アストラゼネカ SGLT2阻害剤「ダパグリフロジン」の1型糖尿病適応拡大に向けた国際共同第Ⅲ相試験への日本の参加について

アストラゼネカ株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:ガブリエル・ベルチ、以下アストラゼネカ)は、2型糖尿病治療薬のSGLT2阻害剤ダパグリフロジン(日本での製品名:フォシーガ®)の1型糖尿病への適応拡大に向け現在進行中の国際共同第Ⅲ相試験に、日本が参加することを発表します。

本国際共同試験は、1型糖尿病への適応拡大を目的として、日本を含む世界13カ国が参加して行われる第Ⅲ相試験です。日本人1型糖尿病患者さんは、1-17歳で毎年10万人に約2人発症しているといわれ*、成人での発症も報告されています。現在1型糖尿病においては、毎日複数回インスリンを注射するインスリン補充療法が主な治療法で、新たな治療法が求められてきました。本試験では、血糖コントロールが不十分な日本人1型糖尿病患者さんが、インスリンに追加して経口剤のダパグリフロジンを服用することによって、より良好な血糖コントロールを得られるかどうかを検証します。なお、本試験は7月以降各国にて随時開始されています。

この国際共同試験への日本の参加について、日本での治験統括医師である、熊本大学大学院生命科学研究部代謝内科学教授の荒木栄一先生は、次のように述べています。「日本人の1型糖尿病患者さんは、主たる治療薬であるインスリンを用いた強化療法でも良好な血糖コントロールを得ることが難しいことがあります。SGLT2阻害剤のダパグリフロジンは、インスリン非依存性の血糖低下作用を有する新しい血糖降下薬として昨年から本邦で使用できるようになりました。ダパグリフロジンがインスリンへの追加療法として、有効性と安全性が立証され、適応が拡大されれば、1型糖尿病患者さんのインスリン治療の負担を軽減し、より良好な血糖コントロールを実現できる可能性があります。本試験の結果により1型糖尿病患者さんの治療に新たな進歩がもたらされることを期待しています」。

本試験は、当社初めての1型糖尿病を対象とした開発試験です。アストラゼネカは、今後も医療関係者ならびに1型及び2型糖尿病患者さんの治療ニーズに応えQOL向上をサポートするため、新たな治療選択肢を提供することで、糖尿病疾患の治療の発展に貢献していきます。

*出展: 田嶼尚子、松島雅人、安田佳苗:特集 1型糖尿病 1型糖尿病の疫学 糖尿病 Vol.42 (1999) No.10 P833-835
 

ダパグリフロジン(日本での製品名:フォシーガ®、米国での製品名:Farxiga®)について
ダパグリフロジンは、腎尿細管でのグルコース再吸収を制御するナトリウム・グルコース共輸送体2(sodium-glucose cotransporter 2: SGLT2)に対する選択的かつ可逆的な阻害剤であり、血液中の過剰なグルコースを尿と共に体外へ排出させ、血糖を低下させる薬剤です。本剤は、インスリンを介さずに空腹時血糖および食後高血糖を改善します。本剤は2型糖尿病治療薬として承認された世界で最初のSGLT2阻害剤です。現在までに世界60ヵ国以上(2015年6月現在)で2型糖尿病治療薬として承認されています。1型糖尿病治療薬としての適応は取得していません。なお、現在17,000名以上の心血管リスクが高い2型糖尿病患者さんを対象とした、本剤の心血管イベントへの影響を評価する臨床試験が進行中です。

糖尿病領域におけるアストラゼネカ
アストラゼネカは世界中で糖尿病の負担と合併症を減少させることを目指し、人生を変えうる医薬品を創製するため、サイエンスの限界に挑戦しています。糖尿病患者さんにおける治療成果を再定義するため、当社の既存のポートフォリオは、個別化治療アプローチの後押しとなる非インスリン糖尿病治療薬の3つの最新クラス(SGLT2阻害剤、GLP-1受容体作動剤、およびDPP-4阻害剤。日本ではSGLT2阻害剤とGLP-1受容体作動剤の2つのクラス)により構成されています。糖尿病に対する当社のコミットメントは、当社のグローバル臨床研究プログラムの深さと広さに表れています。また、当社はより広範な患者層において当社の糖尿病治療薬の治療効果について理解を深めていくとともに、併用治療アプローチをさらに探求し、より多くの患者さんが治療の奏効を病勢進行のより早期で達成できるよう努めています。当社の目標は、長期間にわたる糖尿病による負担を軽減することです。糖尿病領域は当社の戦略の中核であり、心血管系疾患、心不全、肥満、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、および慢性腎疾患などの重大な合併症をもつ多様な患者さんに研究開発努力を傾けています。

アストラゼネカ株式会社について
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細はこちらでご覧ください。http://www.astrazeneca.com日本においては、主にがん、循環器、消化器、呼吸器、糖尿病、ニューロサイエンスを重点領域として患者さんの健康と医療の発展への更なる貢献を果たすべく活動しています。当社についてはこちらでご覧ください。http://www.astrazeneca.co.jp