アストラゼネカ株式会社、 国立研究開発法人国立がん研究センターと共同研究契約締結 ~肺癌免疫療法におけるバイオマーカー探索研究~

アストラゼネカ株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:デイヴィド・フレドリクソン、以下、アストラゼネカ)は、2016年12月、国立研究開発法人国立がん研究センター(以下、「国立がん研究センター」)と肺癌免疫療法におけるバイオマーカー探索のための前向き観察研究「LC-SCRUM-IBIS(Immuno-Oncology Biomarker Study)」に関する共同研究契約を締結いたしました。

本研究は、2015年より始動した産学連携全国がんゲノムスクリーニング事業SCRUM-Japan(Cancer Genome Screening Project for Individualized Medicine in Japan)における新たな取組みです。肺がんにおけるPD-L1の発現及び、様々な体細胞遺伝子変異について解析し、その結果と臨床病理学的因子、治療効果、予後との関係を検討することで、肺がんに対する免疫療法の新たなバイオマーカーを探索することを目的として実施されます。

本研究の研究代表者である、国立がん研究センター東病院 呼吸器内科長 後藤 功一医師は、次のように述べています。「国立がん研究センターは、2015年のSCRUM-Japan始動以降、日本のがん治療の発展ため、全国の医療機関ならびに製薬企業と連携して、大規模な遺伝子スクリーニングを実施し、新薬の治療開発並びに、臨床ゲノムデータベースの構築を進めてきました。この基盤を活用することで、RET融合遺伝子陽性肺がんを初めとした希少頻度の遺伝子異常を有するがんに対する治療開発が我が国において可能であることを国内外に示してきました。この度のLC-SCRUM-Japanに付随する免疫療法のバイオマーカー研究LC-SCRUM-IBISによって、肺がんの治療が一層進歩することを期待しています」。

アストラゼネカの研究開発本部長谷口忠明は、今回の契約締結にあたり、次のように述べています。「国立がん研究センターのLC-SCRUM-IBISに参画することで、日本の肺がん患者さんのための免疫療法の進展に寄与できることを大変うれしく思います。免疫チェックポイント阻害薬を中心とした癌免疫療法の開発が急速に進む中、治療の有益性が高い患者さんを選択するためのバイオマーカーの探索は治療アウトカムを改善し、アストラゼネカのprecision medicineに向けた取組みとシナジー効果をもたらすものと期待しています。当社は、今後も日本の肺がん患者さんの治療に貢献する革新的な薬剤を一日も早くお届けするとともに、薬剤にアクセスできる環境整備にも努めてまいります」。

アストラゼネカは、本共同研究により国立がん研究センターから提供されるデータを活用し、肺がん患者さんの治療を改善する画期的な新薬を開発していきます。

以上

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SCRUM-Japanについて
SCRUM-Japanは、2013年に開始した肺がん遺伝子スクリーニングネットワーク「LC-SCRUM-Japan」と、翌2014年に開始した消化器がんの遺伝子スクリーニングネットワーク「GI-SCREEN」が統合してできたゲノムスクリーニングです。全国約240医療機関と15社の製薬会社が参画し、アカデミアと臨床現場、産業界が一体となって、日本のがん患者さんの遺伝子異常に合った治療薬や診断薬の開発を目指す、世界最先端の産学連携プロジェクトです。(SCRUM-Japan HP : http://epoc.ncc.go.jp/scrum/ より参照)

LC-SCRUM-Japan IBIS について
LC-SCRUM-Japan IBIS(Immuno-Oncology Biomarker Study)は、肺がんにおけるPD-L1の発現及び、様々な体細胞遺伝子変化について解析し、その結果と臨床病理学的因子、治療効果、予後との関係について検討することで、肺癌に対する免疫療法の新たなバイオマーカーを探索することを目的とした研究で、LC-SCRUM-Japanにおいて実施中の観察研究の付随研究として実施されます。

アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカはオンコロジー領域において歴史的に深い経験を有しており、急速に拡大しつつある患者さんの人生と当社の将来を変革する可能性のある新薬ポートフォリオを保持しています。2014年から2020年までの期間に発売を予定する最低6つの新薬および低分子・バイオ医薬品の広範な開発パイプラインを有する当社は、肺がん、卵巣がん、乳がんおよび血液がんに焦点を当て、New Oncologyをアストラゼネカの6つの成長基盤のひとつとして進展させることに注力しています。中核的な能力に加え、Acerta Pharma社を介した血液学領域への投資に象徴されるように、当社は戦略を加速する革新的な提携および投資を積極的に追求していきます。がん免疫治療、腫瘍ドライバー遺伝子と耐性、DNA損傷修復および抗体薬物複合体の4つの科学的基盤の力を強化し、個別化された併用療法の開発を支持することで、がん治療のパラダイムを再定義し将来的にはがんによる死亡をなくすことがアストラゼネカのビジョンです。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に呼吸器・炎症・自己免疫疾患 (RIA) 、 循環器・代謝疾患 (CVMD) 、オンコロジーの3つの重点治療領域ならびに感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comをご覧ください。

日本においては、主にがん、循環器、消化器、呼吸器、糖尿病、ニューロサイエンスを重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。当社についてはhttp://www.astrazeneca.co.jpをご覧ください。