BRCA変異陽性プラチナ製剤感受性再発卵巣がんの維持療法としてOLAPARIBがEUでCHMPの肯定的見解を取得

本資料はアストラゼネカ英国本社が2014年10月24日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。


アストラゼネカは、欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHMP)が、olaparibのプラチナ製剤ベースの化学療法に(完全あるいは部分)寛解している成人BRCA変異陽性(生殖細胞系および/または体細胞)再発プラチナ製剤感受性高悪性度漿液性卵巣がん、卵管がんまたは原発性腹膜がん患者における単剤維持療法として販売承認を推奨する肯定的見解を採択したことを、本日発表しました。Olaparibは、DNA修復に異常をきたした腫瘍を利用し、優先的にがん細胞を死滅させるポリADPリボースポリミラーゼ(PARP) 阻害剤です。

アストラゼネカのグローバル医薬品開発担当エグゼクティブバイスプレジデントおよびチーフメディカルオフィサーであるブリッグス・モリソンは、次のように述べました。「当社は、CHMPがolaparibをBRCA変異陽性卵巣がんのファースト・イン・クラスの治療薬として推奨したことを大変喜ばしく思っており、欧州委員会が審査終了後に下す決定を楽しみにしています。当社はolaparibがもつすべての可能性を検討することに注力しており、乳がんおよび胃がんを含む複数の癌腫における数多くの試験を実施しています。」

CHMPの肯定的な見解は、olaparibの有効性と安全性を、プラセボとの比較で、プラチナ製剤感受性再発高悪性度漿液性卵巣がん患者を対象に評価した第II相臨床試験であるStudy191の結果に基づくものです。本試験によりBRCA変異陽性卵巣がん患者において、プラセボとの比較で、olaparibの単剤療法が無増悪生存期間(PFS)を有意に延長したことが示されました – PFS中央値11.2ヵ月対4.3ヵ月(PFS HR=0.18; 95% 信頼性区間0.10–0.31; p値<0.0001)。現在までにolaparibによる維持療法に伴い最も多くみられた有害事象は全般的に軽度から中等度であり、吐き気、嘔吐、疲労および貧血を含みます。

Cancer Research UKのチーフエグゼクティブであるHarpal Kumarは次のように述べました。「異常をきたしたDNAの修復によるがん細胞の弱点を利用する新世代の医薬品であるPARP阻害剤の発見・開発において、Cancer Research UKの科学者たちが早期に役割を果たしました。その結果、olaparibがCHMPの肯定的見解を得たことを、私たちは大変喜ばしく思っています。承認されれば、olaparibは進行卵巣がんに罹患した女性に新たな希望をもたらすことが出来ます。そして、これはアストラゼネカと私たちのパートナーシップが、患者ががんを克服する新たな治療薬を提供する私たちの取り組みを加速させる一助になっていることを示しています。」

CHMPのolaparibに関する肯定的見解は、今後欧州連合における医薬品の承認権限を有する欧州委員会により審査されます。最終的な判断は欧州連合加盟28ヶ国に加えアイスランド、ノルウェーおよびリヒテンシュタインに適用されます。承認されれば、olaparibはBRCA変異陽性再発プラチナ製剤感受性高悪性度漿液性卵巣がんの治療薬の最初のPARP阻害剤になります。

1. Ledermann J, et al. Olaparib maintenance therapy in patients with platinum-sensitive relapsed serous ovarian cancer: a preplanned retrospective analysis of outcomes by BRCA status in a randomised Phase II trial. The Lancet Oncology 2014. http://dx.doi.org/10.1016/S1470-2045(14)70228-1
 

卵巣がんについて
ヨーロッパでは、卵巣がんは女性が診断されるがんでは5番目、女性のがんによる死亡原因では6番目に多く、これは主に、多くの場合において診断時にはすでに進行した状態で、予後が非常に悪いためです。BRCA1またはBRCA2変異陽性の女性は、卵巣がんを発症する高いリスクを持っています。これらの変異を有する場合、生涯にわたって卵巣がんを発症するリスクは、最大40%にも上ります。

Olaparibについて
Olaparib は、開発中の革新的なファースト・イン・クラスになる可能性のある経口ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤で、DNA修復経路に異常をきたした細胞に特異的に作用し、細胞死を誘導します。この作用機序により、olaparibがDNA修復に異常をきたした一連の腫瘍型に作用する可能性が示されています。

Study19は無作為化、二重盲検第II相試験であり、259例のプラチナ製剤感受性高悪性度漿液性卵巣がん患者におけるolaparibの有効性および安全性をプラセボとの比較で評価しました。

Olaparibは、現在、再発あるいは1次療法としてのプラチナ製剤を中心とする化学療法により完全寛解あるいは部分寛解したBRCA変異陽性(BRCAm)卵巣がんの維持療法治療薬として開発中で, 第III相試験の段階にあります。同剤はアストラゼネカが卵巣がんの治療薬として開発中の多数の化合物のひとつです。胃がんおよびBRCAm乳がんの術後補助療法および転移性BRCAm乳がんの第III相試験も実施中です。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に循環器、代謝、呼吸器、炎症、自己免疫、オンコロジー、感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comをご覧ください。