アストラゼネカのデュルバルマブ (IMFINZI)、 局所進行切除不能非小細胞肺がん治療薬として 米国食品医薬品局 (FDA)より画期的治療薬に指定

 
本資料はアストラゼネカ英国本社が2017年7月31日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

~アストラゼネカのNew Oncology領域において過去三年で4製品目の指定~

アストラゼネカ(本社:英国ロンドン、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)および当社のグローバルバイオ医薬品研究開発部門であるメディミューンは、2017年7月31日、米国食品医薬品局(FDA)が白金製剤を用いた根治的同時化学放射線療法後に進行が認められなかった局所進行切除不能非小細胞肺がん(NSCLC)患者さんの治療薬としてデュルバルマブ(遺伝子組換え)(以下、「デュルバルマブ」)を画期的治療薬に指定したことを発表しました。

アストラゼネカのグローバル医薬品開発担当エグゼクティブバイスプレジデント兼チーフメディカルオフィサーであるSean Bohenは次のように述べました。「根治的同時化学放射線療法後に進行が認められなかった患者さんに唯一残されている選択肢は、現在のところ、待機療法(active monitoring)のみです。しかし、残念ながら、大多数の患者さんは、通常12カ月以内に転移してしまいます。デュルバルマブは、こうした早期の転移をしていないがんに対し臨床的に有意なベネフィットを示した最初のがん免疫療法治療薬です。今回の画期的治療薬指定を受け、当社は可能な限り早期に本剤を患者さんにお届けするよう努力していきます」。

画期的治療薬指定は、深刻なアンメットメディカルニーズが存在する疾患の重篤な病態の治療を目的として、臨床試験において既存の医薬品を上回る大幅な改善を示した医薬品、あるいは、有望な早期臨床結果を示した新薬に対し、開発および薬事審査を促進することを目的とした制度です。

デュルバルマブの画期的治療薬指定は、第III相PACIFIC試験の中間結果に基づき付与されました。同試験は、標準的な白金製剤を用いた根治的同時化学放射線療法後に病勢進行が認められなかった局所進行切除不能(ステージIII)NSCLC患者さんを対象としたデュルバルマブ投与の無作為化二重盲検プラセボ対照多施設間国際共同試験です。本指定は、アストラゼネカのNew Oncology領域において、過去3年間に米FDAより取得した4番目の画期的治療薬指定であり、デュルバルマブとしては2つ目の指定となるとともに、先日の米FDAによる、治療歴のある進行膀胱がん患者さんに対する治療薬としてのデュルバルマブの迅速承認に続く成果です。PACIFIC試験のデータは、今後の医学学会における発表に向けて提出されました。

また、デュルバルマブは第III相ADJUVANT試験においてNSCLC術後補助療法としても検討されています。また、進行NSCLC患者さんのステージIV一次治療においては、デュルバルマブ単剤療法および抗CTLA-4抗体であるトレメリムマブとの併用療法が、第III相MYSTIC,NEPTUNEおよびPEARL試験により検討されています。POSEIDON試験は、デュルバルマブのトレメリムマブと化学療法との併用療法およびデュルバルマブの化学療法との併用療法を評価しています。

以上

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PACIFIC試験について
PACIFIC試験は白金製剤を用いた根治的同時化学放射線療法の後に進行が認められなかった切除不能局所進行(ステージIII)非小細胞肺がん(NSCLC)患者さんを対象としたデュルバルマブ投与の無作為化二重盲検プラセボ対照多施設間国際共同試験です。

本試験は、米国、カナダ、ヨーロッパ、中南米、日本、韓国、台湾、南アフリカおよびオーストラリアを含む26カ国の235施設において実施中です。本試験の主要評価項目はPFSおよびOSであり、副次的評価項目にはランドマークPFSおよびOS、客観的奏効率および奏効期間が含まれます。

デュルバルマブ(Imfinzi)について
デュルバルマブ(Imfinzi)は、PD-L1を直接標的とするヒトモノクローナル抗体であり、PD-L1とT細胞上のPD-1およびCD80の相互作用を阻害し、腫瘍の免疫からの逃避機構が働かないよう作用し、免疫反応を誘発します。

デュルバルマブは複数の単剤療法試験およびトレメリムマブや免疫療法における他の新薬候補との併用療法試験において検討が続けられています。デュルバルマブは、NSCLCの様々なステージ、小細胞肺がん(SCLC)、転移性尿路上皮がん(mUC)および頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)の第III相試験において単剤療法として評価されています。一方、デュルバルマブとトレメリムマブの併用療法は、mUC、NSCLC、SCLCおよびHNSCCの第III相試験において評価されていますが、肝細胞がん(HCC)および血液腫瘍の第I/II相試験においても評価されています。

局所進行(ステージIII)非小細胞肺がんについて
ステージIIIの肺がんは2つのステージ(ステージIIIAおよびIIIB)に分類され、これらはがんの局所浸潤の面積と外科手術の可能性により定義されます。外科手術の可能性があることが、がんが他の臓器に転移したステージIVと異なる点です。

