アストラゼネカ、新設のウォーレンバーグタンパク研究所と共同研究:セクレトームの可能性を引き出し、次世代バイオ医薬品の開発を目指す

本資料はアストラゼネカ英国本社が2015年12月11日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。


アストラゼネカならびに当社のグローバルバイオ医薬品研究開発部門であるメディミューンは、新設されたウォーレンバーグタンパク研究所(WCPR)と3年にわたる共同研究の契約締結を、12月11日に発表しました。本共同研究はバイオ医薬品製造の新規技術を開発し、革新的な研究領域であるセクレトームの疾病研究において新規標的を同定することを目的としています。セクレトームとは、細胞より分泌される、あるいは、細胞膜の中から細胞外に露出される全てのタンパク質を指します。

WCPRは、Knut and Alice Wallenberg Foundation(ウォーレンバーグ財団)、 アストラゼネカ、スウェーデン王立工科大学(KTH)、 ウプサラ大学 およびチャルマース工科大学から資金および専門技術の提供を受けます。アストラゼネカおよびメディミューンは、特に2つの取り組みに焦点を絞ります。

  • アストラゼネカの早期研究開発部門(iMED)のバイオ技術部は、当社独自の分析法を用いてセクレトーム・ライブラリをスクリーニングし、一連の疾患に関わる化合物開発のためにタンパク質の新規標的の同定を行います。
  • メディミューンの大規模かつ多様なパイプラインを支えるための治療用タンパク質の大規模生産のための新規「細胞ファクトリー」の構築を行います。この作業はタンパク分泌プロセスに関する詳細な知識により可能となり、これによりバイオ医薬品タンパク製造の現在の業界標準の方法が大幅に改善されることが期待されます。

KTHの微生物学教授であり本年発表されたセクレトームを含むヒトプロテオームの世界初の全ゲノムマップの筆頭著者であるMathias Uhlén教授は、本共同研究を歓迎し、次のようにコメントしました。「私たちは、全身のタンパクマップを特定した時に見いだされた科学的知見が多岐にわたる疾患に対する意義ある治療に橋渡し可能になるので、アストラゼネカおよびメディミューンと提携することを喜ばしく思います」。

スウェーデン政府ならびに他の寄付貢献者は、タンパク研究への最大1億ドルの資金提供についてストックホルムにて記者発表し、アストラゼネカの最高経営責任者であるパスカル・ソリオは、その場で次のように述べました。「当社は、医学研究を前進させるためにサイエンスの可能性を探求しており、この革新的な共同研究に参加することに非常に大きな期待を寄せています。前例のない方法によりセクレトームの可能性を引き出し、新たなバイオマーカーおよび薬剤標的の同定、そして究極的には次世代バイオ医薬品の治療薬の開発に役立つでしょう」。

セクレトームは、心臓再生、グルコースバランスのための細胞機能の維持、がんの増殖・転移等を含む大部分の生物学的プロセスにおいて主な役割を担うすべてのヒトタンパクの約3分の1を占めています。したがってこの一群のタンパクは新たなバイオマーカーおよび薬剤標的の同定および新規バイオ医薬品の開発において計り知れない源泉であると考えられます。

Uhlén et al (2015). Tissue-based map of the human proteome. Science: Vol. 347 no. 6220 doi: 10.1126/science.1260419.

セクレトームに関する研究開発の解説画像は下記URLよりダウンロード可能です。https://www.astrazeneca.com/content/dam/az/press-releases/2015/AZ-medi%20infographic%20v9.pdf


スウェーデン王立工科大学について

ストックホルムにあるスウェーデン王立工科大学(KTH)は1827年に創設されたスウェーデンにおける最大かつ最古の工科大学です。スウェーデンにおける大学レベルの技術研究および工学教育の3分の1はKTHにより実施されています。KTHおよびストックホルム大学は近隣のAlbaNova 大学センターにおいて共同で生物工学および物理の研究を行っています。

ウォーレンバーグタンパク研究所について
ウォーレンバーグタンパク研究所(WCPR)は、ヒトプロテオームの特性評価とバイオ医薬品の新たな生産基盤の開発に注力するタンパク研究の新研究所であり、スウェーデンのストックホルムにある王立工科大学のAlbanovaおよびSciLifeLab, スウェーデンのウプサラにあるウプサラ大学のルードベック研究所およびSciLifeLabおよびスウェーデンのヨーテボリにあるチャルマース工科大学を拠点にして研究が行われています。

メディミューンについて
メディミューンは、低分子化合物およびバイオ製剤の医療用医薬品の研究、開発および商業化に特化するグローバルなイノベーション志向のバイオ・医薬品企業アストラゼネカのバイオ医薬品研究開発部門です。メディミューンは、革新的な研究を先駆的に進めており、呼吸器、炎症、自己免疫疾患、循環器および代謝疾患、がん、ニューロサイエンスならびに感染症、ワクチン等の注力疾患領域において新規治療経路の検討に取り組んでいます。メディミューンの本社は、アストラゼネカの3つのグローバル研究開発拠点のひとつとして、米国メリーランド州ゲイザースバーグにあります。詳細は https://www.medimmune.comをご覧ください。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に呼吸器・炎症・自己免疫疾患 (RIA)、 循環器・代謝疾患(CVMD)、オンコロジーの3つの重点治療領域ならびに感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comをご覧ください。