アストラゼネカPEGASUS-TIMI 54試験においてチカグレロル60mgおよび90mgともに主要評価項目を達成

本資料はアストラゼネカ英国本社が2015年1月14日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。


チカグレロル60mgおよび90mg、心筋梗塞の既往歴を有する患者さんにおいて主要な心血管血栓性イベントの統計学的有意な減少を示す

アストラゼネカは、21,000例を超える患者さんを対象とする大規模アウトカム試験であるPEGASUS-TIMI 54試験において、主要有効性評価項目を達成したことを1月14日に発表しました。本試験では、心筋梗塞の既往歴(1~3年前)を有する患者さんを対象に、チカグレロル錠60mg 1日2回又はチカグレロル錠90mg 1日2回と低用量のアスピリンを併用したときのアテローム血栓性イベントの再発抑制効果を評価しました。本試験の主要有効性評価項目は、心血管死、心筋梗塞または脳梗塞からなる複合イベントでした。

予備解析の時点で予期しない安全性の問題は確認されておらず、現在、全データの評価を行っています。

アストラゼネカのグローバル医薬品開発部門循環器系疾患および代謝疾患領域担当Vice PresidentであるElizabeth Björkは次のように述べています。「PARTHENONプログラムの重要な試験のひとつであるPEGASUS-TIMI 54試験の速報において、良好な結果を得られたことを、非常に喜ばしく思っています。これまでに、急性冠動脈症候群の患者さんに対しチカグレロルが有効であることは知られていましたが、この結果を受け、心血管性イベントの長期予防においてもチカグレロルが担うであろう役割について重要な臨床的知見が得られました。本年中にデータを公表できることを楽しみにしています」。

PEGASUS-TIMI 54試験では、心筋梗塞の既往歴に加え、他の心血管系危険因子を1つ以上有する50歳以上の患者さんを対象に、アスピリンを基礎治療として、2用量のチカグレロルとプラセボを比較検討しました1。心筋梗塞の既往歴を有する患者さんは、発生から12カ月を超えてもなお高い血栓性イベントの発生リスクを有しており、本試験は、このような患者さんの管理方法についてより深く理解する目的で実施されました。

PEGASUS-TIMI 54試験のより詳細な結果は、2015年の学術集会に提出されます。その後、さらなる解析を待って、アストラゼネカ社は本データを規制当局に提出する予定です。チカグレロルは心筋梗塞の発症歴(1年超)のある患者さんにおけるアテローム血栓性イベントの再発抑制の適応では承認されていません。

PEGASUS-TIMI 54試験はアストラゼネカのPARTHENONプログラムの一環として実施した試験です。PARTHENONプログラムの最初の試験は、18,000例超の患者さんを組み入れたPLATO試験でした。この試験の結果を基に、チカグレロルは100カ国以上で承認され、世界の主要な12の急性冠症候群治療ガイドラインに掲載されています。これらの試験以外にも、PARTHENONプログラムでは、末梢動脈疾患、虚血性脳梗塞あるいは一過性脳虚血発作の患者さん、さらに、糖尿病かつ冠動脈アテローム性硬化の患者を対象にチカグレロルの心血管性イベント発生抑制効果を評価する試験を実施しています。
 

1 Bonaca MP, Bhatt DL, Braunwald E, et al. Design and rationale for the Prevention of Cardiovascular Events in Patients With Prior Heart Attack Using Ticagrelor Compared to Placebo on a Background of Aspirin–Thrombolysis in Myocardial Infarction 54 (PEGASUS-TIMI 54) trial. Am Heart J. 2014;167:437-44.

PEGASUS-TIMI 54試験について
PEGASUS-TIMI 54 (PrEvention with TicaGrelor of SecondAry Thrombotic Events in High-RiSk Patients with Prior AcUte Coronary Syndrome – Thrombolysis In Myocardial Infarction Study Group)は、アストラゼネカの最大級のアウトカム試験のひとつで、ヨーロッパ、南北アメリカ、アフリカ、オーストラリア、アジア31カ国の1,100超の施設からの21,000例を超える患者さんを対象としています。本試験は米国マサチューセッツ州ボストンにあるブリガム・アンド・ウィメンズ病院のTIMI(Thrombolysis in Myocardial Infarction)研究グループと協働して実施されました。

PARTHENONプログラムについて
PARTHENON プログラムは、基礎疾患により心血管性イベント(心筋梗塞、脳梗塞および/または心血管死)発生のリスクが高い患者約80,000例を対象としたアストラゼネカの循環器系アウトカムプログラム中最大のプログラムであり、PEGASUS試験はその一環として実施された試験です。PARTHENONプログラムは、アテローム血栓性疾患の治療においてチカグレロルが担う役割について、より深い科学的知見を得ることを目的としています。同プログラムでは主要5試験を、異なるタイムスケールで実施し、広範な患者さんを対象にチカグレロルの評価を行っています。これらの試験により、脳梗塞、一過性脳虚血発作 (SOCRATES) 、末梢動脈疾患 (EUCLID) および心血管性イベントのリスクが高い2型糖尿病患者さん (THEMIS)などの広範にわたる心血管系障害を網羅しています。PARTHENONプログラムは、今後4年間でチカグレロルの4つの新規適応症を取得することを目的としています。

チカグレロル(製品名:BRILINTA®)について
チカグレロルはシクロペンチルトリアゾロピリミジン群(cyclo-pentyl-triazolo-pyrimidines:CPTPs)に分類される薬剤であり、P2Y12受容体に直接作用し、血小板活性を阻害することで急性冠症候群(ACS)患者における心筋梗塞や心血管死等の血栓性心血管イベントの発生率を低下させることが示されています。
チカグレロル(90mg)はACS(不安定狭心症 [UA]、非ST上昇型心筋梗塞 [NSTEMI]、またはST上昇型心筋梗塞 [STEMI] )患者さんの血栓性心血管イベントの発生率の低下を適応としています*。チカグレロルは心血管死、心筋梗塞または脳梗塞からなる複合主要評価項目の発生率をクロピドグレルと比較して低減することが示されています。この治療群間差は心血管死と心筋梗塞における違いによるもので、脳梗塞では差はありませんでした。また、経皮的冠動脈形成術が施行された患者さんにおいても、チカグレロルはステント血栓症の発生率を低減します。BRILINTAはアストラゼネカグループの登録商標です。
*日本国内では未承認。

Thrombolysis in Myocardial Infarction (TIMI) Study Groupについて
TIMI(Thrombolysis in Myocardial Infarction)研究グループはブリガム・アンド・ウィメンズ病院およびハーバードメディカルスクールの関係団体でマサチューセッツ州ボストンを拠点としています。本グループは米国で最古の循環器系学究的研究組織であり循環器系疾患あるいは循環器系疾患の危険因子を有する患者さんにおいて多数の実地医療を変える臨床試験を実施してきました。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に循環器、代謝、呼吸器、炎症、自己免疫、オンコロジー、感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comをご覧ください。