アストラゼネカのチカグレロル 米国FDAが適応追加申請を優先審査対象に指定

本資料はアストラゼネカ英国本社が2015年4月29日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。


アストラゼネカは、心筋梗塞の既往歴を有する患者さんに対するチカグレロル(米国での製品名:BRILINTA®)の適応症について、米国食品医薬品局(以下、FDA)が適応追加申請を受理し、優先審査の対象に指定したことを4月29日に発表しました。本適応追加申請は、心筋梗塞の既往歴(試験組み入れ前の1~3年間)を有する2万1,000例を超える患者さんを対象に、チカグレロル錠と低用量アスピリンの併用およびプラセボと低用量アスピリンの併用を比較してアテローム血栓性イベントの再発抑制効果を評価した、大規模アウトカム試験であるPEGASUS-TIMI54試験の結果に基づくものです。処方箋医薬品ユーザーフィー法の審査終了目標時期は2015年第3四半期です。

アストラゼネカのバイスプレジデント兼グローバル医薬品開発部門循環器・代謝疾患領域の統括部長であるElizabeth Björkは次のように述べています。「最近の研究により、心筋梗塞を発症した患者さんの5人に1人は、発症後12カ月間イベント発生がなくても、3年以内には新たな心筋梗塞や脳梗塞を発症、あるいは心血管死に至ることが示されています。心筋梗塞の既往歴を有する患者さんにとって、アテローム血栓性イベントの長期再発抑制に対する、アスピリンによる現在の標準治療以外の治療選択肢が必要であることは明らかです。本発表は患者さんのアンメット・ニーズに応えるために臨床的問題を解明することの重要性を裏付けるマイルストーンであり、当社は、本申請の審査過程でFDA当局と協力するのを楽しみにしています」。

優先審査指定は、FDAにより疾患の治療、予防もしくは診断に大幅な改善をもたらす可能性があると判断された医薬品に対して付与されます。

PEGASUS TIMI-54試験は第64回米国心臓病学会学術集会の2015年3月14日のlate-breaking臨床試験セッションにおいて発表されたとともに、New England Journal of Medicineオンライン版(http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1500857?query=featured_home&)にも掲載されました。

PEGASUS-TIMI 54試験はアストラゼネカのPARTHENONプログラムの一環として実施した試験です。同プログラムの最初の試験は、1万8,000例超の患者さんを組み入れたPLATO試験で、本試験の結果を基に、チカグレロルは100カ国以上で承認され、世界の主要な12の急性冠症候群治療ガイドラインに掲載されています。さらに、現在進行中のPARTHENONプログラムでは、末梢動脈疾患、虚血性脳梗塞あるいは一過性脳虚血発作の患者さん、さらに、糖尿病かつ冠動脈アテローム性硬化の患者さんを対象にチカグレロルの心血管性イベント発生抑制効果を評価する複数の試験を実施しています。
 

チカグレロル(海外での製品名:BRILINTA®)について
チカグレロルはシクロペンチルトリアゾロピリミジン群(cyclo-pentyl-triazolo-pyrimidines:CPTPs)に分類される薬剤であり、直接作用型、選択的、可逆的に結合するP2Y12受容体拮抗剤です。チカグレロルは血小板活性を阻害することで効果を発揮します。

チカグレロル(90mg)はACS(不安定狭心症 [UA]、非ST上昇型心筋梗塞 [NSTEMI]、またはST上昇型心筋梗塞 [STEMI] )患者さんの血栓性心血管イベントの発生率の低減を適応症としています*。チカグレロルは心血管死、心筋梗塞または脳梗塞からなる主要評価項目の発生率をクロピドグレルと比較して低減させることが示されています。この治療群間差は心血管死と心筋梗塞における違いによるもので、脳梗塞では差はありませんでした。また、経皮的冠動脈形成術(PCI)が施行された患者さんにおいても、チカグレロルはステント血栓症の発生率を低減します。

BRILINTA®はアストラゼネカグループの登録商標です。

*チカグレロルは日本国内では未承認。

PEGASUS-TIMI 54試験について
PEGASUS-TIMI 54 (PrEvention with TicaGrelor of SecondAry Thrombotic Events in High-RiSk Patients with Prior AcUte Coronary Syndrome – Thrombolysis In Myocardial Infarction Study Group)は、アストラゼネカの最大級のアウトカム試験のひとつで、ヨーロッパ、南北アメリカ、アフリカ、オーストラリア、アジア31カ国の1,100超の施設からの2万1,000例を超える患者さんを対象としています。本試験では、試験組み入れ前の1~3年間に心筋梗塞の既往歴がある患者さんを対象に、アスピリン低用量と併用で、チカグレロル錠60mgあるいは90mgを1日2回投与することで、アテローム血栓性イベントの再発抑制効果を評価したものです。本試験の主要評価項目は心血管死、心筋梗塞または脳梗塞の複合エンドポイントです。 本試験は米国マサチューセッツ州ボストンにあるブリガム・アンド・ウィメンズ病院のTIMI(Thrombolysis in Myocardial Infarction)研究グループと協働して実施されました。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に循環器、代謝、呼吸器、炎症、自己免疫、オンコロジー、感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comをご覧ください。