アストラゼネカ、ACERTA PHARMAへの投資によりオンコロジーの長期成長を促進

本資料はアストラゼネカ英国本社が2015年12月17日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。


後期相のベスト・イン・クラスとなり得る
不可逆的低分子BTK阻害剤acalabrutinibを含む

2016年に最初の薬事申請を血液悪性腫瘍で予定

投資により血液がんにおける社内の専門性を確立し、
血液悪性腫瘍および固形がんにおける免疫治療開発戦略を補完

アストラゼネカ(本社:英国ロンドン、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)は17日、オランダならびに米国に拠点を置く非上場バイオ医薬品企業であるAcerta Pharma社(米国本社:カリフォルニア州)の株式の過半数に投資する契約を締結したことを発表しました。今回の取引によってアストラゼネカは、現在B細胞血液がんの適応で第III相臨床試験また複数の固形がんの適応で第I/II相臨床試験の段階にあり、ベスト・イン・クラスの薬剤になる可能性のある不可逆的経口ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤であるacalabrutinib (ACP-196)を取得します。

アストラゼネカの最高経営責任者であるパスカル・ソリオは次のように述べました。「今回の投資は長期成長への取り組みの一環であり、当社のビジネスモデルにおける目標を絞った事業開発方針を示すものです。当社は一連の血液がん患者さんの治療を変革する、後期開発段階にあるベスト・イン・クラスの医薬品をもって当社の包括的なオンコロジーポートフォリオの重点領域を強化しています。Acalabrutinibは血液がんに対する低分子化合物であり、血液悪性腫瘍においてセルジーン社と協働している、当社の現在の免疫治療アプローチを補完します。さらに当社はAcerta社と緊密に連携し、この複雑な医療分野において同社により提供される多くの臨床的専門性から恩恵を受けることを楽しみにしています」。

今回の契約に基づき、アストラゼネカはAcerta社の全発行済株式資本の55%を25億ドルの一時金で取得します。さらに、15億ドルの無条件支払いを、取得適応に拘わらず米国におけるacalabrutinibの最初の薬事承認取得時あるいは2018年末のより早い時点で行います。また本契約には、行使された場合、Acerta社の株式の残り45%をAcerta社の株主が売却し、アストラゼネカがそれらを購入する機会を提供するオプションも含まれています。本オプションは、米国と欧州の両方におけるacalabrutinibの最初の承認および商業化の機会の程度が完全に確立されることを条件として、様々な時点で行使することが可能です。買い取り価格総額は、アストラゼネカが要する一定の費用や支払い控除後および合意された将来の調整項目控除後事前に合意された価格算定メカニズムを用いると約30億ドルです。

Acalabrutinibでは広範な開発プログラムが実施されており、特定タイプの血液悪性腫瘍の治療薬として、2016年下半期に最初の薬事承認申請を行う予定です。B細胞がんに適応拡大することで、acalabrutinibはピーク時において全世界で50億ドルを超える売上となると推定されています。アストラゼネカは、Acerta社の約150名の社員により提供される血液がんにおける専門性からも利益を享受することになります。

BTK阻害剤は、既存の化学療法および抗体医薬品を含むレジメンに取って代わる、より少ない副作用で効果の高い治療となる可能性を有しており、B細胞血液がんの治療を変革しつつあります。Acalabrutinibは高い選択性をもつ不可逆的次世代低分子化合物経口BTK阻害剤であり、強固な臨床的エビデンスを有しています。これまで約1,000名の患者さんが同剤による治療を受けており、そのうち600名以上が同剤を単剤療法として使用しました。Acalabrutinibのより高いBTK阻害効果はデータにより示されており、2015年米国血液学会年次総会において発表された第I/II相データでは成人白血病で最も罹患率の高い慢性リンパ性白血病再発患者さんにおいて95%の奏効率が示され、治療が困難な17p欠損患者さんにおいて100%の全奏効率を示しました1

さらに、acalabrutinibは第1世代のBTK阻害剤による治療に忍容性がない、あるいは、適していない患者さんのアンメットメディカルニーズに応える可能性も有しています。現在、患者さんの20-30%は忍容性の問題により第1世代BKT阻害剤による治療を中止しています2

オハイオ州立大学医学部内科学血液学部教授および部長であるJohn C. Byrd MDは次のように述べました。「BTK阻害剤はB細胞がんマネジメントに変革をもたらしましたが、第1世代BTK阻害剤 による治療を受けた患者さんの一部はその副作用を忍容することができず、残念ながら治療を中止しています。Acalabrutinibのデータは、高い選択性、非常に高い有効性を生み出す短い半減期、適正化された投与スケジュールおよび非常に低い中止率を示す非常に優れた忍容性プロファイルを示しており、大いに勇気づけられるものです。Acalabrutinibはこれらの患者さんに対し他の入手可能な選択肢よりも優れた長期ベネフィットを提供する可能性があります。