ステージIIIの肺がんはNSCLCの罹患件数の約3分の1を占めており、2016年にはG7諸国において約10万人が罹患したと推定されます。これら患者さんの約半数の腫瘍は切除不能です。現在の標準治療は化学放射線治療で、その後は進行の有無について注意深い経過観察が行われます。予後は依然として不良であり、長期生存率は低いです。

NSCLCにおけるアストラゼネカについて
肺がんは、男女双方のがん死因の第1位であり、すべてのがんによる死亡の約3分の1を占めています。また、肺がんによる死亡者数は、乳がん、前立腺がんおよび大腸がんによる死亡者合計を上回ります。

アストラゼネカはすべての病期および治療段階にわたる既承認薬および後期開発段階にある医薬品候補含むNSCLC治療薬の包括的なポートフォリオを有しています。当社は、当社の既承認薬であるイレッサおよびタグリッソならびに現在進行中のFLAURAおよびADAURA試験を持って、米国およびEUにおけるNSCLC患者さんの10-15%に、アジアにおけるNSCLC患者さんの30-40%に発現する疾患のドライバー遺伝子としてのEGFRの変異を有する患者さんのアンメットニーズに応えることを目指しています。当社の広範ながん免疫療法の後期開発プログラムは、75-80%にあたる既知の遺伝子変異を持たないNSCLC患者さんを対象にしています。当社のポートフォリオには、単剤療法として(ADJUVANT、PACIFIC、MYSTIC、PEARLおよびARCTIC試験)および抗CTLA-4抗体であるトレメリムマブとの併用において(MYSTIC、NEPTUNE,ARCTICおよびPOSEIDON試験)開発中の抗PD-L1抗体であるデュルバルマブ(Imfinzi)が含まれます。

がん免疫治療(IO)に対するアストラゼネカの取組みについて
がん免疫療法(IO)はヒトの免疫システムを刺激し腫瘍を破壊するよう設計された治療アプローチです。アストラゼネカおよび当社のバイオ医薬品研究発部門であるメディミューンにおけるIOポートフォリオは、抗腫瘍免疫抑制を克服するよう設計された免疫治療薬により支えられています。当社は、IOに基づく治療は多くの患者さんの人生に変革をもたらす抗がん治療となる可能性を提供するものと信じています。

当社は、患者さんにとって最善となる治療の方向性を見極める決定ツールとしてPD-L1バイオマーカーを使用することで、複数のがん種、病期、および治療の段階におけるデュルバルマブ(抗PD-L1抗体)単剤療法およびトレメリムマブ(抗CTLA-4抗体)との併用療法における包括的な臨床プログラムを追求しています。さらに、当社のIOポートフォリオを当社オンコロジー全パイプラインあるいはパートナーの標的低分子化合物の中から広く併用療法を検討していくことにより、広範な腫瘍に対する新たな治療選択肢を提供できる可能性があります。

アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカはオンコロジー領域において歴史的に深い経験を有しており、急速に拡大しつつある患者さんの人生と当社の将来を変革する可能性のある新薬ポートフォリオを保持しています。2014年から2020年までの期間に発売を予定する少なくとも6つの新薬、および低分子・バイオ医薬品の広範な開発パイプラインを有する当社は、肺がん、卵巣がん、乳がんおよび血液腫瘍に焦点を当てたNew Oncologyをアストラゼネカの主要な成長基盤のひとつとして進展させることに注力しています。中核となる成長基盤に加え、当社は、Acerta Pharma社を介した血液学領域への投資に象徴されるような、戦略を加速する革新的な提携および投資についても積極的に追求していきます。

アストラゼネカは、がん免疫治療、腫瘍ドライバー遺伝子と耐性、DNA損傷修復および抗体薬物複合体の4つの科学的基盤を強化し、個別化医療を推し進める併用療法の開発に挑戦し続けることでがん治療のパラダイムを再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。

メディミューンについて
メディミューンは、低分子化合物およびバイオ製剤の医療用医薬品の研究、開発および商業化に特化するグローバルなイノベーション志向のバイオ・医薬品企業アストラゼネカのバイオ医薬品研究開発部門です。メディミューンは、革新的な研究を先駆的に進めており、オンコロジー、呼吸器・循環器・代謝疾患、および感染症・ワクチン等の重点疾患領域において新規治療経路の検討に取り組んでいます。メディミューンの本社は、アストラゼネカの3つのグローバル研究開発拠点のひとつとして、米国メリーランド州ゲイザースバーグにあり、これに加え英国ケンブリッジおよび米国カリフォルニア州マウンテンビューにも研究所があります。詳細は https://www.medimmune.comをご覧ください。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・代謝疾患、および呼吸器の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。また、炎症、感染症およびニューロサイエンスの領域においても、他社との提携を通じて積極的に活動しています。当社は、100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comまたは、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。