アストラゼネカ メディミューンとINOVIO PHARMACEUTICALSのがんワクチン共同開発およびライセンスに関する契約締結を発表

本資料はアストラゼネカ英国本社が2015年8月10日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。


~臨床段階にあるINO-3112ヒトパピローマウイルス(HPV)がんワクチン
および新たながんワクチン候補の前臨床共同開発~

アストラゼネカ(本社:英国ロンドン、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ、以下、アストラゼネカ)は、8月10日、自社のグローバルバイオ医薬品研究開発部門であるメディミューンとがんおよび感染症のDNAベースの免疫治療の開発に従事するバイオテクノロジー企業Inovio Pharmaceuticals社(本社:米国カリフォルニア州、社長兼CEO:J. Joseph Kim)がライセンス契約を締結し、共同開発を実施することを発表しました。

本契約のもと、メディミューンはヒトパピローマウイルス(HPV)16型および18型感染が誘因するがんを標的とするInovio社のINO-3112の独占的権利を取得します。INO-3112は、HPV16型および18型感染誘因腫瘍を破壊するキラーT細胞を活性化することで抗腫瘍効果を発揮し、現在子宮頚がんならびに頭頸部がんを対象に第I/II相臨床試験を実施しています。HPV16型および18型感染は、子宮頚がんの前がん病変および子宮頚がん原因の70%超を占めるとされています。

メディミューンは、HPV誘因がんを対象に、自社パイプラインの特定の免疫治療分子とINO-3112の併用試験を行う予定です。新たに得られつつあるエビデンスによれば、メディミューンのポートフォリオにあるようながん免疫治療の分子は、腫瘍特異的T細胞を生み出すがんワクチンと併用されることで抗腫瘍効果が増強することが示されています。

本契約基づき、メディミューンはInovio社に対し、2,750万ドルの契約一時金ならびに今後最大総額7億ドルの開発・商業化マイルストーン達成に対する支払いを行います。メディミューンはすべての開発費用を負担します。Inovio社はINO-3112製品売上に対し段階的に最大2桁のロイヤリティを受領する権利を保有します。

メディミューンとInovio社はより広範に提携し、Inovio社の既存パイプラインには未だ含まれていない最大2品目の新規DNAベースのがんワクチン製品についても開発を進める予定です。メディミューンは、当該ワクチン製品に関する独占的開発・商業化の権利を有し、Inovio社は開発、薬事(承認申請)および商業化のマイルストーンの支払いを受領するとともに、これらの新規がんワクチン製品の全世界の正味売上に対するロイヤリティを受領する権利を有することになります。

メディミューンのシニアバイスプレジデント兼オンコロジー創薬部門責任者であるDavid Bermanは次のように述べました。「Inovio社との提携は、抗原特有のT細胞反応を促進するワクチンの使用における当社の深い専門性を活用するものです。当社の広範ながん免疫治療ポートフォリオと、がん特有のキラーT細胞を増強するInovio社のT細胞活性化INO-3112との併用は、患者さんに真の臨床効果を提供できる可能性を有しています」。

Inovio社の社長兼CEOであるJ. Joseph Kimは次のように述べました。「メディミューンとのライセンス提携は、当社ががん免疫治療トップクラスの企業と共にがん免疫併用戦略を実践し、がんワクチン研究開発パイプラインを進展させていくための重要なステップです。INO-3122は、当社が実施中の第I相試験で肯定的な中間データを示し、開発は順調に推移しています。前臨床段階でベストインクラスのキラーT細胞を活性化させた当社の能力をメディミューンが評価してくれたことを感謝するとともに、本提携において彼らと協働することを楽しみにしています」。

この度発表した契約は、Inovio社とメディミューンの感染症領域における2件の共同研究・開発に関する既存のパートナーシップを更に発展させるものです。両取り組みは米国の国防高等研究計画局(DARPA)の資金提供により実施されており、エボラ、インフルエンザおよび細菌感染症に焦点を絞った研究開発を支援するものです。メディミューンは、既に感染症予防の適応で米国食品医薬品局(FDA)により承認された最初のモノクローナル抗体の開発やHPVワクチン創出に繋がった技術を開発しており、感染症およびワクチンの革新的な開発において確固たる実績を有しています。
 

