アストラゼネカのイミフィンジ、第Ⅲ相TOPAZ-1試験の中間解析において、化学療法との併用療法が、進行胆道がんの一次治療として全生存期間を有意に延長

本資料はアストラゼネカ英国本社が2021年10月25日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

本疾患を対象とした国際共同無作為化試験において
標準治療より優れた臨床試験結果を示した初めての免疫併用療法

アストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot])は、第Ⅲ相TOPAZ-1試験の良好な結果から、進行胆道がん(BTC)患者さんの一次治療として、イミフィンジ®(一般名:デュルバルマブ[遺伝子組換え])と標準化学療法の併用療法が、化学療法単独と比較して統計学的に有意かつ臨床的に意義のある全生存期間(OS)の延長を示したことを発表しました。

事前に規定された中間解析において、独立データモニタリング委員会は、イミフィンジおよび化学療法の併用療法を受けた患者さんが、化学療法単独の投与を受けた患者さんと比較してOSの延長を示し、この試験が主要評価項目を達成したと結論づけました。また、主要な副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)および全奏効率でも改善を示しました。

イミフィンジと化学療法の併用療法は良好な忍容性を示しており、化学療法単独となる対照群と同様の安全性プロファイルでした。また、有害事象を原因とする投与中止率も化学療法単独と比較して増加は認められませんでした。

胆道がん(BTC)は胆管や胆嚢にできる希少で侵襲性の高いがんです1,2。BTCの発生率は、地域性があり、その地域内おける各腫瘍タイプに対する一般的なリスク要因の保有率によって異なります。

米国、欧州および日本で約5万人、世界では約21万人が毎年BTCと診断されています3-5。BTCの患者さんの予後は不良で、全患者さんの5年生存率は5%から15%です4。2020年12月、米国において、イミフィンジはBTCの治療薬として希少疾病用医薬品の指定を受けました。

ソウル国立大学病院の内科腫瘍専門医兼ソウル国立大学医学部の教授であり、第Ⅲ相TOPAZ-1試験の治験責任医師でもあるDo-Youn Oh教授は次のように述べています。「進行胆道がんの一次治療は10年以上もの間大きな進展がなく、患者さんは、新たな治療薬を切望してきました。本試験は、進行胆道がんの一次治療で、免疫治療薬を標準化学療法に追加することで、意義のある生存期間の延長を示した初めての第Ⅲ相試験です。今回の素晴らしい結果は、BTC治療の大きな前進であり、患者さんに新たな希望をもたらすものです」。

アストラゼネカのオンコロジー研究開発エグゼクティブバイスプレジデントであるSusan Galbraithは次のように述べています。「イミフィンジと化学療法の併用療法における有効性のエビデンスが明確に示され、TOPAZ-1試験が早期に非盲検化できたこと、そして良好な安全性プロファイルも示されたことを大変嬉しく思います。肝がんを適応としたHIMALAYA試験に続き、イミフィンジは消化器がんにおいて立て続けに2つの試験の良好な結果を得たことになります。試験で示された有意な生存期間の延長は、この深刻な疾患における免疫治療の新たな時代の幕開けを告げるものであり、治療選択肢の限られたこれらの消化器がんにおける患者さんの長期生存に対する我われの取り組みをさらに前進させるものであると考えています」。

試験のデータは今後の医学学会で発表予定であり、規制当局とも共有する予定です。

以上

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胆道がんについて
胆道がん(BTC)は、胆管、胆嚢またはファーター乳頭部(胆管と膵管が小腸に結合する部分)から発生する希少で進行の早い消化器(GI)がんです1,2。胆管がんは中国やタイで多くみられますが、欧米諸国でも罹患率が増加しています8-10。胆嚢がんは南米の一部の地域、インドおよび日本で多く見られます11,12

乳頭部がんを除いて、BTCは早期では無症状のことが多く、新規患者さんのほとんどが、進行期になってから診断されます。進行期のBTCでは治療選択肢が限られており、予後も不良です13,14

TOPAZ-1試験について
TOPAZ-1試験は、肝内胆管がん、肝外胆管がんおよび胆嚢がん(乳頭部がんを除く)などの切除不能な進行または転移BTC患者さん685例を対象とした、第Ⅲ相無作為化二重盲検プラセボ対照国際多施設共同試験です。本試験では、BTCの一次療法として、イミフィンジと化学療法(ゲムシタビンおよびシスプラチン)の併用療法と、プラセボと化学療法の併用療法を比較しました。

この試験は、米国、欧州、南米、さらに韓国、タイ、日本、台湾や中国などのアジアの数カ国を含む17カ国で145を超える施設で実施されています。主要評価項目は全生存期間(OS)であり、主要な副次評価項目は無増悪生存期間、全奏効率および安全性でした。

