アストラゼネカ、進行胃がんにおけるオラパリブのGOLD試験の主要結果を発表

本資料はアストラゼネカ英国本社が2016年5月18日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。


アストラゼネカ(本社:英国ロンドン、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)は、2016年5月18日、オラパリブと化学療法剤であるパクリタキセルとの併用療法をパクリタキセル単独療法と比較検討した進行胃がん患者さんを対象とした第III相試験(GOLD試験)において、主要評価項目である全生存期間が、全患者群においても毛細血管拡張性運動失調症変異(ATM)タンパク発現陰性がん患者群においても治験実施計画書に規定した基準を達成しなかったことを発表しました。パクリタキセル単独療法群と比較し、オラパリブ・パクリタキセル併用群に生存期間延長の傾向が見られたものの、統計学的有意性は認められませんでした。

アストラゼネカのグローバル医薬品開発担当エグゼクティブバイスプレジデント兼チーフメディカルオフィサーであるSean Bohenは次のように述べました。「GOLD試験においてオラパリブ・パクリタキセル併用療法による生存期間延長の数値傾向が見られましたが、統計学的有意性は認められなかったことを残念に思います。低用量かつ化学療法との併用はGOLD試験特有のレジメンであり、オラパリブ開発プログラムの他の第III相試験のレジメンとは異なります。当社はGOLD試験データの発表を予定しており、また既に複数国で承認されているBRCA変異陽性卵巣がんを含む一連の腫瘍型におけるオラパリブの臨床効果に関して変わらぬ確信を持っています」。

GOLD試験はパクリタキセル単独療法との比較でパクリタキセルとの併用におけるオラパリブの有効性と安全性を評価した無作為化二重盲検プラセボ対照多施設共同第III相試験です。本試験には一次療法後病勢が進行した進行HER2陰性胃がん(胃食道接合部がんを含む)のアジア人患者さんが登録されました。胃がんの発症率が特に高い中国、日本、韓国および台湾で実施された本試験には合計525例が登録され、そのうち18%の患者さんでは腫瘍の免疫組織化学(IHC)検査によりATMタンパク発現陰性と判定されていました。28日間を1サイクルとした治療スケジュールの1日目、8日目および15日目にパクリタキセル注射液80mg/m2 (体表面積)を週1回1時間かけて点滴静注し、それとの併用でオラパリブ100mgが1日2回経口投与されました。

パクリタキセルと併用したオラパリブの報告された有害事象発現率はパクリタキセル単独療法の場合と同様でした。

現在実施中の本データの詳細な評価結果は、今後の医学学会で発表予定です。

オラパリブは、40カ国以上においてプラチナ製剤ベースの化学療法に奏効 (完全あるいは部分)を示しているBRCA遺伝子変異(生殖細胞系および/または体細胞系)を有するプラチナ製剤感受性再発高悪性度漿液性上皮卵巣がん、卵管がんまたは原発性腹膜がん患者さんの単剤維持療法として承認されています。本剤は米国において複数の化学療法による治療歴を有する病的あるいは病的であることが疑われる生殖細胞系BRCA 遺伝子変異陽性進行卵巣がんの治療薬として承認されています。
 

胃がんについて
胃および胃食道接合部(GEJ)腺がんは全胃がんの約84%を占めています。東アジアの胃がんの年間発症率は高く、全G6諸国の合計年間発症率の約9倍です1

オラパリブについて
オラパリブは、革新的なファースト・イン・クラスの経口ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤で、DNA修復経路に異常をきたした細胞に特異的に作用し、細胞死を誘導します。オラパリブはアストラゼネカのがん細胞のDNA損傷反応(DDR)メカニズムを標的とする化合物の業界トップクラスのポートフォリオの基盤です。オラパリブは米国ならびにEUにおいてBRCA遺伝子変異陽性進行卵巣がんの治療薬として承認された最初のPARP阻害剤です。

アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
アストラゼネカはオンコロジー領域において歴史的に深い経験を有しており、急速に拡大しつつある患者さんの人生と当社の将来を変革する可能性のある新薬ポートフォリオを保持しています。2014年から2020年までの期間に発売を予定する最低6つの新薬および低分子・バイオ医薬品の広範な開発パイプラインを有する当社は、肺がん、卵巣がん、乳がんおよび血液がんに焦点を当て、New Oncologyをアストラゼネカの6つの成長基盤のひとつとして進展させることに注力しています。中核的な能力に加え、Acerta Pharma社を介した血液学領域への投資に象徴されるように、当社は戦略を加速する革新的な提携および投資を積極的に追求していきます。がん免疫治療、腫瘍ドライバー遺伝子と耐性、DNA損傷修復および抗体薬物複合体の4つの科学的基盤の力を強化し、個々への併用療法の開発を支持することで、がん治療のパラダイムを再定義し将来的にはがんによる死亡をなくすことがアストラゼネカのビジョンです。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に呼吸器・炎症・自己免疫疾患 (RIA) 、 循環器・代謝疾患 (CVMD) 、オンコロジーの3つの重点治療領域ならびに感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comをご覧ください。

¹Kantar Health, CancerMpact