好酸球性食道炎におけるファセンラの第Ⅲ相MESSINA試験に関する最新情報

本資料はアストラゼネカ英国本社が2022年10月25日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

ファセンラはプラセボと比較してMESSINA試験における2つの主要評価項目のうち
組織学的寛解において統計学的に有意な改善を示すも、
嚥下障害の症状では統計学的に有意な改善を示さず

好酸球性食道炎(EoE)は、食道のまれな進行性の慢性炎症性疾患であり、白血球の一種である好酸球が食道上皮内に異常に存在することを特徴とすると考えられています1-3。患者さんは嚥下困難(嚥下障害)、疼痛、食物のつまり感、不安を経験します4,5

第Ⅲ相MESSINA試験のトップラインの結果から、アストラゼネカのファセンラ(一般名:ベンラリズマブ)が2つの主要評価項目のうち1つを満たさなかったことが示されました。ファセンラは12歳以上のEoE患者さんにおいてプラセボと比較して統計学的に有意な組織学的寛解の改善を示しましたが、嚥下障害の症状の変化は示されませんでした。

アストラゼネカのバイオファーマ研究開発担当エグゼクティブバイスプレジデントのMene Pangalosは次のように述べています。「好酸球性食道炎に関する第Ⅲ相MESSINA試験の結果から、ファセンラがその作用機序どおり、組織中好酸球をほぼ完全に除去したことが確認されましたが、これは嚥下障害の症状の改善にはつながりませんでした。我々は引き続き完全なデータセットの分析を続け、科学コミュニティと共有する予定です」

本試験では、組織学的寛解は、24週時点での高倍率1視野あたりの好酸球数が6個以下の患者の割合として評価しました。嚥下障害の疾病負荷は、自己記入式の嚥下障害症状質問票(DSQ)を用いて評価し、ベースラインから24週時点までの平均変化量として評価しました。本試験には、ファセンラまたはプラセボのいずれかを4週間隔で投与された患者さん210例が参加しました。

本試験におけるファセンラの安全性および忍容性プロファイルは、ファセンラの既知のプロファイルと一致していました。

MESSINA試験の結果は、今後の医学会議で発表される予定です。

ファセンラは現在、米国、EU、日本その他の数カ国において6、好酸球性重症喘息の追加維持療法として承認されており、米国6、EU7およびその他数カ国においては自己投与が承認されています。

以上

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MESSINA試験について
MESSINAは、12歳から65歳までの、症候性で組織学的に活動性のEoE患者を対象とし、ファセンラの有効性と安全性をプラセボと比較して評価するためにデザインされた、第Ⅲ相無作為化二重盲検プラセボ対照並行群間比較多施設共同国際試験です8,9。

24週時点で解析した2つの主要評価項目は、食道における好酸球数が最も多い箇所で高倍率1視野あたり6個以下と定義される組織学的反応が認められた患者さんの割合と嚥下障害症状質問票(DSQ)スコアのベースラインからの平均変化量でした8。好酸球数のピークは、食道の生検組織を顕微鏡下で検査することで得られます。本試験で使用する組織学的反応評価項目は、組織学的寛解と一致しています10。DSQは、過去の嚥下障害症状の有無および重症度を4項目の自己記入式質問票に記録し、14日間のスコアを0~84で算出します。スコアが低いほど、嚥下障害の重症度が低いことを示します8

本試験は24週間の二重盲検プラセボ対照投与期間と、それに続く28週間の非盲検投与期間で構成されています8。二重盲検期間には、適格な患者さんをファセンラ30mg群またはプラセボ群のいずれかに1:1の割合で無作為に割り付け、4週ごとに投与しました。ファセンラの二重盲検期間を完了した患者さんは非盲検投与期間に進み、すべての患者さんがファセンラ30mgの投与を4週ごとに52週目まで受け、以降は適格な患者さんに非盲検延長投与が提案されます9

本試験では、患者さんが登録前および投与開始後52週の間安定していることを条件に、変更が臨床的に必要でない限り、プロトンポンプ阻害薬治療、ステロイド局所療法およびEoEによる食事制限を含め、EoEに対する基礎治療を継続することを許可しました8,9。

ファセンラ(一般名:ベンラリズマブ)について
ファセンラは、ほとんどの患者さんにおいて好酸球の表面にあるIL-5受容体αに直接結合することで、ADCC(抗体依存性細胞傷害)活性により、ナチュラルキラー細胞が好酸球を直接的にアポトーシス(プログラム細胞死)させ、血中および気道の好酸球を除去するモノクローナル抗体です11

ファセンラは、現在、米国、EU、日本、その他数カ国において6、好酸球性重症喘息の追加維持療法として承認されており、米国6、EU7およびその他数カ国においては自己投与が承認されています。ファセンラは国際共同臨床試験において約4,000例の患者さんを対象に検討されています12-16

ファセンラはその他の好酸球性疾患(水疱性類天疱瘡、慢性閉塞性肺疾患、鼻茸を伴う慢性副鼻腔炎、慢性特発性蕁麻疹、好酸球性食道炎、好酸球性胃炎/好酸球性胃腸炎、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症、好酸球増加症候群、非嚢胞性線維症性気管支拡張症など)に対する治療薬として開発中です。