Acalabrutinibは現在、血液がんに加え一連の固形がんに対する免疫治療剤または化学療法剤との併用を第I/II相試験において検討しています。前臨床データにより、acalabrutinibは単剤療法およびPD-1/PD-L1抗体との併用で、抗腫瘍作用を向上させる免疫調節効果を持つことが示されています。

Acerta社はまずアストラゼネカがその過半数の株式を保有するアストラゼネカの子会社となります。アストラゼネカが将来同社の残りの株式を取得した場合、Acerta社はアストラゼネカの完全出資子会社となります。今回の取引は企業結合とみなされ、通常の完了手続き終了後、2016年第1四半期末までに完了すると予想されます。当初の取得に対する25億ドルの支払いには現金および借入金が充当されます。今回の契約は短期的にアストラゼネカの中核利益をやや希薄化することが予想されます。

英国上場規制当局の上場規則LR10.4.1R (クラス2取引の通知) の適用により、今回の取引により獲得された全資産の公正価格は57億ドルと推定され、当該医薬品の開発段階の観点から、2014年12月31日までの1年間の税引き前損失8,000万ドルはAcerta社に起因するものとされました。

2016年通年ガイダンスは2016年2月4日の2015年通年業績の発表時に提示される予定です。

投資家及びアナリスト向け電話会議

アストラゼネカは2015年12月17日グリニッジ標準時13:00に投資家・アナリスト向けの電話会議を行います。説明資料は電話会議開始1時間前にastrazeneca.comのインベスターリレーションズセクション (Our company/Investors) からダウンロード可能です。

投資家・アナリスト向けダイヤルイン電話番号

英国フリーダイヤル: 0800 694 2573
国際標準: +44 (0) 1452 580 733
スウェーデン: 0200 883 198
米国: 877 391 1148

会議コード: 8984139

12月17日グリニッジ標準時15:00から12月30日グリニッジ標準時15:00の間再生が可能です。ダイヤルインの詳細は下記の通りです。

英国フリーダイヤル: 0800 953 1533
国際標準: +44 (0) 1452 550000
米国: 866 247 4222

会議コード: 8984139
 

1 John C. Byrd, M.D. et al, NEJM, DOI: 10.1056/NEJMoa1509981 Published online 7 December. http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1509981.

2 Maddocks et al, JAMA Oncol. DOI:10.1001/jamaoncol.2014.218 Published online February 26, 2015.


Acalabrutinibについて

Acalabrutinibは選択性の高い不可逆的第2世代BTK阻害剤であり、現在までにその開発プログラムの全体の臨床試験において約1,000名の患者さんが同剤による治療を受けています。600人以上の患者さんはacalabrutinib単剤療法による治療を受けました。再発・難治性慢性リンパ性白血病患者さんにおける良好な安全性プロファイルならびに高い有効性を示す第I/II相試験のデータが2015年12月の米国血液学会年次総会・展示において発表されると同時に、New England Journal of Medicine誌において掲載されました。

血液悪性腫瘍における申請可能な試験の結果をもって2016年下半期に薬事申請されると予想されます。さらに、高リスク慢性リンパ性白血病患者さんを対象とするイブルチニブとの直接比較試験を現在実施中です。

またacalabrutinibは現在固形がんにおける複数の第I/II相試験においても、単剤療法として、あるいは、免疫チェックポイント阻害剤あるいは他の標準治療レジメンとの併用で現在検討されています。

Acerta Pharmaについて
Acerta社は共有結合技術分野のリーダーであり、本技術をがんおよび自己免疫疾患の治療薬を目的とする新規かつ選択的治療薬の創製に適用しています。Acerta社のリード化合物であるacalabrutinib (ACP-196) は選択的かつ強力なBTK阻害剤です。Acerta社はまたホスホイノシチド3-キナーゼ (PI3K) デルタの新規アイソフォーム選択的阻害剤であるACP-319も開発中です。当社はオランダのオッスにある拠点に加え米国に複数の拠点を有しています。米国の本社はカリフォルニア州レッドウッドシティにあります。

アストラゼネカにおけるオンコロジー領域について
オンコロジーはアストラゼネカが歴史的に深い経験を有する治療領域です。本領域は当社の主要な成長基盤のひとつであり、当社の将来を変革することが期待されています。当社のビジョンはがん治療のパラダイムを再定義することで患者さんを助け、将来的にはがんによる死亡をなくすことです。2020年までに6つの新しいがん治療薬を患者さんにお届けすることを目指しています。当社の次世代医薬品の広範なパイプラインは、がん免疫治療、腫瘍ドライバー遺伝子と耐性、DNA損傷修復および抗体薬物複合体の4つの主要な基盤のもと、卵巣がん、肺がん、乳がんおよび血液がんの4つの主な疾病領域に焦点を当てた開発を進めていきます。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に呼吸器・炎症・自己免疫疾患 (RIA)、 循環器・代謝疾患(CVMD)、オンコロジーの3つの重点治療領域ならびに感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。