イレッサ、進行EGFR変異陽性非小細胞肺がんのファーストライン治療薬として、米国FDAより承認取得

本資料はアストラゼネカ英国本社が7日13日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。


アストラゼネカは、7月13日、米国食品医薬品局(FDA)よりイレッサ(ゲフィチニブ)の承認を取得したことを発表しました。イレッサは 250mg1日1回投与の錠剤で、FDAにより承認された検査によって上皮成長因子受容体(EGFR)エクソン19欠失変異あるいはエクソン21(L858R)置換変異を有すると診断された、転移性非小細胞肺がん(NSCLC)患者さんのファーストライン治療薬として承認されました。

イレッサは、がん細胞の増殖および生存に関与するシグナル伝達経路を調節するEGFRチロシンキナーゼ酵素の活性を阻害する経口EGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)です。イレッサは2014年8月にEGFR変異陽性NSCLCの治療薬として、FDAより希少疾病用医薬品指定を得ました。

アストラゼネカのグローバル医薬品開発部門オンコロジー領域統括部長であるAntoine Yverは次のように述べています。「イレッサの承認は、米国の臨床医師および患者さんに転移性NSCLCのファーストライン治療における新たな選択肢を提供します。アストラゼネカは、EGFR変異陽性肺がんの標的治療研究の最前線に立ち、すべてのステージにおける肺がん患者さんの状態を改善することに全力を注いでいます」。

アストラゼネカはキアゲン社と提携し、米国内でイレッサ治療のコンパニオン診断薬therascreen® EGFRを提供しています。本診断は、転移性NSCLC患者さんにおけるイレッサ治療の指針として、腫瘍組織検体から迅速にEGFR変異を同定します。

FDAによるイレッサの承認は、局所進行または転移性EGFR変異陽性NSCLC白人患者さんのファーストライン治療薬としてイレッサを検討した第IV相IFUM1IRESSA Follow-Up Measure)試験のデータに基づくものです。また、IPASS2IRESSA Pan-ASia Study)試験でも承認内容を裏付ける結果が得られています。

イレッサは、局所進行または転移性EGFR変異陽性NSCLC成人患者さんの治療薬として91カ国で承認されています。イレッサの安全性プロファイルは大規模グローバル臨床試験と実地医療で積み上げられたエビデンスによって確立されています。報告された主なイレッサの有害事象は、下痢および発疹、ざ瘡、皮膚乾燥、掻痒を含む皮膚反応でした。

アストラゼネカは、肺がん患者さんに対するイレッサの可能性をより広範に評価するため、自社の抗PD-L1モノクローナル抗体durvalumab(MEDI4736)を含む他の開発中薬剤との併用についても検討しています。


1 Douillard JY et al. First-line gefitinib in Caucasian EGFR mutation-positive NSCLC patients: a phase-IV, open-label, single-arm study. Br J Cancer 2014 Jan 7; 110, 55-62. doi: 10.1038/bjc.2013.721.

2 Masahiro F, et al. Biomarker analyses and final overall survival results from a phase III, randomized, open-label, first-line study of gefitinib versus carboplatin/paclitaxel in clinically selected patients with advanced non-small-cell lung cancer in Asia (IPASS). J Clin Oncol 2011Jul 20; 29(21):2866-74. doi: 10.1200/JCO.2010.33.4235.
 

IFUM試験について
IFUM試験は、EGFR変異陽性局所進行または転移性NSCLCを有する白人患者さんのファーストライン治療薬としてのゲフィチニブ250mg(1日1回投与)の有効性および安全性を検討する多施設単一群試験です。治験担当医師の評価による全奏効率(ORR)は70% (95%信頼区間(CI)61% ~78%)でした。独立中央評価(BICR)によるORRは50% (95%CI 41%~59%)でした。

IFUM試験での主な有害事象(AEs)は発疹(44.9%), 下痢 (30.8%), 嘔吐 (13.1%), 無力症、咳および皮膚乾燥(すべて11.2%), および悪心(10.3%)でした。2症例(1.9%)において治療関連と治験担当医師が評価した重篤なAEが見られ、4例(3.7%)において治療を中断に至った薬剤関連AEsが見られました。

イレッサについて
イレッサは、進行または転移性EGFR変異陽性NSCLCを対象にした単剤療法の薬剤です。イレッサはEGFRのチロシンキナーゼ酵素を阻害することで、腫瘍の増殖および転移に関与するシグナルの伝達を遮断します。EGFR変異はNSCLC白人患者さんの約10~15% において発現し、アジアのNSCLC患者さんの30~40%において発現します。

イレッサは、世界91カ国で承認されています。

アストラゼネカは、イレッサ治療の指針としてのコンパニオン診断薬を開発するため、米国および欧州においてキアゲン社と提携しています。その結果、イレッサは、血液検体を用いた循環腫瘍DNA(ctDNA)の推奨が添付文書に明記された欧州初のEGFR-TKIになりました。ctDNAは、腫瘍検体が選択肢とならない患者さんのEGFR変異状態を評価するために用いられる検査方法です。

オンコロジー領域におけるアストラゼネカについて
オンコロジーはアストラゼネカが歴史的に深い経験を有する治療領域です。本領域は当社の6番目の成長基盤となり、当社の将来を変革することが期待されています。当社は、がん治療のパラダイムを再定義することで患者さんを助け、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げ、2020年までに6つの新しいがん治療薬を患者さんにお届けすることを目指しています。

当社の次世代医薬品の広範なパイプラインは、がん免疫治療、腫瘍ドライバー遺伝子と耐性、DNA損傷修復および抗体薬物複合体の4つの主要な基盤のもと、卵巣がん、肺がん、乳がんおよび血液がんの4つの主な疾病領域に焦点を当てた開発を進めていきます。

肺がん領域においては、アストラゼネカは標的治療開発の最前線で、10年以上に亘り治療薬を提供し続けています。2002年、アストラゼネカは過去に治療歴のある転移性NSCLC患者さんのためにEGFR-TKIを上市した世界初の企業となりました。当社は、より効果的な治療を求める患者さんの緊急のアンメットニーズに応えることに全力を注いでおり、一次治療から再発および再治療までのすべてのステージにおいて疾病を持続的に管理するために治療薬を開発しています。アストラゼネカは、標的を定めた個別化治療をすべてのステージで実現することで、肺がんによる死亡をなくすという究極の目標の実現に向けた重要な一歩を踏み出そうとしています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に循環器、代謝、呼吸器、炎症、自己免疫、オンコロジー、感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comをご覧ください。