世界の患者団体とアストラゼネカ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大時における免疫不全患者の満たされていない医療ニーズに対処するための共同宣言を発表。日本でも賛同・参画を表明

アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:堀井 貴史、以下、アストラゼネカ)と一般社団法人グループ・ネクサス・ジャパン(事務局:神奈川県横浜市、理事長:天野 慎介、以下、グループ・ネクサス・ジャパン)、特定非営利活動法人血液情報広場・つばさ(事務局:東京都新宿区、理事長:橋本 明子、以下、血液情報広場・つばさ)、特定非営利活動法人PIDつばさの会(事務局:東京都港区、理事長:木村 俊、以下、PIDつばさの会)は、継続する新型コロナウイルス感染症の世界的流行が健康上の高いリスクとなっている免疫不全の患者のアンメットメディカルニーズ(満たされていない医療ニーズ)に対処するよう、アストラゼネカ・グローバルが世界の患者団体とともに各国政府と医療政策関係者に対し呼びかけ発表した2022年8月16日付けの共同声明に、日本から賛同・参画したことをお知らせします。共同声明では、免疫不全の患者の満たされていない医療ニーズの理解とそれへの対応の必要性を訴えるとともに、各国政府に支援を呼びかけています。

新型コロナウイルス感染症のワクチンを接種しても、免疫不全の人たちはワクチンに対する反応が不十分である可能性があります。新型コロナウイルス感染症は、日本全国で依然として未だ多くの新規陽性患者数が確認されており、免疫不全の患者は日々大きな不安を抱え、日常生活の中で多くの活動が制限されています。グループ・ネクサス・ジャパン、血液情報広場・つばさ、PIDつばさの会は、アストラゼネカがグローバルで推進する共同声明活動への賛同・参画を表明し、日本においても、免疫不全の患者がいまだ感染症の恐怖の中で生活を送っていることを、政府関係者や国民に理解いただき、十分な対策の必要性を訴えていきます。

<賛同・参画のコメント>

特定非営利活動法人PIDつばさの会 理事長 木村 俊
「PID(原発性免疫不全症候群)は先天的に免疫系のいずれかに欠損や機能しない部分がある疾患の総称です。免疫系が機能しないため、新型コロナウイルス感染症に対する最大の予防策のひとつであるワクチンを打っても十分な予防効果を望めない患者も多くいます。新型コロナウイルス感染症をはじめとするあらゆる感染症に対して不安を抱えるPID患者が少しでも安心して社会生活を送れるよう、政府および社会からの継続的な配慮を強く望みます」。

一般社団法人グループ・ネクサス・ジャパン 理事長 天野 慎介
「悪性リンパ腫を含む血液がんの患者は、治療中もしくは治療終了後数カ月までにおけるワクチンによる抗体の獲得が特に不良であることが確認されており、重症化もしやすいことから、新型コロナウイルス感染症に大きな不安を抱えて生活しています。この共同宣言により、感染症弱者に対する世界的なムーブメントに当団体として賛同し、日本でも政策面で政府のより手厚い支援を期待しています」。

特定非営利活動法人 血液情報広場・つばさ 理事長 橋本 明子
「つばさが支援している患者さんは、白血病、悪性リンパ腫、骨髄異形成症候群、多発性骨髄腫、小児血液腫瘍などです。すべての疾患そのものが重篤なものが多く、新型コロナウイルスに感染すると生命の危険にさらされる可能性があるものの、ワクチンで十分な免疫が得られない患者さんがいることはあまり認知されていませんでした。この共同宣言により、ハイリスクの患者に社会の関心が向けられることを心から望んでおります」。

アストラゼネカ株式会社 執行役員 メディカル本部長 田中 倫夫
「新型コロナウイルス感染症の収束が未だ見えない中、世界的にはワクチン接種を基本とした感染防止対策と社会経済活動双方を継続させることが潮流となっています。しかしその陰で、基礎疾患などが原因でワクチンの十分な効果が期待できない、また感染した場合に重症化してしまうリスクの高い免疫不全の患者さんなどが抱えるアンメットニーズは解決すべき課題として残されています。アストラゼネカは共同宣言へ賛同するとともに、サイエンスの限界に挑戦しこうした免疫不全を抱える患者さん方のアンメットニーズを満たすべく取り組んでまいります」。

