塩野義製薬と米国メディミューン社における急性冠症候群を対象としたバイオ医薬品創薬プログラムに関するライセンス契約締結について

塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製薬」)と英国アストラゼネカ社の子会社でバイオ医薬品の研究開発を担うMedImmune, LLC(本社:米国メリーランド州、以下「メディミューン社」)は、このたび、塩野義製薬が見出した急性冠症候群を対象とする新規バイオ医薬品創薬プログラムの全世界における権利をメディミューン社に許諾する契約を締結しましたので、お知らせいたします。

今回、塩野義製薬からメディミューン社に導出した創薬プログラムは、HDL(高比重リポ蛋白)の代謝に対する作用を特徴とするものです。本契約の締結に伴い、メディミューン社は同創薬プログラムに関する独占的な権利を取得し、バイオ医薬品創製に向けた研究、開発ならびに製造を行います。製品化後は、アストラゼネカ社が全世界で販売を展開する予定です。塩野義製薬は、契約内容に基づく対価を得るとともに、日本における共同販売権を留保しております。

HDLは、血管内の余分なコレステロールを肝臓に運ぶことで、血液中のコレステロール値を管理する重要な役割を担っています。HDLの代謝を調節し、その値を上昇させることにより、血液中のLDL(低比重リポ蛋白)コレステロールや中性脂肪を管理するだけでは不十分と言われている心血管疾患(急性冠症候群を含む)の残余リスクをさらに低減することが期待されます。

今回の契約について、メディミューン社の循環器・代謝性疾患 バイオ医薬品研究部門 責任者であるCristina Rondinoneは、次のように述べています。「心血管および代謝性疾患はメディミューンの注力疾患領域の一つであり、塩野義製薬の創薬プログラムは、我々の心血管領域における既存プログラムを戦略的に補完する価値あるものです。我々は、世界中の優れた科学的な研究を積極的に取り入れており、今回この創薬初期段階にあるプログラムの権利を取得できたことを嬉しく思います。急性冠症候群の患者さまに有望な新薬をお届けできるよう、本プログラムの研究開発を速やかに進めてまいります。」

塩野義製薬とアストラゼネカ社は、現在、日本において高コレステロール血症治療薬クレストール®(ロスバスタチンカルシウム)の共同販売を行っております。両社の関係は、アストラゼネカ社が1998年に、当時前期臨床ステージにあった塩野義製薬創製のクレストール®を導入したことにさかのぼります。塩野義製薬 執行役員 医薬研究本部長 花﨑 浩二は、「両社はクレストール®を全世界の患者さまにお届けするために、20年近く協力関係を築いてきました。両社の良好な関係が、今回のメディミューン社との契約における礎になったと考えています。当社は本年4月より始動した新中期経営計画において、取り組むべき疾患領域の選択とリソースの集中を進めており、今回のライセンス契約はその一環として、本創薬プログラムの価値最大化に結びつく最善の選択であったと確信しております」と述べています。

塩野義製薬で見出された創薬プログラム由来の革新的新薬が、メディミューン社のバイオ医薬に対する最先端の創薬力、ならびにアストラゼネカ社の心血管系疾患領域における優れた販売力により、いち早く世界中の急性冠症候群の患者さまの元へ届けられ、治療に貢献することを期待しております。


【ご参考】

急性冠症候群について
急性冠症候群は、心筋への酸素と栄養の供給が不十分となることによって引き起こされる不安定狭心症や急性心筋梗塞等の一連の諸症状に対する包括的総称です。心筋の栄養血管である冠動脈内に、動脈硬化の原因であるLDLコレステロールなどを含んだ脂質の塊「プラーク」が形成され、そのプラークの突然の破壊により血栓が生じることで、冠動脈の血流が減少あるいは途絶して起こると言われています。

メディミューン社について
メディミューン社は、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業として、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事している英国アストラゼネカ社の子会社であり、同社のバイオ医薬品の研究開発を担っています。メディミューン社は、革新的な研究を先駆的に進めており、呼吸器、炎症、自己免疫疾患、心血管および代謝性疾患、がん、ニューロサイエンスならびに感染症、ワクチン等の注力疾患領域において新規治療経路の検討に取り組んでいます。メディミューン社の本社は、アストラゼネカ社の3つのグローバル研究開発拠点の一つとして、米国メリーランド州にあります。詳細はwww.medimmune.comをご覧ください。

塩野義製薬について
塩野義製薬は、「常に人々の健康を守るために必要な最もよい薬を提供する」という経営理念のもと、研究開発型の製薬企業として、患者さまに最もよい薬をグローバルに提供することに注力しています。感染症、疼痛・神経領域を研究開発の重点疾患領域とし、さらに、肥満・老年代謝性疾患や腫瘍・免疫疾患など、新たな疾患領域の研究開発にも取り組んでいます。塩野義製薬は、これらの疾患領域における革新的新薬の提供を通じて、世界中の皆さまの健康とQOLの改善に貢献してまいります。詳細はwww.shionogi.co.jpをご覧ください。