INO-3112について
Inovio社のSynCon® DNAベース免疫治療は、標的とする疾患と闘うために当該疾患固有のキラーT細胞を活性化する免疫システムを活性化します。HPVは最も蔓延している性的に感染するウイルスで、多くの前がん病変やがんの原因です。INO-3112と称されるInovio社のHPV免疫治療は、子宮頚がんの前がん病変やがんの原因の70%超を占めるHPV16型および18型に関連する疾患を標的とします。INO-3112はHPV起因の疾患を標的とするInovio社の免疫治療であるVGX-3100と、IL-12とコード化された同社のDNAベース免疫活性剤との併用療法です。INO-3112に関して子宮頚がんおよび頭頸部がんを対象に3本の臨床試験を実施中です。

Inovio社は、2015 年初頭にHPV 16型および18型関連頭頸部がん患者4例中3例において、INO-3112の高度な抗原特定のCD8+ T細胞活性を示す初期データを報告しました。これらの肯定的な結果は、DNA免疫治療による治療後のがん患者において示された抗原特定T細胞免疫反応に関する最初の試験かつ最初の報告です。

既に実施された第II相有効性試験では、VGX-3100治療の結果、後期子宮頚部異形成が早期あるいは無疾患まで組織病理学的に退縮し、当該試験の主要評価項目を達成しました。さらに、子宮頸部病変の退縮に伴うHPVウイルスの除去が示され、副次的評価項目も達成しました。プラセボ投与群と比較して、VGX-3100投与群の患者さんにおいて強いT細胞活性が観察されました。

Inovio Pharmaceuticals, Inc.について
Inovio社はがんおよび感染症との闘いを根本的に変革しつつあります。同社の免疫治療は、疾患の予防・治療を目的としてベストインクラスの免疫反応を独自の方法で活性化し、良好な安全性プロファイルと共に臨床的に有意な有効性を示しました。免疫治療ポートフォリオが拡大するなか、同社は前臨床・臨床段階にある増加する製品パイプラインの開発を進めています。提携・協力パートナー・プログラムはメディミューン、ロシュ、ペンシルバニア大学、米国防高等研究計画局(DARPA)、GenOne Life Science、ドレクセル大学(米国)、米国立衛生研究所、HIV Vaccines Trial Network、米国立がん研究所、U.S. Military HIV Research Programおよびマニトバ大学(カナダ)です。詳細はwww.inovio.comをご覧ください。

メディミューンについて
メディミューンは、低分子化合物およびバイオ製剤の医療用医薬品の研究、開発および商業化に特化するグローバルなイノベーション志向のバイオ・医薬品企業アストラゼネカのグローバルバイオ医薬品研究開発部門です。メディミューンは、革新的な研究を先駆的に進めており、呼吸器、炎症、自己免疫疾患、心血管および代謝性疾患、がん、ニューロサイエンスならびに感染症、ワクチン等の注力疾患領域において新規治療経路の検討に取り組んでいます。メディミューンの本社は、アストラゼネカの3つのグローバル研究開発拠点のひとつとして、米国メリーランド州ゲイザースバーグにあります。詳細は https://www.medimmune.com/をご覧ください。

オンコロジー領域におけるアストラゼネカについて
オンコロジーはアストラゼネカが歴史的に深い経験を有する治療領域です。本領域は当社の6番目の成長基盤となり、当社の将来を変革することが期待されています。当社は、がん治療のパラダイムを再定義することで患者さんを助け、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げ、2020年までに6つの新しいがん治療薬を患者さんにお届けすることを目指しています。当社の次世代医薬品の広範なパイプラインは、がん免疫治療、腫瘍ドライバー遺伝子と耐性、DNA損傷修復および抗体薬物複合体の4つの主要な基盤のもと、卵巣がん、肺がん、乳がんおよび血液がんの4つの主な疾病領域に焦点を当てた開発を進めていきます。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に循環器、代謝、呼吸器、炎症、自己免疫、オンコロジー、感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comをご覧ください。