去勢療法抵抗性前立腺がんを対象とした ジボテンタンの第Ⅲ相臨床試験結果

この資料は、英国アストラゼネカ社が9月27日に発表したプレスリリースを日本語に翻訳・再編集し、皆様のご参考に供するものです。 この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。
 


本日、アストラゼネカは転移巣を有する去勢療法抵抗性前立腺がん(CRPC)患者を対象にジボテンタンを検討した試験において、主要評価項目である全生存期間の有意差が示されなかったと発表しました。

Study14は転移巣を有するCRPC患者594例を対象に、標準療法にジボテンタン10mgを追加した際の有効性を評価する第Ⅲ相無作為化プラセボ対照臨床試験です。本試験における安全性および忍容性プロファイルはこれまでの臨床試験と一致していました。

本試験結果に基づき、現時点においては規制当局へのジボテンタンの承認申請は予定していません。ジボテンタンを評価するENTHUSE臨床試験プログラムでは、本試験と異なる背景のCRPC患者を対象とした他の2つの臨床試験が進行中です。なお、Study14の全結果は2011年に公表予定です。


NOTES TO EDITORS:

ジボテンタンと第Ⅲ相臨床試験プログラムについて
ジボテンタンは1日1回投与の経口薬で、エンドセリン系の作用に対して阻害作用を示します。前立腺がんが進行するに従い、エンドセリン系の作用が制御されなくなり、その結果、前立腺がんの増殖・転移が促進されます。ジボテンタンはエンドセリンA受容体上でエンドセリンに対する拮抗作用を示すことで、前立腺がんの増殖および転移を遅延させると期待されます。

ジボテンタンはENTHUSE(Endothelin A Use)臨床試験プログラムにおいて、CRPC患者3,000例以上を対象に有効性および安全性が検討されています。ENTHUSE臨床試験プログラムにはStudy14のほか、2つの臨床試験があります。

  • Study15:転移巣のないCRPC患者を対象にジボテンタンとプラセボを比較検討
  • Study33:化学療法を受けている転移巣を有するCRPC患者を対象に、ジボテンタンと化学療法併用療法を化学療法単独療法と比較検討


前立腺がんおよび去勢療法抵抗性前立腺がんについて
前立腺がんは主に50歳以上の男性にみられる疾患です。西洋諸国では最も頻度の高い男性のがんであり、罹患率も増加傾向にあります。世界では毎年67万人以上の男性が前立腺がんと診断され、これは男性における新規発症がんの9分の1にあたります。前立腺がんは肺がんに次いで2番目に多いがんです。また、前立腺がん患者の5人に1人が去勢療法抵抗性前立腺がんに進展します。去勢療法抵抗性前立腺がんとは、体内で自然分泌され、がんの増殖に関与するテストステロンの働きを抑える治療が効かなくなった前立腺がんのことです。患者の多くに大きなメリットをもたらすテストステロンの働きを阻止する治療(内分泌療法)に対し、ほとんどの患者が内分泌療法への耐性を示すようになり、去勢療法抵抗性前立腺がんに進展します。このような患者の治療選択肢は、生存期間を改善することが示された化学療法のみです。