アストラゼネカ アボットと重症喘息コンパニオン診断薬TRALOKINUMABの開発で提携

本資料はアストラゼネカ英国本社が2015年5月13日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。


アストラゼネカは5 月13日、グローバルヘルスケア企業であるアボット(本社:米国イリノイ州)と、開発中のバイオ治療薬tralokinumabによるベネフィットを示す可能性の高い重症喘息患者さんを同定するコンパニオン診断薬の開発に関する契約を締結したことを発表しました。これまでに血漿検体を用いる喘息のコンパニオン診断薬の承認事例はありません。

本契約にもとづき、アボットは、ペリオスチンおよびDPP4 (ジペプチジルペプチターゼIV)の血清タンパク濃度を測定する診断薬を開発・商業化します。ペリオスチンとDPP4は、重症喘息患者さんに発現が亢進するIL-13の予測バイオマーカーになりうるタンパクとして同定されています。同診断薬は、アストラゼネカの試験として当社のバイオ医薬品研究開発部門であるメディミューンが開発中の、重度・コントロール不良の喘息治療薬候補であるtralokinumabの第III相試験と併せて開発されます。ペリオスチンは以前より喘息のバイオマーカーになりうるといわれていましたが、DPP4は新たにメディミューンにより同定された有望な予測バイオマーカーです1

本tralokinumab第III相プログラムは、吸入ステロイド剤に加えて長時間作用性β2刺激剤の投与を受けているにもかかわらず、重症・コントロール不良の成人および小児喘息患者さんの増悪率を減少させる観点から、tralokinumabの安全性と有効性を評価します。また、本プログラムは肺機能および患者報告による喘息症状やQOL(生活の質)に対するtralokinumabの効果を評価するとともに、tralokinumabのベネフィットを受ける可能性が最も高い患者をペリオスチンまたはDPP4によって特定できるかを検討します。

メディミューンのシニアバイスプレジデント兼研究・早期開発部門呼吸器・炎症・自己免疫領域責任者であるBing Yaoは次のように述べました。「このtralokinumabのコンパニオン診断薬開発に関するアボットとのパートナーシップは、継続的に重症喘息に苦しむ患者さんに革新的な選択肢を提供するという当社の意欲的な目標の達成に向けた重要な一歩です。当社は、患者さんの症状コントロールのために、tralokinumabのベネフィットを受ける可能性が高い患者さんの同定においてより優れているこれらの診断薬を、医師が最終的には使用すると予想しています。当社は、呼吸器疾患薬による治療を受けている患者さんに大きな改善をもたらす個別化医療の新しい時代の幕開けを迎えていると考えています」。

アストラゼネカは個別化治療を創薬・開発のアプローチの中心に据えています。本提携は、患者さんの人生を変える一助となるコンパニオン診断薬を開発するための社外パートナーを探求する当社の戦略の一環です。

1.Brightling CE, She D, Ranade K, et al. Efficacy and safety of tralokinumab, an anti-il-13 monoclonal antibody, in a phase 2b study of uncontrolled severe asthma. Poster presented at the American Thoracic Society Congress, San Diego, May 16-21 2014.
 

喘息について
喘息は気管支が可逆的に狭窄する気道の慢性炎症性疾患です。喘息はすべての年代の人々に影響を及ぼし世界中で罹患および死亡の大きな原因になっています。喘息はアレルギー性(花粉、真菌胞子あるいはイエダニなどのアレルゲンの吸引に対する免疫反応により誘発)と非アレルギー性(運動、咳、ウイルス性呼吸器感染、または煙や職場の化学物質の吸引により誘発)に分類されます。喘息の特徴である気道狭窄は喘息の誘発因子に対する免疫システムの反応です。

重症持続型喘息の分類は、日夜の症状の頻度、リリーバー吸入器の使用、日常生活への支障、ピークフロー値および症状悪化により経口全身性ステロイド剤が年間2回超使用されるかによって決まります。喘息治療は、通常、喘息症状・増悪を予防するために気道の炎症を抑制する吸入ステロイド剤によって行われ、発作を抑制するための長時間作用性β2刺激剤・気管支拡張剤や、短時間作用性β2刺激剤または他の気管支拡張剤を併用します。

メディミューンについて
メディミューンは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業として、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング活動に従事しているアストラゼネカのグローバルバイオ医薬品研究開発部門です。メディミューンは、革新的な研究を先駆的に進めており、呼吸器、炎症、自己免疫疾患、循環器および代謝性疾患、がん、ニューロサイエンスならびに感染症、ワクチン等の主要疾患領域において新規パスウェイの検討に取り組んでいます。メディミューン社の本社は、アストラゼネカ社の3つのグローバル研究開発拠点の一つとして、米国メリーランド州ゲイザースバーグにあります。詳細についてはwww.medimmune.comをご覧ください。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に循環器、代謝、呼吸器、炎症、自己免疫、オンコロジー、感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comをご覧ください。