アストラゼネカ、PT003のポジティブな第III相試験主要結果を発表COPDにおけるPINNACLE1およびPINNACLE2試験より

本資料はアストラゼネカ英国本社が2015年3月18日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。


アストラゼネカは3月18日、PT003の慢性閉塞性肺疾患(COPD) 患者さんの肺機能改善における可能性を調べる2本の主要24週試験 (PINNACLE1およびPINNACLE2) を含む 第III相PINNACLEプログラムからの肯定的な速報結果を発表しました。

PT003は長時間作用型ムスカリン拮抗剤(LAMA)であるグリコピロニウムと長時間作用型β2刺激剤(LABA)であるホルモテロールフマル酸の1日2回投与定量配合剤です。PT003は、2013年にアストラゼネカが買収したPearl Therapeutics により開発された独自の多孔質粒子共懸濁技術を用いた加圧式定量吸入器 (pMDI) により投与される最初のLAMA/LABA配合剤です。本開発プログラムにはPT003の個々の要素、グリコピロニウム pMDI (PT001) およびホルモテロールフマル酸 (PT005) pMDIの評価も含まれています。PINNACLE試験が成功裡に終了すれば、Pearlの新規技術を活用したアストラゼネカが開発中の一連の新薬候補の最初の第III相試験結果が出ることになります。

PINNACLE 1およびPINNACLE 2 試験ともに、主要目的はトラフ1秒間努力呼気容量 (FEV1) 測定による肺機能へのベネフィットを評価することでした。PT003はPT001, PT005およびプラセボとの比較で、トラフFEV1において統計学的に有意な改善を示しました。また、PT001およびPT005ともに、プラセボとの比較でトラフFEV1において統計学的に有意な改善を示しました。

PINNACLE 1およびPINNACLE 2において、プラセボ群を含むすべての治療群において最も頻度が高かった有害事象には鼻咽頭炎、上部気道感染および呼吸困難が含まれます。有害事象の発生率はすべての治療群において概ね同様でした。また、本第III相プログラムには、28週延長試験であるPINNACLE3も含まれていますが、本試験からの安全性情報は未だ入手されていません。

アストラゼネカのグローバル医薬品開発担当エグゼクティブバイスプレジデント兼チーフメディカルオフィサーであるブリッグス・モリソンは次のように述べました「これらのポジティブな速報結果により、身体を衰弱させるCOPDの慢性症状に苦しむ患者さんの新規治療薬としてのPT003の可能性が示されました。単一加圧式定量デバイスでユニークなLAMA/LABA製剤を提供する能力は、エアロゾール吸入器を使用する世界中の約30%の患者さんを助けるために重要です。また、本日の結果は、当社のLAMA/LABAおよび吸入ステロイドの3剤配合剤の開発にとっても励みになるものです」。

アストラゼネカは2015年にPT003の全世界での承認申請を開始する予定です。PINNACLE1, 2および3の第III相試験からのデータは本年後半に開催される学術集会で発表されます。

PINNACLE 第III相 主要プログラム について
PT003第III相主要プログラムはPINNACLE1, PINNACLE2および延長試験であるPINNACLE3により構成されています。本第III相主要プログラムは全体で275超の試験施設に3,700例超のCOPD患者さんが登録されました。PINNACLE1とPINNACLE2は、第III相無作為化二重盲検多施設プラセボ対照試験です。両方の試験において、PT003を1日2回、pMDIによる投与の有効性および安全性は同剤の単剤療法の要素(グリコピロニウム (PT001: LAMA)/ホルモテロールフマル酸(PT005: LABA)), 及びプラセボと比較しました。PT001およびPT005はプラセボとも比較しました。PINNACLE1では非盲検のチオトロピウムが対照薬として含まれました。両方の試験ともCOPDを有する被験者を対象に24週間実施されました。両方の試験の主要目的は1秒間呼気容量(FEV1)の評価による肺機能の改善でした。
PINNACLE3は、2本の主要24週試験(PINNACLE1および2)の多施設無作為化二重盲検対照群間長期間投与実薬対照28週安全性延長試験です。本試験の目的は、合計52週間の観察期間にわたり、中等度から極めて重度のCOPD患者において、PT001およびPT005との比較で、pMDIによる1日2回投与PT003の長期安全性、忍容性および有効性を評価することでした。実薬の対照薬としては非盲検のチオトロピウムが使用されました。

COPDについて
COPDは主に喫煙、大気汚染、または職業上の曝露と関連する進行性疾患で、肺の気道の閉塞を引き起こし、衰弱性の息切れ症状を呈するようになります。COPDは世界中で推定3億人に影響を与え、2020年までに死亡原因の第3位になると予測されています。COPDは高齢者の疾患であると一般に認識されていますが、患者さんの50%は50歳~65歳と推定され、COPDの患者人口の半分は所得がピーク時であり家族への責任も大きい人生のステージで罹患する可能性が高いことを意味しています。

Pearl Therapeuticsについて
Pearl Therapeutics は2013年の買収を経て、アストラゼネカの完全出資子会社です。同社はCOPDや喘息を含む非常に罹患率の高い呼吸器疾患治療のための吸入配合剤治療薬の開発に注力しています。Pearl Therapeutics独自の多孔性粒子共懸濁技術により、単一の加圧式定量吸入 (pMDI) デバイス中に異なる濃度で異なるクラスの医薬品による独自の定量配合剤の生産が可能になります。定量配合剤による治療は患者さんにとって治療を簡素化することができ、別々の吸入器を使用する場合に比べて、利便性およびコンプライアンスの可能性を改善します。アドヒアランスの欠如は十分に裏付けのあるCOPDの課題であり、患者さんの転帰に有害な影響を及ぼすと考えられています。

呼吸器疾患におけるアストラゼネカについて
アストラゼネカは呼吸器疾患において40年の経験に基づく長年の実績と市販製品の強力なフランチャイズを有しています。画期的な医薬品の発見と新規技術の開発に対する当社の取り組みは、呼吸器疾患の生物学の深い理解と当社のプライマリーケア医療における広範な経験により支えられています。当社の戦略は、新規配合剤、新規デバイス、および、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)ならびに 特発性肺線維症(IPF)を含む呼吸器疾患治療のための革新的製品提供を含む、一連の差別化された治療を提供することです。アストラゼネカの呼吸器ポートフォリオには、喘息・COPD治療薬シムビコートおよび喘息治療薬パルミコート、ならびにCOPD治療薬 Eklira, Genuair, Tudorze PassairおよびDuaklir Genuairが含まれます。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に循環器、代謝、呼吸器、炎症、自己免疫、オンコロジー、感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comをご覧ください