アストラゼネカ、開発中のOLAPARIB治療によるプラチナ製剤感受性再発卵巣がん患者のクオリティオブライフに関する新たなデータをESMO2014において発表

本資料はアストラゼネカ英国本社が2014年9月28日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。


スペイン、マドリッド‐アストラゼネカは、本日、マドリッドで開催されている欧州臨床腫瘍学会において、BRCA変異陽性プラチナ製剤感受性再発卵巣がん患者のクオリティオブライフ(QoL)へのolaparibの影響に関する新たなデータを発表しました。本データにより、プラセボとの比較で、olaparibによる治療をうけた患者のQoLに対する有害な影響はないことが示されました。

発表されたolaparibのデータは、Study 19中のBRCA変異陽性再発プラチナ製剤感受性高悪性度漿液性卵巣がん患者を対象にサブグループ解析から得られたものです。本解析により、olaparibの維持療法による治療開始後6カ月の時点で、プラセボ治療群患者の49.1%に対し、olaparib治療群患者の55.6%においてQoLの変化はありませんでした。さらに、プラセボ治療群患者の20.8%に対し、olaparib治療群患者の27%においてQoLが改善しました。1本試験において、健康関連QoL (HRQoL) は卵巣がん治療の機能性評価(FACT-O) 調査票を用いて測定され、通常かつ充実した生活を送る能力を含む、患者から報告された結果を記録しました。1

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)癌研究所の主任治験医師であるJonathan Ledermann教授は、データについて次のようにコメントしました。「olaparibの卵巣がんにおける有効性および忍容性は臨床試験により示されていますが、これらの新たなデータにより、患者のQoLを維持しつつ、治療のアウトカムを改善できる可能性が示唆されました。これらの結果は、現在治療の選択肢が限られているBRCA変異陽性卵巣がん患者を勇気づけるものです。」

無作為化、二重盲検第II相試験であるStudy19は、プラチナ製剤感受性高悪性度漿液性卵巣がん患者におけるolaparibの有効性および安全性を評価し、プラセボとの比較で、olaparibの維持療法が無増悪生存期間 (PFS) を有意に延長することを示しました(HR=0.35; 95% 信頼性区間 0.25-0.49; P値<0.001, PFS中央値8.4カ月対4.8 カ月)。2

アストラゼネカのシニアバイスプレジデント兼グローバル医薬品開発部門のオンコロジー領域の責任者であるAntoine Yverは、「これらの新たなQoLデータは、Study19により過去に示されたolaparibの有効性および安全性のエビデンスを補強するものです。本データにより、BRCA変異陽性卵巣がんの治療薬として開発中の本剤の更なる可能性が示されました。現在治療の選択肢が限られているこれらの患者さんにとって、重要なニュースになります。」と述べました。

欧州医薬品庁(EMA)は、2013年にolaparibの販売承認申請(MAA)を受理しており、EMAのCHMP(医薬品委員会)諮問委員会の見解は、2014年第4四半期に見込まれています。アストラゼネカは、olaparibの米国における薬事申請を2014年2月に行い、FDA(米国食品医薬品局)は、医療用医薬品(処方箋薬)ユーザーフィー法(PDUFA)に基づく優先審査の完了期限を2015年1月3日と設定しました。


NOTES TO EDITORS


卵巣がんについて
世界的に、卵巣がんは女性が診断されるがんでは7番目、3女性のがんによる死亡原因では8番目に多く、3これは主に、多くの場合において診断時にはすでに後期の状態で、予後が非常に悪いためです。BRCA1またはBRCA2変異陽性の女性は、卵巣がんを発症する高いリスクを持っています。4これらの変異を有する場合、生涯にわたって卵巣がんを発症するリスクは、最大40%にも上ります。5

Olaparibについて
Olaparib は、開発中の革新的なファースト・イン・クラスになる可能性のある経口ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤で、DNA修復経路に異常をきたした細胞に特異的に作用し、細胞死を誘導します。この作用機序により、DNA修復に異常をきたした一連の腫瘍型におけるolaparibの可能性が示されています。

EMAおよびFDAに対して提出したolaparibの承認申請は主要第II相試験Study19のデータに基づくものです。本データは過去に米国臨床腫瘍学会2013年度の年次集会で発表されるとともに、2012年にはNew England Journal of Medicine誌に、2014年にはLancet Oncology誌に掲載されました。

Olaparibは現在、再発および一次治療におけるプラチナ製剤を中心とした化学療法により、完全寛解(CR)ないしは部分寛解(PR)が見られたBRCA変異陽性卵巣がんを対象とした第III相試験を行っており、アストラゼネカが開発中である卵巣がんに対する複数ある化合物のひとつです。胃がん、およびBRCA変異陽性乳がんの術後療法および転移性がんに対する第III相試験も進行中です。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に循環器、代謝、呼吸器、炎症、自己免疫、オンコロジー、感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comにてご覧ください。

References
1 Ledermann J et al. Health-related quality of life (HRQoL) during olaparib maintenance therapy in patients with platinum-sensitive relapsed serous ovarian cancer (PSR SOC) and a BRCA mutation (BRCAm). Abstract and poster presented at ESMO 2014.
2 Ledermann JA, et al. Olaparib maintenance therapy in platinum-sensitive relapsed ovarian cancer . N Engl J Med 2012;366:1382-92.
3 WHO Globocan 2012. Population Fact Sheet. http://globocan.iarc.fr/Pages/fact_sheets_population.aspx. Last Accessed: 6 August 2014.
4 Cancer Genome Atlas Network. Integrated genomic analyses of ovarian carcinoma. Nature 2011; 474:609-15.
5 Petrucelli N et al. 1998 Sep 4 [Updated 2013 Sep 26]. In: Pagon RA, et al . GeneReviews™ [Internet]. Seattle (WA): University of Washington, Seattle; 1993-2014.