アストラゼネカ初の呼吸器領域の生物学的製剤 「ファセンラ®皮下注30mgシリンジ」新発売のお知らせ


~喘息を重症化する好酸球を直接的かつ速やかに除去~

アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:ステファン・ヴォックスストラム、以下、アストラゼネカ)は、「気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロールできない難治の患者に限る)」を効能・効果とした「ファセンラ®皮下注30mgシリンジ」(一般名:ベンラリズマブ(遺伝子組換え)、以下「ファセンラ」)を本日発売しましたので、お知らせします。

ファセンラは、ADCC(抗体依存性細胞傷害)活性により、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)が、血中、気道の好酸球を直接的かつ速やかに除去するヒト化抗IL-5受容体αモノクローナル抗体製剤です※1,2,3。第I相試験により、好酸球が24時間以内に速やかに除去されることが確認されています※4。また、気道組織中、喀痰中の好酸球も除去することが確認されています※3。ファセンラは、針刺し防止機能付きプレフィルドシリンジの注射剤で、初回、4週後、8週後に皮下に注射し、以降、8週間隔で皮下に注射します。ファセンラは、米国、欧州、日本、オーストラリア、カナダにおいて承認され、その他数カ国で承認申請中です。

日本では約800万人※5が喘息に罹患していると推定されていますが、そのうち5~10%の患者さんが、高用量の吸入ステロイド薬(以下、ICS)に加えて、その他の長期管理薬および/または全身性ステロイド薬による治療を要する、あるいはこうした治療にもかかわらずコントロール不良の重症喘息※6,7であると言われています。

また、重症喘息患者さんの約50%で好酸球値が高い傾向があり、好酸球レベルの上昇によって気道炎症や気道過敏性が引き起こされ、その結果、喘息増悪や呼吸機能が低下し、喘息増悪リスクが上昇、喘息が重症化します※8,9

既存の喘息治療では症状コントロールができず、頻回の喘息増悪や呼吸機能の低下、生活の質(QOL)の著しい低下を余儀なくされている重症喘息患者さんに、新しい治療選択肢が待ち望まれてきました。アストラゼネカは、2018年1月19日のファセンラ製造販売承認取得後から、厚生労働省の定める保険外併用療養費制度のもと倫理的無償提供を実施し、早期にファセンラによる治療が必要とされる多くの重症喘息患者さんに本剤による治療を提供しました。なお、倫理的無償提供は、昨日2018年4月17日をもって終了しました。

アストラゼネカは、これからも患者さんのアンメットニーズに対応する呼吸器疾患治療の向上に貢献してまいります。

 




 

以上

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ファセンラ®皮下注30mgシリンジ(一般名:ベンラリズマブ(遺伝子組換え))について
ファセンラは、ADCC(抗体依存性細胞傷害)活性により、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)が、血中、気道の好酸球を直接的かつ速やかに除去するモノクローナル抗体です※1,2,3。第I相試験により、血中好酸球が24時間以内に速やかに除去されることが確認されています※4。また、気道組織中、喀痰中の好酸球も除去することが確認されています※3。好酸球は喘息患者さんの約50%において生物学的エフェクター細胞となり、頻回の喘息増悪、呼吸機能の低下や、喘息症状の悪化を引き起こします※8,9。ファセンラは、針刺し防止機能付きプレフィルドシリンジの注射剤で、1回30mgを初回、4週後、8週後に皮下に注射し、以降、8週間隔で皮下に注射します。
ファセンラは現在、米国、EU、日本、オーストラリア、カナダにおいて承認され、その他数カ国で承認申請中です。
ファセンラは、アストラゼネカの呼吸器疾患領域において、呼吸器疾患の根本原因を究明する新薬となり得る生物学的製剤ポートフォリオの基盤として、現在、慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療薬としても開発が進んでおり、2018年後半には結果が得られる予定です。
ファセンラは、協和発酵キリンの完全出資子会社であるBioWa社から導入され、アストラゼネカのグローバルバイオ医薬品研究開発部門であるメディミューンと協和発酵キリンにより開発されました。アストラゼネカは日本・アジア諸国における喘息・COPDの販売権と、日本・アジア諸国以外の世界市場におけるすべての開発販売権を所有しています。

ファセンラ®薬価収載前の無償提供
アストラゼネカでは、重症喘息患者さんが一刻も早く本剤の治療が開始できるよう、厚生労働省の定める保険外併用療養費制度のもとで、本剤の倫理的無償提供を実施しました。本剤の提供は、本剤開発治験実施施設のうち、承認された効能・効果および用法・用量に従ってのみ使用すること、かつ、倫理的無償提供期間中に弊社が実施する適正使用推進のための活動に協力することに同意された施設において、製造販売承認取得した2018年1月19日以降、各施設の受入れ準備が整い次第開始し、薬価収載前日の2018年4月17日まで行われました。

