高血圧・狭心症・不整脈治療剤「インデラル®錠10mg、同20mg」不整脈に対する小児等の用法・用量の追加承認を取得


アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:ポール・ハドソン)は、高血圧・狭心症・不整脈治療剤「インデラル®錠10mg/20mg」(一般名:プロプラノロール塩酸塩)に関し、公知申請※1を行っていた、不整脈における小児の用法・用量の追加について、2012年5月25日付で承認を取得しました。

インデラル®は、1964年に英国で開発され、世界で初めて臨床的に応用された交感神経β受容体遮断剤です。本剤は、1966年に日本に導入された後、狭心症、各種不整脈の治療剤として製造・承認され、その後高血圧に対する効果も確認されました。国内外において多数の研究報告が発表され、最も長い臨床経験を有する代表的なβ遮断剤として、現在も、高血圧、狭心症、不整脈の治療に用いられています。

一般に、小児等に発現する不整脈は、心電図上では重篤であっても患児の訴えは少なく、特に基礎疾患のない不整脈では症状がないことが多い等の理由から、成人の不整脈に比べて認識されることが少なかったと推定されています。また、小児不整脈では虚血性心疾患や動脈硬化等の老化に伴う変化も見られないことから大部分は放置されてきています。しかしながら、小児突然死の原因疾患として乳幼児突然死症候群、先天性心疾患、肥大型心筋症、川崎病と並んで不整脈(頻脈性、徐脈性)、Commotio Cordis(心臓震盪、致死性不整脈を惹起)が挙げられており、また、頻脈、特に上室性頻拍や心房粗動が持続すると、全身の心血行動態の異常が生じたり、短時間で心不全に移行したりする懸念があります。

昨今のカテーテルアブレーションや植え込み型除細動器等の非薬物療法の発達により、成人においては多くの頻脈性不整脈の根治・コントロールが可能となっていますが、小児においては解剖学的にアプローチが困難な場合が多いため、薬物療法が重要かつ主たる治療手段となっています。しかしながら、これまで小児等での適応を有する抗不整脈薬は、ジギタリス製剤、フレカイニド酢酸塩及びベラパミル塩酸塩のみであり、多様な病態に基づく頻脈性不整脈を治療するためには不十分な状況です。特に乳児期までの患児にみられる不整脈の多くは交感神経系のアンバランスによって生じるため、β遮断薬の有用性が高いことが想定されています。

当社は、最も長い臨床経験を有する代表的なβ遮断剤であるインデラル®を通じて、新たな治療選択肢を提供し、引き続き医療の発展に貢献して参ります。


公知申請に至る経緯
インデラル®錠10mg/20mgは、「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議※2」での検討結果を受け、期外収縮(上室性、心室性)、発作性頻拍の予防、頻拍性心房細動(徐脈効果)、洞性頻脈、新鮮心房細動、発作性心房細動の予防に対する小児用法・用量の追加について、2011年5月13日付けで、厚生労働省よりアストラゼネカ株式会社に対して開発要請がなされました。さらに、2011年11月7日に開催された薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会において、事前評価が行われ、公知申請が実施可能と判断されましたので、2011年12月5日に申請を行いました。

※1 公知申請とは、医薬品(効能追加等)の承認申請において、当該医薬品の有効性・安全性が医学的、薬学的に公知であるとして、臨床試験の全部又は一部を新たに実施することなく承認申請を行うことができる制度。
※2 「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」は、欧米では使用が認められているが、国内では承認されていない医薬品について、製薬企業による未承認薬・適応外薬の開発を促進することを目的として設置された会議。厚生労働省が主催し、医学的・薬学的な学識経験者で構成されている。

概要

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、イノベーション志向のバイオ医薬品も含むグローバル製薬企業であり、主に消化器、循環器、ニューロサイエンス、呼吸器・炎症、オンコロジー・感染症領域の医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。アストラゼネカは100カ国以上で事業を展開しており、当社の革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。
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