オンコロジーパイプラインの迅速な進展について 2014年度のASCOにて最新情報を発表

本資料はアストラゼネカ英国本社が米国時間の2014年6月2日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。


  • FDAよりBreakthrough Therapy(画期的治療薬)の指定を受けたAZD9291の大規模第Ⅰ相試験のデータから、1日1回単剤投与により特定の非小細胞肺がん患者において高い有効性が示された
  • 米国国立がん研究所によるプラチナ製剤感受性高悪性度漿液性卵巣がん患者におけるolaparibとcediranibの併用を検討した第Ⅱ相試験のデータから、2剤の併用が病勢進行までの期間をほぼ2倍に延長するとともに、奏効率を改善したことが示された
  • メディミューンの治験薬、改変型抗PD-L1ヒトモノクローナル抗体製剤であるMEDI4736の第Ⅰ相データより、6週間という短期間に腫瘍サイズの縮小が複数の用量レベルでみられ、臨床効果は1年間以上持続することが示された
  • 難治性非小細胞肺がん患者を対象としたMEDI4736とtremelimumab併用の第Ⅰ相用量漸増試験の早期データにより、現在までに評価した5つの用量レベルで同併用療法の有効性が示された

2014年6月2日、シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO:American Society of Clinical Oncology)にて、アストラゼネカおよびメディミューンの治験薬に関する40を超える抄録から説得力のあるデータが発表されたことを受け、アストラゼネカはアナリストおよび投資家に対する説明会において、自社のオンコロジーパイプラインの開発状況について最新情報を提供しました。

アストラゼネカのCEOであるパスカル・ソリオは次のように述べました。「2014年度のASCOはアストラゼネカにとって誇るべきものが多くある、重要な学会です。拡大中のオンコロジーパイプラインは有望なサイエンスと優れた人材に支えられています。当社は重要な中期および後期段階のプロジェクトにおいて説得力のある新規データを有しており、がん治療の在り方を変革する可能性と、適切な人材により開発が推進されていることが明確に示されています。これら次世代のがん治療薬を患者さんに可能な限り早期に提供するという決意は揺るぎません。」

アナリスト・投資家に対するプレゼンテーションのハイライトは下記のとおりです。

低分子化合物

AZD9291の大規模第Ⅰ相試験のデータ(5月31日土曜日発表)により、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤による前治療において病勢進行が認められたEGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)患者およびT790M耐性変異陽性(T790M+)のNSCLC患者において、1日1回単剤投与により高い有効性が示されました。T790M+患者の94%に、腫瘍縮小あるいは病勢の安定がみられました。さらにT790M+患者の64%が、30%以上の腫瘍縮小を達成しました。発生頻度の高い有害事象は、低グレードの下痢、発疹および悪心でした。

当社は米国におけるAZD9291の承認申請時期を、2015年下半期あるいは同年第1四半期の可能性もあると予想しています。AZD9291は米国FDAにより、FDA承認済みのEGFRチロシンキナーゼ阻害剤による治療中にも関わらず、病勢が進行した転移性、EGFR T790M変異陽性、NSCLC患者の治療薬としてBreakthrough Therapy(画期的治療薬)の指定を受けています。

米国国立がん研究所(NCI:National Cancer Institute)によるプラチナ製剤感受性高悪性度漿液性卵巣がん患者におけるolaparibとcediranibの併用を検討した第Ⅱ相試験のデータがlate-breaking抄録1として発表(5月31日土曜日)されました。このデータにより、olaparib単剤と比較し、経口投与可能な治験薬2剤の併用が病勢進行(無増悪生存)までの期間をほぼ2倍に延長するとともに、奏効率(ORR)を改善したことが示されました。

アストラゼネカは、この2剤併用を第Ⅲ相開発段階に進めるNCIの計画を支援します。

アストラゼネカのエグゼクティブバイスプレジデント兼チーフメディカルオフィサーであるBriggs Morrisonは、「これは非常に有望なデータであり、プラチナ製剤感受性高悪性度漿液性卵巣がん治療薬では最も長い無増悪生存期間が見られたデータのひとつです。さらに説得力があるのは、olaparibとcediranibの併用が化学療法に置き換わる可能性です。この併用が、現在治療選択肢が非常に限られている患者さんにベネフィットをもたらす可能性をさらに模索する第Ⅲ相試験に進むことを楽しみにしています」と述べました。

Immuno-oncology(がん免疫療法)

メディミューンの治験薬、改変型抗PD-L1ヒトモノクローナル抗体製剤であるMEDI4736の複数の第Ⅰ相データにより、さまざまな腫瘍型において持続的な臨床作用と忍容性が示されました。

第Ⅰ相用量漸増試験において、6週間という短期間に腫瘍サイズの縮小が複数の用量レベルでみられ、臨床効果は1年間以上持続しました。薬剤関連の重篤な有害事象の発生頻度は非常に低く、用量を制限するような毒性は観察されませんでした。

用量拡大フェーズのデータにより、300人を超える複数の腫瘍型の患者において、臨床作用の早期エビデンスを示すMEDI4736の臨床効果と忍容性プロファイルに関するさらなる情報が得られました。

第Ⅰ相試験結果は、前臨床データおよびこの標的の検証とともに、MEDI4736の第Ⅲ相臨床試験への移行を加速させる根拠になりました。

アナリスト・投資家説明会においてアストラゼネカは、中皮腫を対象とするtremelimumabの第Ⅱ相試験での目標登録症例数を引き上げ、承認申請のための試験としたことも確認しました。

ASCOで発表されたデータに加え、アストラゼネカは難治性非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象としたMEDI4736とtremelimumab併用の第Ⅰ相用量漸増試験の最新情報も提供しました。

早期データにより、現在までに評価した5つの用量レベルでNSCLC患者における同併用療法の有効性を示すとともに、用量を制限するような毒性はないことを示しました。

アストラゼネカは、ARCTIC臨床プログラムにおける新たな投与群として、NSCLC患者を対象としたMEDI4736とtremelimumabの併用を検討する第Ⅲ相試験の開始を計画しています。

メディミューンのエグゼクティブバイスプレジデントであるBahija Jallalは、「がん免疫療法は、がん治療の全貌を変革しつつあります。開発は急速に進んでおり、メディミューンがその有望なサイエンスにより、この重要な領域で主要な役割を果たすことを期待しています。アストラゼネカとメディミューンのポートフォリオを合わせると、当社は、この有望な治療アプローチを探索するにあたり独自のポジションを有し、MEDI4736に関しては既に複数の併用試験を開始しました」と述べました。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主に循環器、代謝、呼吸器、炎症、自己免疫、オンコロジー、感染症およびニューロサイエンスの領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttp://www.astrazeneca.comにてご覧ください。 


1late-breaking抄録:未発表かつ重要な最新の研究の進歩を示すとして認められた抄録