アストラゼネカのチカグレロル新用量60mgがEUにて心筋梗塞の既往歴を有する患者さんの発症後1年以降の延長治療の適応拡大承認を取得

本資料はアストラゼネカ英国本社が2016年2月19日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。


アストラゼネカ(本社:英国ロンドン、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)は、欧州連合(EU)において、心筋梗塞発症後1年以上経過し、アテローム血栓性イベントの再発リスクが高い患者さんの治療薬として、チカグレロル(欧州での製品名:BRILIQUE)の新用量である60mgに販売承認が付与されたことを2月19日に発表しました。本治療は、イベント発症後最初の1年間をアスピリンとチカグレロル90mgの2剤併用療法か、他の抗血小板薬を用いた2剤併用療法で治療した後の継続治療として開始することができます。

アストラゼネカのグローバル医薬品開発担当エグゼクティブバイスプレジデント兼チーフメディカルオフィサーであるSean Bohenは次のように述べました。「患者さんたちが心筋梗塞発症から1年が経過しても依然、心血管イベントの再発リスクを抱えていることを示すエビデンスは増加し続けています。当社は、こうしたリスクを抱える患者さんに新たな治療法を見出すことに注力しており、今回の承認はこのニーズを満たしていくうえで重要な前進です」。

チカグレロルは血小板活性を阻害することで効果を発揮する経口抗血小板薬です。チカグレロル90mgは既に、急性冠症候群(ACS)成人患者さんにおけるアテローム血栓性イベントの発症抑制を適応としてEUで承認されています。ACSイベント発症後最初の1年間のACSの管理におけるチカグレロルの推奨維持用量は90mg1日2回投与です。

今回の承認により、発症後1年以上経過している心筋梗塞の既往歴を有する患者さんは、アスピリン1日維持用量75-150mgとチカグレロルの低用量60mgを1日2回投与する併用療法を継続することができます。

今回のEU承認は、21,000例超の患者さんを対象とした大規模アウトカム試験であるPEGASUS TIMI-54試験の結果に基づいたもので、その結果は2015年3月の米国心臓病学会議(ACC)において発表され、同時にThe New England Journal of Medicineに掲載されました。PEGASUS TIMI-54試験では、試験への組み入れ前1~3年の間に心筋梗塞の既往歴がある患者さんを対象に、チカグレロルと低用量アスピリンとの併用を、プラセボと低用量アスピリンとの併用と比較して、心血管死、心筋梗塞および脳梗塞の長期にわたる二次的な発症抑制効果を評価しました。その結果、チカグレロルはプラセボに比べて心血管死、心筋梗塞あるいは脳梗塞からなる複合主要評価項目を有意に低減したことが示されました。3年時の複合イベント発症率は、チカグレロル60mg群で7.77%、プラセボ群で9.04%でした。

本承認はEU加盟国28カ国に加えてアイスランド、ノルウェーおよびリヒテンシュタインに適応されます。

本発表は2015年9月3日付の米国食品医薬品局庁(FDA)による心筋梗塞発症後1年以上経過した患者さんにおけ/る使用を適応とするチカグレロル60mgの承認に続くものです。
 

チカグレロル(欧州での製品名:BRILIQUE )について
チカグレロルは急性冠症候群(ACS)に対する経口抗血小板薬で、シクロペンチルトリアゾロピリミジン群(cyclo-pentyl-triazolo-pyrimidines:CPTPs)に分類され、P2Y12受容体に直接作用します。チカグレロルは血小板活性を阻害することで効果を発揮し、ACS患者において心筋梗塞あるいは心血管死を含む血栓性心血管イベントの発生率を低下させることが示されています。BRILIQUEはアストラゼネカグループの登録商標です。
チカグレロルは日本国内では未承認です。

PEGASUS-TIMI 54試験について
PEGASUS-TIMI 54 (PrEvention with TicaGrelor of SecondAry Thrombotic Events in High-RiSk Patients with Prior AcUte Coronary Syndrome – Thrombolysis In Myocardial Infarction Study Group)は、アストラゼネカの最大級のアウトカム試験のひとつで、ヨーロッパ、北米、アフリカ、オーストラリア、アジアの31カ国1,100超の施設から、21,000例を超える患者さんを対象としています。本試験は米国マサチューセッツ州ボストンにあるブリガム・アンド・ウィメンズ病院のTIMI(Thrombolysis in Myocardial Infarction:心筋梗塞における血栓溶解)研究グループと共同で実施中です。

PEGASUS-TIMI 54試験では、試験組み入れ前1~3年の間に心筋梗塞の既往歴がある患者さんを対象に、低用量アスピリン治療下で、チカグレロル錠60mg、90mgあるいはプラセボを1日2回の併用投与したときの、アテローム血栓性イベントの長期にわたる二次的な発症抑制効果を評価しました。本試験の主要有効性評価項目は、心血管死、非致死性心筋梗塞または非致死性脳梗塞からなる複合主要評価項目のいずれかのイベントの最初の発症までの期間でした。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に呼吸器・炎症・自己免疫疾患 (RIA) , 循環器・代謝疾患 (CVMD) 、オンコロジーの3つの重点治療領域ならびに感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comをご覧ください。