アストラゼネカ株式会社、SGLT2阻害剤フォシーガの慢性心不全治療薬としての、効能・効果追加を申請

アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:ステファン・ヴォックスストラム)は、SGLT2阻害剤フォシーガ(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物、以下、フォシーガ)について、慢性心不全治療薬としての効能・効果の製造販売承認事項一部変更承認申請を行いましたので、お知らせします。

本申請は、第III相DAPA-HF試験の結果に基づくものです。DAPA-HF試験は、2型糖尿病合併の有無に関わらず、左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)患者さんを対象に、心不全の標準治療への追加療法として実施しました。本試験において、フォシーガ投与群はプラセボ群と比較して、主要複合評価項目(入院または緊急受診と定義される心不全の悪化、または心血管疾患を原因とする死亡)の発現リスクを26%低下(p<0.0001)させ、複合評価項目の各項目においてもリスクの低下を示しました。本試験は、2型糖尿病合併の有無を問わないHFrEF患者さんを対象とするSGLT2阻害剤で初めてのアウトカム試験で、2019年9月に開催された欧州心臓病学会議(ESC2019)で結果の詳細が発表されました。

現時点で、フォシーガにおいて、慢性心不全の適応を取得している国および地域はありません。

現在、本邦で承認されているフォシーガの適応症は「2型糖尿病」および「1型糖尿病」です。

以上

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心不全について
心不全は、心臓が十分な血液を体全体へ送り出すことができない状態を指し1、世界で約6,400万人が罹患しています2。予後は不良で、5年生存率は約50%3と、がんに匹敵します4 。また、65歳以上における入院理由として最も多い病態で、臨床的および経済的に大きな負担となっています5。日本においては正確な統計はありませんが、推計では2020年に患者数が120万人に達するとされています6

第Ⅲ相DAPA-HF試験について
DAPA-HF(Dapagliflozin And Prevention of Adverse-outcomes in Heart Failure)試験は、2型糖尿病合併の有無に関わらず、左室駆出率が低下した(LVEF40%以下)心不全患者さんを対象に、フォシーガ(10mg、1日1回) を心不全の標準治療に追加投与した場合の効果を、プラセボと比較評価した国際多施設共同並行群間無作為化二重盲検比較試験です。主要複合評価項目は入院または緊急受診と定義される心不全の悪化、あるいは心血管(CV)疾患を原因とする死亡でした。DAPA-HF試験の全結果は、2019年9月、The New England Journal of Medicineに掲載されました。

フォシーガ(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)について
フォシーガは、世界で最初に承認された選択的SGLT2阻害剤です。日本では2014年3月に「2型糖尿病」、2019年3月に「1型糖尿病」の治療薬として承認され、単剤または併用療法において、5mgまたは10mgを1日1回経口投与します。フォシーガの強固な臨床プログラムは、終了済みの試験を含め35,000例以上の患者さんを対象とする35件以上の第IIb/III相試験から構成されており、フォシーガはこれまでに250万患者年以上に処方されました。

アストラゼネカの循環器・腎・代謝疾患 (CVRM) について
循環器・腎・代謝 (CVRM)領域は、アストラゼネカの3つの主要治療領域のひとつであり、重要な成長ドライバーです。心臓、腎臓、膵臓などの臓器の基本的な関連性をより明確に解明するサイエンスを追求し、疾患進行の抑制やリスク減少、合併症の抑制による臓器保護と予後の改善をもたらす医薬品のポートフォリオに投資をしています。当社は、循環器・腎・代謝疾患をもつ世界中の何百万人もの患者さんの健康と、治療法の進歩に貢献する革新的なサイエンスを継続的に提供し、疾患の治療・進展抑制、さらには臓器およびその機能の再生の実現を目指しています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝疾患、および呼吸器の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。当社は、100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.com または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。
日本においては、主にオンコロジー、循環器・代謝/消化器、呼吸器を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。当社についてはwww.astrazeneca.co.jpをご覧ください。

References
1. Mayo Clinic. Heart failure; 2017 [cited 2019 Aug 14]. Available from URL: https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/heart-failure/symptoms-causes/syc-20373142.
2. Vos T et al. Global, regional, and national incidence, prevalence, and years lived with disability for 328 diseases and injuries for 195 countries, 1990–2016: A systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2016. The Lancet 2017; 390(10100):1211–59.
3. Mozaffarian D, et al. Heart Disease and Stroke Statistics-2016 Update: A Report From the American Heart Association. Circulation. 2016;133(4):e38-360.
4. Mamas, M. A., Sperrin, M., Watson, M. C., Coutts, A., Wilde, K., Burton, C., ... Myint, P. K. (2017). Do patients have worse outcomes in heart failure than in cancer? A primary care-based cohort study with 10-year follow-up in Scotland. European Journal of Heart Failure, 19(9), 1095-1104. https://doi.org/10.1002/ejhf.822
5. Azad, N., & Lemay, G. (2014). Management of chronic heart failure in the older population. Journal of Geriatric Cardiology: JGC, 11(4), 329-37.
6. Okura Y, Ramadan MM, Ohno Y, et al. Impending epidemic: futureprojection of heart failure in Japan to the year 2055. Circ J 2008; 72:489-491. PMID: 18296852