アストラゼネカとIsis Pharmaceuticals 社、標的オリゴヌクレオチドデリバリー法を共同開発

本資料はアストラゼネカ英国本社が2014年11月13日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。


アストラゼネカと Isis Pharmaceuticals社は、アンチセンス・オリゴヌクレオチド新規デリバリー法の探索・開発に関する戦略的提携を11月13日に発表しました。新規デリバリーアプローチは、目的の組織をより効果的に標的としようとするものです。本契約は、アストラゼネカとアンチセンス分野のリーダーであるIsis Pharmaceuticals社の既存の提携を発展させたものであり、アストラゼネカのアンチセンス・オリゴヌクレオチドに基づく治療法領域およびRNAバイオロジーにおける研究開発能力を強化するものです。最初のプロジェクトの対象疾患は、オンコロジーならびに循環器・代謝疾患(以下、CVMD)領域におけるものです。

アンチセンス・オリゴヌクレオチドは、短鎖で一本鎖DNAまたはRNAです。アンチセンス・オリゴヌクレオチドは、既に形成されたタンパクの作用を修飾するのではなく、タンパクが産出される前に細胞中のメッセンジャーRNAのレベルで作用するので、治療的介入の新たな機会を拓きます。またこの新規デリバリー法は、アンチセンス・オリゴヌクレオチドの特定の臓器や細胞へのアクセスを向上させることを目指しています。本メソッドは、Isis Pharmaceuticals社のリガンド結合アンチセンス(LICA)技術の成功に基づくものです。本技術による最初の事例は、肝臓を標的にする際に必要な治療用量を約10倍低減させる、肝細胞を標的とするIsisのGalNac-結合アンチセンス・オリゴヌクレオチドです。

本契約のもと、両社はそれぞれの貢献における資金を負担し、本提携の研究者を任命します。アストラゼネカのオープンイノベーションアプローチに従い、両社は同意されたプログラムにおいて協働し、その成果に対する権利を共有します。Isis Pharmaceuticals社は、本提携の成果を同社のアンチセンス技術基盤に広範に応用することが可能であり、アストラゼネカも同様に、その成果を同社のRNA関連、低分子化合物、および抗体に関する研究開発活動に応用することが可能です。

Isis Pharmaceuticals社とアストラゼネカは、2012年にオンコロジー関連の提携、開発、ライセンス契約を締結し、その後、2013年に、CVMDも本契約に追加されました。2012年の契約に基づき開発された分子のひとつがAZD9150(ISIS-STAT3Rx)です。同剤は、ヒトにおけるファーストインクラスのSTAT3アンチセンス・オリゴヌクレオチド阻害剤であり、アストラゼネカが抗PD-L1免疫チェックポイント阻害剤として開発中のMEDI4736と併用される免疫調整剤として開発されています。本提携における2つ目の薬剤であるアンドロゲン受容体を標的とするアンチセンス・オンコロジー化合物AZD5312(ISIS-ARRx)は、第I相試験の段階にあります1。本日発表された新たなデリバリー法に関する提携は、この既存の関係を発展させたもので、これらのプログラムにもベネフィットをもたらすものと期待されます。

「このすばらしい提携は、アストラゼネカのRNAに基づく治療法領域の研究開発を強力に後押しするものです。成功すれば、私たちは、低分子と抗体に難治性の特有の細胞型における治療標的を選択的に修飾する方法を獲得することになります。これにより、オンコロジーおよび循環器系・代謝疾患の画期的治療薬が多数生みだされる可能性があります」とアストラゼネカのオンコロジー領域革新的医薬品部門の責任者であるSusan Galbraithは述べました。

Isis Pharmaceuticals社アンチセンス医薬品創薬担当シニアバイスプレジデントBrett Moniaは、「本日発表された提携の拡大は、既に成功を収めているIsis社とアストラゼネカ間の契約を発展させるものです。両社で協力し、がん患者さんへの有効性について試験中であるISIS-STAT3RxとISIS-ARRxの臨床開発を進めています。今回の提携は、当社の技術の使用の幅を拡大し、広範な治療への適用性を有する医薬品の開発への取り組みを補完します」と述べました。

「RNA分子は、当社の研究ポートフォリオにおいてますます重要な役割を果たしています。我々は、Isis Pharmaceuticals社との既存の強力な提携を拡大することを喜ばしく思っています。同社は、RNAバイオロジーの主導的立場にあり、アンチセンス・オリゴヌクレオチドの特定の循環器および代謝組織標的へのデリバリーの改善を目指しています」とアストラゼネカのCVMD領域革新的医薬品部門の責任者であるMarcus Schindlerは述べました。

1 海外の状況。日本では未実施
 

Isis Pharmaceuticals社について
Isis Pharmaceuticals社は、自社のパイプラインおよびパートナーにとっての新規薬剤の探索および開発のためのアンチセンス技術の第一人者としての地位を探求しています。Isis Pharmaceuticals社の広範なパイプラインは神経系障害およびがんを含む循環器、代謝、重篤かつ希少疾患を重点領域とする広範な疾患の34剤の治療薬により構成されています。Isis Pharmaceuticals社の特許は自社の医薬品および技術に関し、強力かつ広範に保護されています。Isis Pharmaceuticals社に関する詳細についてはhttp://www.isispharm.comをご覧ください。
Isis Pharmaceuticals®(NASDAQ=ISIS)はIsis Pharmaceuticals, Inc. の登録商標です。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に循環器、代謝、呼吸器、炎症、自己免疫、オンコロジー、感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comをご覧ください。