アストラゼネカ PEREGRINE PHARMACEUTICALSとがん免疫治療の併用療法臨床試験で提携

本資料はアストラゼネカ英国本社が2015年8月24日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。


アストラゼネカ(本社:英国ロンドン、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ、以下、アストラゼネカ)は、8月24日、Peregrine Pharmaceuticals社(本社:米国カリフォルニア州、社長兼CEO:Steven W. King、以下、Peregrine社)と、アストラゼネが開発中の抗PD-L1免疫チェックポイント阻害剤であるdurvalumab(MEDI4736)とPeregrine社が開発中のホスファチジルセリン(PS)シグナル伝達経路阻害剤bavituximabの併用に関して、提携契約を締結したことを発表しました。本契約の元、計画中の第I/Ib相試験において、durvalumabとbavituximabの併用における安全性・有効性を、複数の固形がんを対象に評価します。

アストラゼネカとPeregrine社は非独占的に提携し、様々な固形がんを対象にbavituximabとdurvalumabの併用を化学療法と比較評価します。第I相試験では併用療法の推奨用量レジメンを確立する予定で、第Ib相試験では併用療法の安全性と有効性を評価します。最初の試験はPeregrine社により実施されます。

Bavituximabとdurvalumabはいずれも開発中の免疫治療剤で、生体の抗腫瘍免疫システムを支える作用機序が異なります。Bavituximabは、がん微小環境にある細胞の表面に広範に発現する、免疫抑制効果の高い分子であるホスファチジルセリン活性を標的とし作用します。Bavituximabは、腫瘍内の活性化T細胞を増強し、多くのがん細胞が増殖するために獲得してきた免疫抑制的な微小環境を逆転させることで抗腫瘍効果を発揮することが期待されます。Durvalumabはプログラム細胞死リガンド1(PD-L1)を直接攻撃するモノクローナル抗体です。PD-L1が発信するシグナルは、腫瘍が免疫システムから探知されにくくなるよう作用しますが、前臨床データによりbavituximabの増強されたT細胞を介した抗腫瘍作用とPD-L1抗体のようなチェックポイント阻害剤を併用することで、腫瘍特異的T細胞が腫瘍を攻撃し続ける能力の持続期間が延長されることが示されています。

アストラゼネカのグローバル医薬品開発部門がん免疫治療の責任者であるRobert Iannoneは次のように述べました。「当社は、がん免疫治療における併用療法が、がん治療の新規かつ効果の高いアプローチとなると信じています。今回のPeregrine社との提携は、複数のがん腫において患者さんに重要な臨床的ベネフィットを提供するとともに、併用に関する新規の有望な探求機会をもたらします」。

Peregrine社の社長兼最高経営責任者であるSteven W. King は次のように述べました。「BavituximabのPD-1/PD-L1のシグナル伝達経路を標的とする薬剤との併用は、データの蓄積により大きな可能性が示されており、当社はこのアプローチをdurvalumabとの併用試験において更に探求することを非常に楽しみにしています。バイオ医薬品部門であるメディミューンを有するアストラゼネカは、がん免疫治療の分野におけるリーダーであり、当社が多様な臨床応用のための併用療法におけるbavituximabの可能性を引き続き全面的に探求していくうえで、本提携が重要な枠割を果たすでしょう」。
 

Bavituximabについて
Bavituximabは、ホスファチジルセリン (PS) を標的とする開発中のキメラモノクローナル抗体です。PSからのシグナルは免疫細胞が腫瘍を認識し攻撃する能力を阻害します。Peregrine社のがん免疫治療開発プログラムのリード化合物であるbavituximabは、この免疫抑制シグナルを排除するためにPSを遮断し、別の免疫活性化シグナルを発信します。BavituximabによりPSを標的とすることは、がん細胞中の免疫細胞の機能を変えることが示されており、その結果、強力な抗腫瘍免疫反応を示します。

Durvalumab (MEDI4736) について
Durvalumabはプログラム細胞死リガンド1 (PD-L1) を直接攻撃する開発中のモノクローナル抗体です。PD-L1からのシグナルは腫瘍の免疫システムによる探知の回避を助長します。Durvalumabはこれらのシグナルを遮断し、腫瘍による免疫回避に対抗します。Durvalumabは、患者さんが自己の免疫システムを活用し、がんを攻撃するために、他の免疫治療と並行して開発中です。

Peregrine Pharmaceuticals社について
Peregrine Pharmaceuticals社は、がんの治療および診断のための新薬候補をパイプラインに持つバイオ医薬品企業です。同社は免疫治療のリード候補であるbavituximabに関して、セカンドライン非小細胞肺がんを適応とする第III相臨床試験 (SUNRISE試験)、および、他の併用や他のがん腫の適応を評価する複数の医師主導試験を実施中です。同社はまた、複数の種類の固形がんの造影に関する探索的臨床試験が実施中の分子造影剤である1241-PGN650の開発も進めています。Peregrine社の完全出資子会社であるAvid Boiservices社 (www.avidbio.com)は、cGMP (米国医薬品適正製造基準) 適合の製造能力を有しており、Peregrine社および第三者の顧客を対象に、開発およびバイオ医薬品製造サービスを提供しています。詳細についてはwww.peregrineinc.com.をご覧ください。

オンコロジー領域におけるアストラゼネカについて
オンコロジーはアストラゼネカが歴史的に深い経験を有する治療領域です。本領域は当社の6番目の成長基盤となり、当社の将来を変革することが期待されています。当社は、がん治療のパラダイムを再定義することで患者さんを助け、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げ、2020年までに6つの新しいがん治療薬を患者さんにお届けすることを目指しています。当社の次世代医薬品の広範なパイプラインは、がん免疫治療、腫瘍ドライバー遺伝子と耐性、DNA損傷修復および抗体薬物複合体の4つの主要な基盤のもと、卵巣がん、肺がん、乳がんおよび血液がんの4つの主な疾病領域に焦点を当てた開発を進めていきます。

メディミューンについて
メディミューンは、低分子化合物およびバイオ製剤の医療用医薬品の研究、開発および商業化に特化するグローバルなイノベーション志向のバイオ・医薬品企業アストラゼネカのグローバルバイオ医薬品研究開発部門です。メディミューンは、革新的な研究を先駆的に進めており、呼吸器、炎症、自己免疫疾患、心血管および代謝性疾患、がん、ニューロサイエンスならびに感染症、ワクチン等の注力疾患領域において新規治療経路の検討に取り組んでいます。メディミューンの本社は、アストラゼネカの3つのグローバル研究開発拠点のひとつとして、米国メリーランド州ゲイザースバーグにあります。詳細は https://www.medimmune.com.をご覧ください。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に循環器、代謝、呼吸器、炎症、自己免疫、オンコロジー、感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comをご覧ください。