 

<参考和訳:共同宣言全文>

免疫不全患者における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に関する共同声明

世界の患者団体は、各国政府と医療政策関係者に、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により引き続き健康上のリスクにさらされている免疫不全の人々のアンメットニーズ(満たされていないニーズ)に対処するよう呼びかけています。

新型コロナウイルス感染症は、免疫不全の患者にとってハイリスクです
新型コロナウイルス感染症の流行は世界中で人々の生活に混乱をきたしましたが、なかでも免疫不全の患者は、他の人々と比較して感染リスクが高いにもかかわらず、ニーズが満たされていない状況が続いています。世界人口の約2%にあたる人々は、免疫不全状態であり、新型コロナワクチンに対して十分に反応しないリスクの高い集団であると考えられています1,2。ワクチン接種後にブレイクスルー感染(ワクチン接種後、新型コロナウイルスに感染すること)で入院した人の40%以上が、一般集団と比較して死亡リスクが高い免疫不全状態の人々です1,3

免疫不全の患者にとって新型コロナウイルス感染症の世界的流行は終わっていません
人々を支援するために、様々な新型コロナウイルス感染症への対策が実施されてきていますが、それらは総じて健康な人々を対象とするものです。このアプローチは最も有益であり、新型コロナウイルス感染症と共存しながら日常に戻り始めることを可能にしますが、免疫不全の患者は取り残されてしまっています。
免疫不全の患者は、新型コロナウイルスに感染した際に生命を脅かす重篤な疾患に進展する可能性が高くなります。また、こうした人々は感染が長期化する可能性があり、これは新たな変異株の出現につながる可能性もあります4。免疫不全の人々にとって、パンデミックの終わりはまだ見えていません。

免疫不全の患者のQOL(生活の質)に対する新型コロナウイルス感染症の影響は続いています
免疫不全の患者は長期にわたる苦痛に耐えており、新型コロナウイルスへの曝露による継続的なリスクに不安を覚えています5,6,7
2年以上の間、免疫不全の患者は、友人、家族、社会から自らを隔離することを余儀なくされてきました。免疫不全の子どもたちは、学校に通うことも友達と交わることもできず、感情的な発達に影響が及んでいます。血液がんの患者を対象とした調査によると、回答者のほぼ90%が、このパンデミックが彼らのメンタルヘルスに影響を及ぼしたと答えています8
パンデミック下で実施されていた多くの規制や制約が徐々に撤廃されていくなか、エッセンシャルワーカーなど、自宅で仕事をすることができない免疫不全の患者は、現在も職場で働くことに不安を募らせています。免疫不全の患者に対する配慮の欠如は、既存の健康の不平等をさらに悪化させています。

免疫不全の患者のコミュニティをサポートするための具体的な対策
パンデミックは、世界中の医療システムを圧迫しています。その状況において、免疫不全の患者を支援することは重要な追加措置です。免疫不全の患者は、新型コロナウイルス感染症による入院と生命を脅かす重篤な疾患への進展の両方のリスクが高いからです3。人々は通常の仕事や生活に戻りつつありますが、こうした大きなリスクを抱えた集団への配慮は、重要なことではないでしょうか。
免疫不全の患者が存在するということ、そしてこの患者が健康上の不平等に直面しているという事実について、医療政策をはじめ、一般の方々にも明確にメッセージを伝えることで、こうした患者が継続的に必要としている支援について理解をしていただくことが必要だと考えます。

免疫不全の患者が必要としている支援には、継続的なマスクの着用、無料の検査へのアクセス、追加の治療選択肢へのアクセス、継続的な自己隔離のためのアドバイスとサポートなど、安全対策に関する具体的な情報の発信が含まれます。
雇用主は、免疫不全の従業員の健康と安全に責任を持ち続け、ウイルスにさらされるリスクを減らすために適切な安全対策を継続して行う必要があります。これらの措置は、免疫不全の人々が職場に戻り、職場で安心して働き続けることを可能にするために不可欠です。

