeep Tangriは、次のように述べています。「医療制度が十分に確立され、資金も潤沢な国でさえ、慢性腎臓病の過小診断率は憂慮すべき高さです。REVEAL-CKDから得られたこれらのデータは、患者さんがガイドラインに沿ったモニタリングおよび治療を受けられるよう、早期腎疾患の積極的なスクリーニングおよび診断の必要性を強調するものです。これにより、腎不全やその他の重篤な併存疾患への進行を予防または遅延させることができます」。

患者さんのニーズに加えて、特に腎不全や心腎関連イベントに進行した場合、CKDに関連する多額の医療費がかかります。INSIDE-CKDでは、臨床イベントの発現率低下という直接的な医療費への効果を推計し、その結果、フォシーガは、CKDの進行を遅らせ、心腎イベントの発現率を低下させることにより、医療資源の利用を減少させることが示されました。全23ヵ国の10万人の患者さんにおいて、患者さんに標準治療に追加してフォシーガを併用投与した場合標準治療単剤と比較して、医療費は33%減少し、3年間で2億500万米ドルのコスト削減が実現すると推計しました2

ASNで発表したDAPA-CKDデータのもう一つの分析では、フォシーガの投与により、2型糖尿病(T2D)の有無にかかわらず、CKD患者のあらゆる原因による入院率が低下しました6。これらの結果は、患者さんの生活の質だけでなく、CKD治療に起因する全体的な医療負担や支出にも影響することを意味しています。

アストラゼネカのバイオファーマ研究開発部門担当エグゼクティブバイスプレジデントであるMene Pangalosは、次のように述べています。「慢性腎臓病は診断されないままの患者さんが多い、進行性のサイレントキラーです。ASN Kidney Week 2022で発表されたこれらのデータは、慢性腎臓病に関連する費用と患者の生活にかかる負担に関する包括的な見解を示しただけでなく、フォシーガがいかにこの負担を大幅に軽減し、あらゆる原因による入院率と医療資源利用を低下させるかも示しました。予防的治療戦略の必要性を強調しながら臨床診療ガイドラインの治療を完全に実行した場合、患者さんの腎臓有害事象、死亡および心血管アウトカムのリスクが改善するものと思われます」。

ASN Kidney Week 2022での早期診断とスクリーニングの緊急の必要性に関するデータ発表のほか、アストラゼネカは国際腎臓学会(International Society of Nephrology)によるこの1分間のクイズの作成も支援しました。このクイズは、患者さんにCKDのリスクがあるかどうかについての気付きを提供し、医師と会話を始める際に知っておくべきリスク因子に関する詳細な情報を提供するものです。

以上

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CKDについて
慢性腎臓病(CKD)は、腎機能の低下を伴う重篤な進行性の疾患です(eGFRの低下、あるいは腎臓の障害を示唆する指標の変化、もしくはその両方が、最低3カ月間認められた場合と定義される)4。CKDを発症する最も一般的な原因疾患は、糖尿病、高血圧、慢性糸球体腎炎です7。CKDは高い有病率や、心不全や若年死をもたらす心血管イベントリスクの増加に関与しています8。CKDの最も重篤な状態は末期腎不全(ESKD)と呼ばれ、腎障害および腎機能低下が進行し、血液透析や腎移植を必要とする状態となります8。CKD患者さんの多くはESKDになる前に心血管系の原因によって死亡しています9

DAPA-CKDについて
DAPA-CKD試験は、2型糖尿病合併の有無に関わらず、CKDステージの2~4、かつ、アルブミン尿の増加が確認された4,304例を対象に、フォシーガ10mg投与による有効性と安全性をプラセボと比較検討した国際多施設共同無作為化二重盲検第Ⅲ相試験です。フォシーガは1日1回、標準治療と併用されました。複合主要評価項目は、腎機能の悪化もしくは死亡(eGFRの50%以上の持続的低下、ESKDへの進行、心血管または腎不全による死亡)リスクでした。副次評価項目は、腎機能の複合評価項目(eGFRの50%以上の持続的低下、ESKDへの進行、腎不全による死亡)、心血管死もしくは心不全による入院、および全死因死亡のいずれかの初発までの期間でした。試験は日本を含む21カ国で実施されました。結果はThe New England Journal of Medicineに掲載されました10

フォシーガについて
フォシーガ(ダパグリフロジン)は、1日1回経口投与によって使用するファーストインクラスのSGLT2阻害剤です。フォシーガでは、研究により、心腎疾患に対する抑制効果、ならびに、心臓、腎臓および膵臓の基本的な関連性を背景に、重要な知見である臓器保護効果が示されています10-12。これらの臓器の一つでも損傷を受けると、他の臓器が機能しなくなり、2型糖尿病、心不全、慢性腎臓病といった、全世界の主要な死因となる病気を引き起こす可能性があります4,13-15

フォシーガは、成人および10歳以上の小児(本邦では通常は成人に投与)の2型糖尿病患者さんにおける、食事および運動療法の補助療法としての血糖コントロール改善を適応として承認されています。また、フォシーガは、第Ⅲ相DAPA-HF試験および第Ⅲ相DAPA-CKD試験の所見に基づき、HFrEFの治療薬およびCKDの治療薬としても承認されています。

