アストラゼネカと第一三共インク社米国でのNaloxegol(製品名:MOVANTIK TM)共同商業化契約を締結

本資料はアストラゼネカ英国本社が2015年3月19日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。


アストラゼネカ(本社:英国ロンドン)は、第一三共株式会社(本社:東京中央区)の米国子会社である、第一三共インク社(本社:米国ニュージャージー州、以下DSI)との米国におけるnaloxegolに関する共同商業化契約を、本日、2015年3月19日に発表しました。これは、自社の製品の価値を提供するためには、自社の営業・開発能力ならびに社外提携を活用するというアストラゼネカの戦略に沿った提携です。Naloxegolは、ファースト・イン・クラスの1日1回投与経口末梢作用型μオピオイド受容体拮抗剤(PAMORA)であり、成人における慢性非がん性疼痛患者における、オピオイド誘発性便秘(OIC)治療薬です。

Naloxegolは、2014年9月に米国食品医薬品局(FDA)により承認され、2015年1月に米国麻薬取締局により規制薬物法による規制から除外されたため、規制薬物ではなくなりました。Naloxegolの米国での発売は2015年4月上旬を予定しています。

本契約に基づき、DSIは契約一時金として2億米ドル、売上に関連したマイルストンとして最大6億2,500万米ドルを支払います。アストラゼネカは本剤の製造を担い、売上を計上するとともに、DSIに対し、売上に応じた共同販促の対価を支払います。営業活動は両社共同で実施します。なお、2015年3月6日に提供されたアストラゼネカの2015年財務ガイダンスに対する本発表による影響はありません。

アストラゼネカの北米担当エグゼクティブバイスプレジデントのポール・ハドソンは次のように述べました。「当社は、オピオイド誘発性便秘に苦しむ大勢の患者さんにこの重要な医薬品を届けるため、米国での販売活動の拡大を目的とし、DSIと協働できることを喜ばしく思います。今回の契約は、社外との提携活動により当社のポートフォリオの価値を創造するという当社の進化しつつあるビジネスモデルを反映するものです。当社の最大の市場においてnaloxegolの長期的な成功を収めるとともに、両社で共に本剤のポテンシャルを伸ばしていきます」。

第一三共米国コマーシャル部門プレジデントのケン・ケラーは次のように述べました。「当社の定評あるプライマリーケアおよびスペシャルティケアにおける専門性で、今回のアストラゼネカとの協働に貢献できることを誇りに思います。Naloxegolは、汎用されている鎮痛薬による最も頻度の高い症状の管理において患者さんに役立つ医薬品であるとともに、本治療領域におけるDSIの米国ポートフォリオを引き続き構築していく機会となります」。

本契約は、社外との提携を通じてパイプラインおよびポートフォリオを支える強力なサイエンスにより価値を創造するという、アストラゼネカのビジネモデルに沿うものです。このアプローチは、商業的な成功を達成するとともに、そのプロセスに貢献いただける専門家と協力することで、ひいては患者さんの利益に資することを目的としています。

naloxegol 錠について
Naloxegol(米国での製品名: MOVANTIKTM、欧州での製品名:MOVENTIG®)錠はFDAに承認された初めての1日1回経口PAMORAであり、成人患者における慢性の非がん性疼痛のオピオイド誘発性便秘の治療薬として特別に設計されています。第III相臨床試験においてnaloxegolは1日1回1錠投与され、消化管などの組織においてオピオイドのオピオイド受容体への結合を阻害するよう設計されています。

また、naloxegolは2014年11月に欧州委員会により緩下剤に対する効果が不十分なオピオイド誘発性便秘成人患者の治療薬として販売承認を取得しています。Naloxegolは、2009年に発表されたアストラゼネカとNektar Therapeutics社の全世界を対象とする独占的ライセンス契約に含まれています。同製品はNektarの経口低分子ポリマー複合技術を用いて開発されました。

オピオイド誘発性便秘(OIC)について
オピオイド誘発性便秘(OIC)は、処方用オピオイド疼痛治療薬により起こる症状です。毎年何百万人もの患者さんがオピオイド製剤による治療を受けています。オピオイド製剤は慢性疼痛緩和において重要な役割を果たし、中枢神経系のμ受容体に結合することで効果を発揮します。しかし、オピオイド製剤は腸のμ受容体にも結合するため、患者さんがオピオイド誘発性便秘に苦しむことになります。慢性疼痛患者さんにおけるオピオイド誘発性便秘の発症率は様々ですが、81%もの高率であると示唆されています。

第一三共グループについて
第一三共グループは、「革新的な医薬品を継続的に創出し、多様な医療ニーズに応える医薬品を提供することで、世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献する」ことを企業理念に掲げています。

世界中で多くの患者の皆さまに服用いただいている高血圧症、脂質異常症、感染症領域の薬剤に続き、血栓症領域でも新薬を上市し、次代のフランチャイズとして育成します。さらには研究の重点疾患領域として「がん」「循環代謝」を定め、バイオ医薬品を含めた新薬創出に向けて取り組みを強化しています。また、第一三共グループは、患者・医療関係者等の皆さまの多様なニーズに対応するべく、"ハイブリッドビジネス"を推進し、イノベーティブ医薬品(新薬)に加え、ジェネリック医薬品、ワクチン、OTC医薬品の事業をそれぞれ強化しています。詳細については、 http://www.daiichisankyo.co.jp をご覧ください。

ニューロサイエンス領域におけるアストラゼネカについて
認知障害、慢性疼痛およびその他の中枢神経系障害の領域においては大きなアンメット・メディカル・ニーズが依然として存在します。豊富な過去の実績ならびに神経変性疾患、疼痛治療薬および精神医学などの具体的な分野での開発への注力により、アストラゼネカは引き続き、製薬業界および学界にまたがる第三者との協働を通じて、ニューロサイエンスにおけるサイエンスの限界に挑戦しています。特に、2014年9月、アストラゼネカはイーライリリー社とのAZD3293/LY3314814の共同開発における提携を発表しました。同剤はアルツハイマー型認知症の治療薬としての可能性を有する経口βセクレターゼ切断酵素(BACE)阻害剤であり、現在、主要第II/III相試験を実施中です。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に循環器、代謝、呼吸器、炎症、自己免疫、オンコロジー、感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comをご覧ください。