今こそ、免疫不全の患者の満たされていないニーズに対処するために行動するときです。私たちは、政府関係者に、いまだリスクにさらされている患者がいることを理解いただき、彼らが取り残されないようにするための支援や行動を早急に取るよう呼びかけています。

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以上

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特定非営利活動法人PIDつばさの会について
特定非営利活動法人PIDつばさの会は、患者および患者家族を中心に、原発性免疫不全症候群(PID)に関する正しい知識の普及・啓発を行い、専門医と連携しながらPIDに関わる医療環境ならびにQOLの向上を図ることを目的として活動しています。詳しくは https://npo-pidtsubasa.org/ をご覧ください。

一般社団法人グループ・ネクサス・ジャパンについて
一般社団法人グループ・ネクサス・ジャパンは、悪性リンパ腫の患者及びその家族並びに多くの市民に対して、悪性リンパ腫に関する正しい知識の普及啓発及び広報、当該疾患の患者及びその家族の支援並びに当該疾患に関する調査研究等の事業を行い、悪性リンパ腫等に関わる医療環境の向上と、当該患者の自立を図ることによって、保健、医療の増進に寄与することを目的とする全国患者団体です。詳細は http://group-nexus.jp/nexus/ をご覧ください。

特定非営利活動法人 血液情報広場・つばさについて
特定非営利活動法人 血液情報広場・つばさは、血液がん、非がんの血液疾患、小児がんの患者さんとその家族に対して、相談・カウンセリング・最新の情報の収集と提供・調査研究に関する事業や血液疾患患者への経済的支援活動、チャリティイベントの開催を行い、血液医療環境の発展と質の向上に寄与することを目的としています。詳しくは http://tsubasa-npo.org/ をご覧ください。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、希少疾患、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオ・医薬品において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.comまたは、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

日本においては、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝、呼吸器・免疫およびワクチン・免疫療法を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。アストラゼネカ株式会社についてはhttps://www.astrazeneca.co.jp/をご覧ください。フェイスブックAstraZeneca.JapanとインスタグラムAstraZeneca / アストラゼネカもフォローしてご覧ください。

References
1. Oliver, S MD. Data and clinical considerations for additional doses in immunocompromised people. ACIP Meeting July 22, 2021. Available at:
https://www.cdc.gov/vaccines/acip/meetings/downloads/slides-2021-07/07-COVID-Oliver-508.pdf
2. AstraZeneca Data on File (REF-129335)
3. Shields A M et al. Outcomes following SARS-CoV-2 infection in patients with primary and secondary immunodeficiency in the UK. Clinical and Experimental Immunology 2022. Available at:
https://academic.oup.com/cei/advance-article/doi/10.1093/cei/uxac008/6515671
4. E Khatamzas, A Rehn, M Muenchhoff, J Hellmuth et al. Emergence of multiple SARS-CoV-2 mutations in an immunocompromised host, 2021. Available at:
https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2021.01.10.20248871v1
5. Kidney Care UK, Lifting lockdown - the impact of COVID-19 for kidney patients as the pandemic eases, 2021, available at:
https://www.kidneycareuk.org/documents/554/Kidney_Care_UK_patient_survey_report_March_2021.pdf
6. Renaloo. Hope, fragility, worries: the experience of the Covid epidemic by 2300 patients with kidney failure, dialysis and transplants. 2022. Available at:
https://renaloo.com/espoir-fragilite-inquietudes-resultats-de-notre-enquete-sur-le-vecu-de-lepidemie-covid-par-2300-patients-insuffisants-renaux-dialyses-et-greffes/
7. COPAC. 62% of patients with inflammatory rheumatic diseases face major problems during the pandemic. 2020. Available at:
https://www.copac.ro/62-dintre-pacientii-cu-boli-reumatismale-inflamatorii-se-confrunta-cu-mari-probleme-pe-perioada-pandemiei/
8. Blood Cancer UK. The impact of Covid-19 on people with blood cancer. 2021, available at:
https://media.bloodcancer.org.uk/documents/Blood_Cancer_UKs_Covid-19-Survey-Report-February-2021.pdf

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