タグリッソ、第III相セカンドライン肺がん試験において主要評価項目を達成

本資料はアストラゼネカ英国本社が2016年7月18日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。


・標準的なプラチナ製剤ベースの2剤併用化学療法との比較において優れた無増悪生存期間を達成、安全性についてもこれまでの試験と同様のプロファイルを確認

・EGFR T790M変異標的型薬剤の臨床効果を評価した世界初の無作為化試験において、承認を支持したデータと一致した結果を示す

アストラゼネカ(本社:英国ロンドン、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)は、7月18日、国際第III相AURA3臨床試験において、タグリッソが標準的なプラチナ製剤ベースの2剤併用化学療法との比較において優れた無増悪生存期間(PFS)を示し、主要評価項目を達成したことを発表しました。AURA3無作為化試験は400例超のEGFRチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)によるファーストライン治療後に病勢進行したEGFR T790M変異陽性、局所進行あるいは転移NSCLC患者さんにおいて、タグリッソのセカンドライン治療としての有効性・安全性を評価したものです。本試験によって、タグリッソの安全性プロファイルが過去の試験と一致することも確認されました。

また、タグリッソは、PFSに加えて客観的奏効率(ORR)、病勢コントロール率(DCR)および奏効期間(DoR)においても化学療法に比べ臨床的に有意義な改善を達成しました。全生存期間(OS)の解析を含むAURA3データの詳細解析は現在実施中であり、その結果は来たる医学学会において発表されます。

アストラゼネカのグローバル医薬品開発担当エグゼクティブバイスプレジデント兼チーフメディカルオフィサーであるSean Bohenは次のように述べました。「本試験の結果により、タグリッソがEGFR T790M変異陽性肺がん患者さんに対する有意義な選択肢であることが確認されました。AURA3の結果は、タグリッソが転移EGFR変異肺がん患者さんにおける第1世代EGFR-TKI耐性獲得の最大の原因に対処する標的治療薬であることを示しただけでなく、タグリッソの迅速な開発を可能にした当社のサイエンス主導のアプローチの意義も証明しています」。

タグリッソは、臨床試験開始から承認までわずか2.5年強という過去最速の開発プログラムによって導入されました。同剤は、既に米国、EU、日本、カナダ、スイス、イスラエルならびにメキシコにおいてEGFR T790M変異陽性進行NSCLC患者さんに対する世界初の治療薬として承認されており、直近では、韓国でも同じ適応症で承認されました。タグリッソによる治療の適応は、腫瘍にEGFR T790M変異が存在しているかを確認することにより決定されます。

アストラゼネカは、術後補助療法および局所進行・転移ファーストラインEGFR変異を含む、肺がん患者さんに対するタグリッソの単剤および併用療法でのあらゆる可能性を追求することに取り組んでいます。さらに、脳転移の有無でのNSCLC患者さんにおけるタグリッソの可能性も検討しており、髄膜癌腫症患者さんでの小規模コホートに関する有望なデータを発表しました。
 

非小細胞肺がん(NSCLC)について
肺がんは、男女双方のがん死因の第1位であり、すべてのがんによる死亡の約3分の1を占めています。また、肺がん死亡者数は、乳がん、前立腺がんおよび大腸がんの死亡者合計を上回ります。NSCLC患者さんのうちEGFR変異陽性の患者さんは、欧米で10-15%、アジアでは30-40%を占め、腫瘍細胞の増殖を促進する細胞内シグナル伝達経路を阻害する既存のEGFR-TKIによる治療に非常に高い感受性を示します。しかし、腫瘍細胞はほとんどの場合、薬剤耐性を生じ、その結果、病勢が進行します。既承認のEGFRチロシンキナーゼ阻害剤であるゲフィチニブあるいはエルロチニブによる治療を受けている患者さんの約3分の2において、二次変異であるT790Mによりこの薬剤耐性が発生します。

タグリッソについて
タグリッソ(オシメルチニブ、AZD9291)80mg錠1日1回投与は、局所進行または転移EGFR T790M変異陽性NSCLC成人患者さんの治療を適応とする世界初の医薬品です。タグリッソは、科学の探究により開発された不可逆的EGFR阻害剤であり、T790M耐性変異を標的として、耐性メカニズムと闘うよう設計されています。

また、本剤は、術後補助療法、脳転移を有する患者さんおよび脳転移を有さない患者さんを含む転移ファーストライン治療、髄膜癌腫症、ならびに他の治療薬との併用療法においても現在検討中です。

AURA3について
AURA3試験は、EGFR-TKIによる治療後に病勢進行した局所進行あるいは転移EGFR T790M変異陽性NSCLC患者さん419例を対象とし、タグリッソ80mg1日1回投与の有効性・安全性をプラチナ製剤ベースの2剤併用化学療法と比較検討しています。本試験は、米国、カナダ、中国、日本、韓国、台湾およびオーストラリアの施設を含む世界130を超える施設おいて実施されました。

本試験の主要評価項目はPFSであり、副次的評価項目にはOS(全生存期間)、ORR(客観的奏効率)、DoR(奏効期間)、DCR(病勢コントロール率)、安全性および健康関連クオリティ・オブ・ライフ(HRQoL)の測定値が含まれました。

アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカはオンコロジー領域において歴史的に深い経験を有しており、急速に拡大しつつある患者さんの人生と当社の将来を変革する可能性のある新薬ポートフォリオを保持しています。2014年から2020年までの期間に発売を予定する少なくとも6つの新薬、および低分子・バイオ医薬品の広範な開発パイプラインを有する当社は、肺がん、卵巣がん、乳がんおよび血液がんに焦点を当てたNew Oncologyをアストラゼネカの6つの成長基盤のひとつとして進展させることに注力しています。中核となる成長基盤に加え、当社は、Acerta Pharma社を介した血液学領域への投資に象徴されるような、戦略を加速する革新的な提携および投資についても積極的に追求していきます。

アストラゼネカは、がん免疫治療、腫瘍ドライバー遺伝子と耐性、DNA損傷修復および抗体薬物複合体の4つの科学的基盤を強化し、個別化医療を推し進める併用療法の開発に挑戦し続けることでがん治療のパラダイムを再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に呼吸器・炎症・自己免疫疾患(RIA)、循環器・代謝疾患(CVMD)、オンコロジーの3つの重点治療領域ならびに感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comをご覧ください。