重症喘息について
日本では約800万人※5が喘息に罹患していると推定されています。欧州呼吸器学会(ERS)と米国胸部疾患学会(ATS)の重症喘息に関するガイドラインによると、重症喘息は、高用量吸入ステロイド薬に加えて、その他の長期管理薬(および/または全身性ステロイド薬)による治療を要する喘息、あるいはこうした治療にもかかわらず「コントロール不良」である喘息と定義され、喘息患者さん全体の5~10%※6,7にあたるとされています。
コントロール不良の重症喘息は死に至ることもある過酷な疾患で、患者さんは頻回な症状増悪や、呼吸機能の低下という身体的な負担のほか、生活の質(QOL)の著しい低下など社会経済的な負担を余儀なくされます。
重症喘息の治療には、患者さんの背景や臨床的特徴から、好酸球性、好中球性、アレルギー性、慢性気流閉塞、増悪の繰り返し、ステロイド薬に対する非感受性というフェノタイプ(表現型)が治療選択に応用されています。
重症喘息の治療は経口ステロイド依存を引き起こす可能性があり、全身性ステロイドの投与によって、体重増加、糖尿病、骨粗鬆症、緑内障、不安感、うつ、循環器疾患および免疫抑制を含む重篤な副作用を短期間または長期間起こすことがあります※10,11,12,13

アストラゼネカにおける呼吸器疾患について
呼吸器疾患はアストラゼネカの注力疾患領域のひとつで、製品ポートフォリオは年々成長し、2017年には世界中の1,800万人以上の患者さんに当社製品をお届けしました。アストラゼネカは、吸入配合剤を中心に、特定の疾患治療のアンメットニーズに応える生物学的製剤や、疾患原因を解明する革新的なサイエンスを通じて、喘息およびCOPD治療を向上させることを目指しています。
アストラゼネカは、呼吸器領域における40年の歴史をさらに発展させており、当社の吸入器技術はドライパウダー吸入器(DPI)、加圧噴霧式定量吸入器(pMDI)、ならびにAerosphere Delivery Technologyなどに及びます。また、当社の生物学的製剤には、現在米国、欧州、日本、オーストラリア、カナダで承認を取得し他国では薬事承認審査中のファセンラ(抗好酸球、抗IL-5受容体ɑ抗体)、および第IIb相試験の主要評価項目と副次評価項目の達成に成功し第III相試験を開始した tezepelumab(抗TSLP抗体)が含まれます。アストラゼネカは、肺上皮組織、肺免疫および肺再生に焦点を当てた、基礎疾患のドライバーを解明する研究を行っています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・代謝疾患、呼吸器疾患の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。また、自己免疫疾患、ニューロサイエンスおよび感染症の領域における一部の疾患に関する活動も行っています。当社は、100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはwww.astrazeneca.com または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をご覧ください。
日本においては、主にオンコロジー、循環器・代謝/消化器疾患、呼吸器疾患を重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。当社についてはwww.astrazeneca.co.jp をご覧ください。

※1 Kolbeck R, Kozhich A, Koike M, et al. MEDI-563, a humanized anti–IL-5 receptor a mAb with enhanced antibody-dependent cell-mediated cytotoxicity function. J Allergy Clin Immunol. 2010 Jun;125(6):1344-1353.e2.
※2 Pham TH, Damera G, Newbold P, Ranade K. Reductions in eosinophil biomarkers by benralizumab in patients with asthma. Respir Med. 2016; 111:21-29.
※3 Laviolette M, Gossage DL, Gauvreau G, et al. Effects of benralizumab on airway eosinophils in asthmatic patients with sputum eosinophilia. J Allergy Clin Immunol. 2013 Nov; 132(5): 1086 - 1096.e5.
※4 社内資料: 日本人における単回投与時の薬物動態(4563-002試験)
※5 厚生科学審議会 疾病対策部会 リウマチ・アレルギー対策委員会 報告書, 2011
※6 一般社団法人日本アレルギー学会 喘息ガイドライン専門部会 監修:喘息予防・管理ガイドライン 2015
※7 一ノ瀬正和監修: 重症喘息-定義、評価、治療に関するERS/ATSガイドライン日本語版-, 2014
※8 Wenzel S. Severe asthma in adults. Am J Respir Crit Care Med. 2005;172:149-160.
※9 Zhang, JY and Wenzel, SE. Tissue and BAL based biomarkers in asthma. Immunol Allergy Clin North Am. 2007; 27: 623–632 (vi.).
※10 Global Initiative for Asthma (GINA). Online appendix. Global strategy for asthma management and prevention. Updated 2018. Available from: http://ginasthma.org/2018-gina-report-global-strategy-for-asthma-management-and-prevention/. Last accessed March 2018
※11 Hyland ME, Whalley B, Jones RC, Masoli M. A qualitative study of the impact of severe asthma and its treatment showing that treatment burden is neglected in existing asthma assessment scales. Qual Life Res. 2015 Mar;24(3):631-9. doi: 10.1007/s11136-014-0801-x. Epub 2014 Sep 9.
※12 Iribarren C, Tolstykh IV, Miller MK, et al. Adult asthma and risk of coronary heart disease, cerebrovascular disease, and heart failure: a prospective study of 2 matched cohorts. Am J Epidemiol. 2012;176:1014-1024.
※13 Zazzali JL, Broder MS, Omachi TA, Chang E, Sun GH, Raimundo K. Risk of corticosteroid-related adverse events in asthma patients with high oral corticosteroid use. Allergy Asthma Proc. 2015 Jul-Aug;36(4):268-74. doi: 10.2500/aap.2015.36.3863.