日本腎臓病協会、アストラゼネカと腎臓病の克服に向けた取組みのための連携・協力に関する、包括連携協定を締結

NPO法人日本腎臓病協会(所在地:東京都文京区、理事長:柏原直樹、以下、日本腎臓病協会)とアストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:ステファン・ヴォックスストラム、以下、アストラゼネカ)は、2022年3月10日の世界腎臓デーにおいて、腎臓病の克服に向けた取組みのための連携・協力に関する「包括連携協定」を締結いたしました。本協定は日本腎臓病協会とアストラゼネカが、相互に連携し、腎臓病の克服に向けた取組みを通じて、国民の健康増進に寄与することを目的としています。

今回の協定締結について、DAPA-CKD試験の日本の治験統括医師であり、日本腎臓学会および日本腎臓病協会理事長の柏原直樹先生は次のように述べています。「生活習慣の変化、高齢化を背景に『腎臓病』が増加しています。腎臓病は脳卒中、心臓病、認知機能障害とも関係しており、国民の健康寿命を損なう要因にもなっています。その克服には、医療者、行政、市民が連携して、総力を挙げて取り組む必要があります。日本腎臓病協会は連携の核となり、プラットフォームとなるものです。アカデミアと関連企業、行政等が連携しうるプラットフォームのほか、患者会・関連団体との連携を深めていくことが重要となります。今回の包括連携協定が、従来の産官学の連携に加え、患者会・関連団体との連携を深めていく機会となれば幸いです」。

また、アストラゼネカ株式会社の代表取締役社長ステファン・ヴォックスストラムは次のように述べています。「日本腎臓病協会と、慢性腎臓病をはじめとした疾患啓発について協働できることを非常にありがたく思います。我々のミッションは、サイエンスの限界に挑戦し、人々の生活を変えるような医薬品を届けることです。そして、私たちは、日本腎臓病協会と腎臓病を克服するうえで意義あるパートナーになるべく意欲的に取り組んでまいります。今回の協定を通じ、ひとりでも多くの腎疾患に苦しんでいる患者さんの健康増進に貢献できれば幸いです。これまでの日本の先生方の多大なご尽力に感謝いたします」。

今後の具体的な取り組みとしては、2022年4月6日(水)にアストラゼネカの東京オフィスでメディアの皆様を対象とした慢性腎臓病に関する疾患啓発セミナーを共催する予定です。

アストラゼネカは新薬の開発をリードするバイオ・医薬品企業として、今後も慢性腎臓病の患者さんとそのご家族のニーズに応える活動を展開し、サポートを続けてまいります。

以上

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慢性腎臓病について
慢性腎臓病(CKD)は、腎機能の低下を伴う重篤な進行性の疾患です(eGFRの低下、あるいは腎臓の障害を示唆する指標の変化、もしくはその両方が、3カ月以上続いている場合と定義されています)。CKDを発症する最も一般的な原因疾患は、糖尿病、高血圧、慢性糸球体腎炎です2。CKDは高い有病率があり、心不全や若年死をもたらす心血管イベントリスクの増加に関与しています3。CKDの最も重篤な状態は末期腎不全(ESKD)と呼ばれ、腎障害および腎機能低下が進行し、透析療法や腎移植を必要とする状態となります4。ただし、CKD患者さんの多くはESKDになる前に心血管系の原因によって死亡しています5

DAPA-CKDについて
DAPA-CKD試験は、2型糖尿病合併の有無に関わらず、CKDステージの2~4、かつ、アルブミン尿の増加が確認された4,304例を対象に、フォシーガ10mg投与による有効性と安全性をプラセボと比較検討した国際多施設共同無作為化二重盲検第Ⅲ相試験です。フォシーガ は1日1回、標準治療と併用されました。複合主要評価項目は、腎機能の悪化もしくは死亡(eGFRの50%以上の持続的低下、ESKDへの進行、心血管または腎不全による死亡)リスクでした。副次評価項目は、腎機能の複合評価項目(eGFRの50%以上の持続的低下、ESKDへの進行、腎不全による死亡)、心血管死もしくは心不全による入院、および全死因死亡のいずれかの初発までの期間でした。試験は日本を含む21カ国で実施されました6。結果はThe New England Journal of Medicineに掲載されました6

NPO法人日本腎臓病協会について
日本腎臓病協会は、医療者、市民、関連企業、行政等が連携し腎臓病を克服するために、立ち上げた組織です。腎臓病の普及啓発、診療連携体制の構築、腎臓病療養指導士制度の運営、患者会との連携、アカデミアと関連企業行政等が連携するプラットフォームである「Kidney Research Initiative-Japan(KRI-J)」の運営などの事業を積極的に展開しています。腎臓分野において、日本全国どこにいても、良質な医療の恩恵を享受できる環境の実現に尽力しています。日本腎臓病協会についてはhttps://j-ka.or.jp/をご覧ください。

アストラゼネカの循環器・腎・代謝領域について
循環器・腎・代謝疾患はアストラゼネカの主要治療領域のひとつであり、当社にとって重要な成長ドライバーです。心臓、腎臓、膵臓などの臓器の基本的な関連性をより明確に解明するサイエンスを追求し、疾患進行の抑制やリスク減少、合併症の抑制による臓器保護と予後の改善をもたらす医薬品のポートフォリオに投資をしています。当社は、循環器・腎・代謝 疾患をもつ世界中の患者さんの健康と、治療法の進歩に貢献する革新的なサイエンスを継続的に提供し、疾患の治療・進展抑制、さらには臓器およびその機能の再生の実現を目指しています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、希少疾患、ならびに循環器・腎・代謝、および呼吸器・免疫を含むバイオファーマの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comまたは、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

日本においては、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝、および呼吸器・免疫を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。アストラゼネカ株式会社についてはhttps://www.astrazeneca.co.jp/をご覧ください。

References:
1. Bikbov B, et al. Global, regional, and national burden of chronic kidney disease, 1990–2017: a systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2017. Lancet. 2020;395(10225):709-733.
2. National Institute of Diabetes and Digestive and Kidney Disease (NIDDK) [Internet]. Causes of Chronic Kidney Disease; 2016 [cited 2021 Oct 14]. Available from: https://www.niddk.nih.gov/health-information/kidney-disease/chronic-kidney-disease-ckd/causes.
3. Centers for Disease Control and Prevention (CDC) [Internet]. Chronic Kidney Disease: Common - Serious - Costly; 2019 [cited 2021 Oct 14]. Available from: https://www.cdc.gov/kidneydisease/prevention-risk/CKD-common-serious-costly.html.
4. Centers for Disease Control and Prevention (CDC) [Internet]. Chronic kidney disease in the United States; 2021 [cited 2021 Oct 14]. Available from: https://www.cdc.gov/kidneydisease/pdf/Chronic-Kidney-Disease-in-the-US-2021-h.pdf.
5. Briasoulis A, et al. Chronic kidney disease as a coronary artery disease risk equivalent. Curr Cardiol Rep. 2013;15(3):340.
6. Heerspink HJL, et al. Dapagliflozin in patients with chronic kidney disease. N Engl J Med. 2020;383(15):1436-1446.

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