ファセンラは、日本の協和発酵キリンの完全出資子会社であるBioWa社から導入され、アストラゼネカにより開発されました。

アストラゼネカにおける呼吸器および自己免疫疾患領域について
バイオ医薬品領域の一環である呼吸器・免疫疾患はアストラゼネカが注力する疾患領域のひとつで、当社にとって重要な今後の成長の原動力です。

50年の歴史を基盤として、アストラゼネカは呼吸器疾患治療の確固たるリーダーの地位を築きました。アストラゼネカは、すべての重症度における予防可能な喘息発作をなくし、生物学的製剤を中心とした早期治療により、喘息およびCOPD治療を革新的に向上させ、COPDを死因の3位から除くことを目指しています。また、当社の呼吸器領域における初期研究では、疾患や神経機能不全における免疫機構、肺損傷および異常細胞修復プロセス等の新たなサイエンスに焦点を当てています。

アストラゼネカは、呼吸器疾患と免疫疾患に共通する経路と基礎疾患ドライバーを足掛かりに、慢性肺疾患から自己免疫疾患領域まで網羅する研究に注力していきます。また、リウマチ性疾患(全身性エリテマトーデスを含む)、皮膚疾患、消化器疾患、全身性好酸球性疾患をはじめ、複数疾患につながる可能性がある5つの中期~後期フランチャイズに焦点を当て、自己免疫疾患領域におけるプレゼンスを高めています。アストラゼネカは、自己免疫疾患領域において、標的とする自己免疫に起因する疾患の疾患コントロールおよび究極的には臨床的な寛解を達成することを目指しています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、希少疾患、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオ・医薬品において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.comまたは、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

日本においては、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝、呼吸器・免疫およびワクチン・免疫療法を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。アストラゼネカ株式会社についてはhttps://www.astrazeneca.co.jp/をご覧ください。フェイスブックAstraZeneca.JapanとインスタグラムAstraZeneca / アストラゼネカもフォローしてご覧ください。

References
1. Muir A, et al. Eosinophilic Esophagitis: A Review. JAMA. 2021;326:1310-1318.
2. Dellon ES, et al. Epidemiology and Natural History of Eosinophilic Esophagitis. Gastroenterology. 2018;154:319-332.e3.
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4. Hirano I, et al. Clinical Implications and Pathogenesis of Esophageal Remodeling in Eosinophilic Esophagitis. Gastroenterol Clin North Am. 2014;43:297-316.
5. Lucendo AJ, et al. Guidelines on eosinophilic esophagitis: evidence-based statements and recommendations for diagnosis and management in children and adults. United European Gastroenterol J. 2017;5:335-358.
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7. AstraZeneca news release. Available at: https://www.astrazeneca.com/media-centre/press-releases/2019/fasenra-receives-positive-eu-chmp-opinion-for-self-administration-and-the-new-fasenra-pen-a-pre-filled-single-use-auto-injector-01072019.html [Last accessed: October 2022].
8. Clinicaltrials.gov. A Study of Benralizumab in Patients With Eosinophilic Esophagitis (MESSINA). [Online] Available at: https://www.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04543409 [Last accessed: October 2022].
9. AstraZeneca Data on file. 2022 - REF-162311.
10. U.S. Department of Health and Human Services, Food and Drug Administration, Center for Drug Evaluation and Research (CDER). Eosinophilic Esophagitis: Developing Drugs for Treatment. Guidance for Industry. 2020. Available at: https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/eosinophilic-esophagitis-developing-drugs-treatment-guidance-industry [Last accessed: October 2022].
11. AstraZeneca. Fasenra Summary of Product Characteristics. Available at: https://www.ema.europa.eu/en/documents/product-information/fasenra-epar-product-information_en.pdf [Last accessed: October 2022].
12. Bleecker ER, et al. Efficacy and safety of benralizumab for patients with severe asthma uncontrolled with high-dosage inhaled corticosteroids and long-acting β 2-agonists (SIROCCO): a randomised, multicentre, placebo-controlled phase 3 trial. Lancet. 2016;388:2115-2127.
13. FitzGerald JM, et al. Benralizumab, an anti-interleukin-5 receptor α monoclonal antibody, as add-on treatment for patients with severe, uncontrolled, eosinophilic asthma (CALIMA): a randomised, double-blind, placebo-controlled phase 3 trial. Lancet. 2016;388:2128-2141.
14. Nair P, et al. Oral Glucocorticoid-Sparing Effect of Benralizumab in Severe Asthma. N Engl J Med. 2017;376:2448-2458.
15. Menzies-Gow A, et al. Oral corticosteroid elimination via a personalised reduction algorithm in adults with severe, eosinophilic asthma treated with benralizumab (PONENTE): a multicentre, open-label, single-arm study. Lancet Respir Med. 2022;10:47-58.
16. Harrison TW, et al. Onset of effect and impact on health-related quality of life, exacerbation rate, lung function, and nasal polyposis symptoms for patients with severe eosinophilic asthma treated with benralizumab (ANDHI): a randomised, controlled, phase 3b trial. Lancet Respir Med. 2021;9:260-274.

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