アストラゼネカとPHARMACYCLICS社、オンコロジー領域の臨床試験に関する提携契約を締結

本資料はアストラゼネカ英国本社が2014年11月6日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。


固形がんと血液がんの治療薬としてアストラゼネカが開発中の薬剤との併用におけるイブルチニブを評価する試験が計画中

アストラゼネカとPharmacyclics社は、固形がんおよび多数の血液がんを対象とする新規併用療法を評価する臨床試験に関する提携契約を締結したことを、11月4日に発表しました。

最初の提携は固形がんに焦点を絞っており、アストラゼネカの抗PD-L1抗体であるMEDI4736との併用におけるPharmacyclics社の経口ブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤であるイブルチニブの有効性と安全性を評価します。

2番目の提携は血液がんに焦点を絞り、再発あるいは難治性びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫の治療薬として、アストラゼネカが開発中である2つの異なるPI3キナーゼ伝達経路阻害剤とイブルチニブとの併用療法をそれぞれ検証します。前臨床のエビデンスにより、これら開発中の2剤とイブルチニブの併用療法は、それぞれの効果を高める可能性が示されています。

今回の契約では、アストラゼネカとPharmacyclics社は非独占的ベースで提携しており、複数の第I相および第IIa相の試験が検討、実施される可能性があります。固形がんに集中する試験はPharmacyclics社により主導され、血液がんに焦点を絞った試験はアストラゼネカが主導します。各試験の第I相では推奨される安全な耐性量と本併用療法のスケジュールを確立し、第IIa相ではより多くの患者を対象に安全性と有効性を評価します。本契約の財務条件は開示していません。これら臨床試験の結果を受けて、その他の併用療法におけるさらなる臨床開発が正当かどうかの判断を行います。

アストラゼネカのオンコロジー領域革新的医薬品部門の責任者であるSusan Galbraithは、「アストラゼネカにとって重要性が増している血液がん領域では、その治療に明確かつ大きなアンメットニーズが存在します。Pharmacyclics社とのパートナーシップは、患者さんの治療成果に有益な影響をもたらし得る、高い効果を発揮する可能性のある新たな併用療法の研究を可能にします」と述べました。

「我々は、当社の1日1回経口投与のイブルチニブと他の薬剤との併用療法が、血液がん全体における有効性と有効期間を改善する可能性があると前向きに捉えています。」と、Pharmacyclics社の会長兼最高経営責任者(CEO)であるBob Dugganは述べました。「加えて当社は、よりよい治療選択肢を必要とする固形がん患者さんの治療改善にむけた抗PD-L1抗体との併用におけるイブルチニブの可能性に非常に関心があります。」
 

イブルチニブについて
イブルチニブは、Cilag GmbH International(ヤンセンファーマシューティカルズカンパニーの1社)とPharmacyclics Switzerland GmbHにより共同開発されました。イブルチニブは、ヤンセンの関連会社が欧州、中東、アフリカおよび米国以外のその他の地域で販売しており、米国においては両社が共同販売しています。

イブルチニブは、ファーストインクラスの1日1回経口投与治療薬であり、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)とよばれるタンパク質を阻害します。BTKはB細胞受容体を含む複合体において重要なシグナル伝達分子で、腫瘍化Bリンパ球の生存と転移において重要な役割を果たす複合体のシグナルを伝達します。イブルチニブは腫瘍化Bリンパ球に対し制御不能な増殖および転移を指令するシグナルを阻害します。

イブルチニブは、2014年10月に、成人の再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫並びに少なくとも1回の前治療歴のある免疫化学療法が適さない慢性リンパ性白血病及び17p欠損またはTP53変異のある成人の慢性リンパ性白血病のファーストライン治療薬として欧州委員会から販売承認を取得しました。

イブルチニブは米国食品医薬品局(FDA)から3件の画期的治療薬指定を受けた唯一の化合物であり、当該指定を受けた最初の医薬品の一つです。

IMBRUVICA®はPharmacyclics, Inc.の登録商標です。

日本においてはイブルチニブは未承認です。

MEDI4736について
MEDI4736はプログラム細胞死リガンド1(PD-L1)を標的とする開発中のヒトモノクローナル抗体製剤です。PD-L1のシグナルは、がんの免疫システムによる探知を回避します。MEDI4736はこれらのシグナルを阻害することで、がんの免疫回避に対処します。MEDI4736は、他の免疫療法と並行して、患者さんの免疫システムを活性化しがんを攻撃することを目的として開発されています。

MEDI4736は単剤療法として固形がんを対象に開発中です。現在、非小細胞肺がん患者さんを対象に第III相開発段階にあり、頭頸部扁平上皮がん患者さんを対象とする臨床試験が2014年に開始される予定です。また、アストラゼネカとそのバイオ医薬品研究開発部門であるメディミューンは、MEDI4736 + tremelimumab(CTLA-4)、MEDI4736 + MEDI0680(PD-1)、 MEDI4736 + MEDI6469(OX40)および MEDI4736 + イレッサ(上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害剤)を含む、実施中のがん免疫治療併用試験の広範なプログラムを有しています。

Pharmacyclicsについて
Pharmacyclics, Inc.(NASDAQ: PCYC)は、がんおよび免疫介在疾患の治療を目的とする革新的な低分子医薬品の開発及び商業化に特化するバイオ・医薬品企業であり、QOLの向上、生存期間の延長、および深刻なアンメットニーズの解消を目的とする新規治療薬を創製、開発および商業化する持続可能なバイオ・医薬品事業を構築することを使命としています。Pharmacyclicsは、科学的開発と運営上の専門性に基づき有望な製品候補を同定・管理し、製品を迅速かつコスト効率的に開発し、商業化および/または適宜開発パートナーを追求することで、この使命を果たしていきます。

Pharmacyclicsはイブルチニブを販売しているほか、臨床開発段階に3つの製品候補、リード化合物の最適化の段階に数個の前臨床化合物があり、これらのプログラムを商業化に向けて推進するにあたり高い基準の倫理・科学的厳格性、および業務効率にコミットしています。Pharmacyclicsの本社所在地はカリフォルニア州サニーベールです。詳細については www.pharmacyclics.comをご覧ください。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に循環器、代謝、呼吸器、炎症、自己免疫、オンコロジー、感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細はhttp://www.astrazeneca.comをご覧ください。