現在、日本で承認されたフォシーガの効能・効果は次の通りです。

• 2型糖尿病
• 1型糖尿病
• 慢性腎臓病 ただし、末期腎不全又は透析施行中の患者を除く。
• 慢性心不全 ただし、慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る。(フォシーガ錠5mg/フォシーガ錠10mg添付文書5.5[左室駆出率の保たれた慢性心不全における本薬の有効性及び安全性は確立していないため、左室駆出率の低下した慢性心不全患者に投与すること])。

「DapaCare」は、フォシーガの心血管、腎、臓器保護作用を評価する一連の強固な臨床試験プログラムです。終了済みおよび進行中の試験を含め、35,000例以上の患者さんを対象とする35件以上の第Ⅱb/Ⅲ相試験から構成されています。フォシーガはこれまでに250万人以上の患者さんに処方されています。フォシーガは現在、急性心筋梗塞または心臓発作発症後の非2型糖尿病患者さんを対象とした第Ⅲ相DAPA-MI試験が進行中です。DAPA-MI試験は、この種の試験では初めてとなる適応症追加を目的としたレジストリに基づく無作為化比較対照試験です。

アストラゼネカの循環器・腎・代謝(CVRM)領域について
バイオファーマの一部である循環器・腎・代謝(CVRM)は、アストラゼネカの主要治療領域の一つであり、当社にとって重要な成長ドライバーです。心臓、腎臓、膵臓などの臓器の基本的な関連性をより明確に解明するサイエンスを追求し、疾患進行の抑制やリスク減少、合併症の抑制による臓器保護と予後の改善をもたらす医薬品のポートフォリオに投資をしています。当社は、世界の何百万人もの患者さんの心血管系の健康と、治療を改善する革新的なサイエンスを継続的に提供し、CVRM疾患の自然経過の緩和もしくは抑制、将来的には臓器の再生と機能の維持の実現を目指しています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、希少疾患、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオ・医薬品において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.comまたは、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

References
1. Tangri N, et al. REVEAL-CKD: Management and Monitoring of Patients with CKD Stage 3 in France, Germany, Italy, Japan, and the USA. Presented at: American Society of Nephrology (ASN) Kidney Week 2022, 3-6 November 2022, Orlando, Florida, USA.
2. McEwan, et al. Translating the Findings of DAPA-CKD to Reductions in Healthcare Resource Utilization from a Global Perspective. Presented at: American Society of Nephrology (ASN) Kidney Week 2022, 3-6 November 2022, Orlando, Florida, USA.
3. Jager KJ, et al. A single number for advocacy and communication-worldwide more than 850 million individuals have kidney diseases. Nephrol Dial Transplant. 2019;34(11):1803-1805.
4. Bikbov B, et al. Global, regional, and national burden of chronic kidney disease, 1990–2017: a systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2017. Lancet. 2020;395(10225):709-733.
5. Tangri N, et al. REVEAL CKD: Estimated Glomerular Filtration Rate (eGFR) Decline Before and After a CKD Diagnosis Among Patients with CKD Stage 3. Presented at: American Society of Nephrology (ASN) Kidney Week 2022, 3-6 November 2022, Orlando, Florida, USA.
6. Schechter M, et al. Dapagliflozin effect on hospital admissions in patients with chronic kidney disease: A post hoc analysis of the DAPA-CKD trial. Presented at: American Society of Nephrology (ASN) Kidney Week 2022, 3-6 November 2022, Orlando, Florida, USA.
7. National Kidney Foundation [Internet]. Kidney Disease: Causes; 2015 [cited 2022 Nov 05]. Available from:
https://www.kidney.org/atoz/content/kidneydiscauses.
8. Centers for Disease Control and Prevention (CDC) [Internet]. Chronic kidney disease in the United States; 2019 [cited 2022 Oct 11]. Available from: https://www.cdc.gov/kidneydisease/publications-resources/2019-national-facts.html.
9. Briasoulis A, et al. Chronic kidney disease as a coronary artery disease risk equivalent. Curr Cardiol Rep. 2013;15(3):340.
10. Heerspink HJL, et al. Dapagliflozin in patients with chronic kidney disease. N Engl J Med. 2020;383(15):1436-1446.
11. McMurray JJV, et al. Dapagliflozin in patients with heart failure and reduced ejection fraction. N Engl J Med 2019; 381(21):1995–2008.
12. Wiviott SD, et al. for the DECLARE-TIMI 58 Investigators. Dapagliflozin and cardiovascular outcomes in type-2 diabetes [article and supplementary appendix]. N Engl J Med 2019; 380(4):347–57.
13. Vos T, et al. Global, regional, and national incidence, prevalence, and years lived with disability for 328 diseases and injuries for 195 countries, 1990–2016: A systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2016. Lancet 2017; 390(10100):1211–59.
14. Mayo Clinic [Internet]. Heart failure, 2020; [cited 2022 Oct 11]. Available from:
https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/heart-failure/symptoms-causes/syc-20373142.
15. Centers for Disease Control and Prevention (CDC) [Internet]. A snapshot: Diabetes in the United States, 2020; [cited 2022 Oct 11]. Available from: https://www.cdc.gov/diabetes/library/socialmedia/infographics/diabetes.html.
16. National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Diseases (NIDDK) [Internet]. Heart disease & kidney disease, 2016; [cited 2022 Oct 11]. Available from: https://www.niddk.nih.gov/health-information/kidney-disease/heart-disease.
17. Clinicaltrials.gov [Internet]. Dapagliflozin Effects on Cardiovascular Events in Patients With an Acute Heart Attack (DAPA-MI); [cited 2022 Oct 11]. Available from: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04564742.

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