イミフィンジについて
イミフィンジ(デュルバルマブ[遺伝子組換え])はヒトPD-L1に結合するヒトモノクローナル抗体であり、PD-L1に結合しPD-L1とその受容体であるPD-1およびCD80の相互作用を阻害することで、腫瘍の免疫逃避機構を抑制し抗腫瘍免疫反応を誘発します。

イミフィンジは、第Ⅲ相PACIFIC試験に基づき、化学放射線療法後に進行が認められていない患者を対象として、切除不能な局所進行(ステージIII)の非小細胞肺がん(NSCLC)における根治目的の治療薬として承認された免疫療法です。

また、イミフィンジは、第Ⅲ相CASPIAN試験に基づき、進展型小細胞肺がん(ES-SCLC)の治療薬として、米国、欧州、日本、中国およびその他の世界中の多くの国々で承認されています。

さらに、前治療歴のある進行膀胱がん患者さんの治療薬としても複数の国々で承認されています。2017年5月に初めて承認されて以来、10万人以上の患者さんがイミフィンジによる治療を受けています。

広範な開発プログラムの一環として、イミフィンジは、NSCLC、SCLC、膀胱がん、肝がん、胆道がん、食道がん、胃がん、子宮頸がん、卵巣がん、子宮内膜がん、その他の固形がんの治療として、単独療法ならびに併用療法においても検討されています。

消化器がん領域におけるアストラゼネカについて
アストラゼネカは、様々な腫瘍型や病期にわたる複数の医薬品において、消化器がんの治療薬の広範な開発プログラムを展開しています。2020年、約510万人が新規に消化器がんと診断され、約360万人が死亡しました15

このプログラムにおいて、当社は胃がん、肝がん、胆道がん、食道がん、膵がんおよび結腸直腸がんの転帰の改善に全力で取り組んでいます。

イミフィンジ(一般名:デュルバルマブ[遺伝子組換え])は、現在、早期から後期がんまでを対象とした広範な開発プログラムにおいて、肝がん、胆道がん(BTC)、食道がんおよび胃がんの治療薬として評価が行われています。2021年10月、第Ⅲ相HIMALAYA試験は、切除不能な肝がん患者さんの一次治療として、ソラフェニブとの比較において、イミフィンジの4週間おき投与とトレメリムマブのプライミング高用量単回投与の併用療法を行うSTRIDEレジメンで、主要評価項目である全生存期間の延長を達成しました。

また、当社は、HER2に対する抗体薬物複合体であるエンハーツ(一般名:トラスツズマブ デルクステカン)の、もっとも一般的な消化器がんである結腸直腸がんと胃がんの2つのがん種の治療薬としての可能性を理解することを目指しています。エンハーツは、アストラゼネカが第一三共と共同で開発と商業化を行っています。

リムパーザ(一般名:オラパリブ)はファーストインクラスのPARP阻害剤であり、膵がんや結腸直腸がんなど、様々な消化器がんの治療薬として、広範かつ最先端の臨床試験開発プログラムを実施しています。リムパーザは、MSD(米国およびカナダではMerck & Co., Inc.)と共同で開発と商業化を行っています。

アストラゼネカの免疫腫瘍学(IO)への取り組み
免疫腫瘍学(IO)はヒトの免疫システムを刺激し腫瘍を破壊するよう設計された治療アプローチです。アストラゼネカにおけるIOポートフォリオは、抗腫瘍免疫抑制を克服するよう設計された免疫治療によって支えられています。当社は、がん種を問わず、より多くのがん患者さんの長期的な生存に貢献するべく、IOに基づく治療アプローチに投資をしています。

また、イミフィンジの単剤療法およびトレメリムマブやその他新規抗体薬との併用療法に対しては、様々ながん種、病期、治療ラインにおいて、また必要に応じて患者さんにとって最善となる治療の方向性を定義する決定ツールとしてPD-L1バイオマーカーを用いる場面において、包括的な臨床試験プログラムが進行中です。さらに、当社のIOポートフォリオを当社オンコロジー全パイプラインあるいはパートナーの標的低分子化合物の中から広く併用療法を検討していくことにより、広範な腫瘍に対する新たな治療選択肢を提供できる可能性があります。

アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカは、あらゆる種類のがんに対して治療法を提供するという高い目標を掲げ、がんとその発見にいたるまでの複雑さを科学に基づいて理解し、患者さんの人生を変革する医薬品の開発および提供を通じて、オンコロジー領域の変革をけん引していきます。

アストラゼネカは治療困難ながん種に注力しています。当社は持続的なイノベーションにより、医療活動および患者さんの医療経験を一変させる可能性のある、製薬業界でもっとも多様なポートフォリオと開発パイプラインを構築しています。

アストラゼネカはがん治療のパラダイムを再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、希少疾患、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオ・医薬品において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細については
http://www.astrazeneca.com または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

References
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