10年におよぶ長期データにより アリミデックス(アナストロゾール)は早期及び長期ベネフィットの 双方でタモキシフェンを上回ることを確認

この資料は、英国アストラゼネカ社が6月17 日(英国現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に翻訳・再編集し、皆様のご参考に供するものです。
この資料の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語が優先します。


大規模ATAC試験の10年(120ヵ月)の追跡データにより、ホルモン受容体陽性の 閉経後早期乳がん患者におけるタモキシフェンを上回るアナストロゾールのベネフィット (術後療法における早期および治療終了後5年間)が実証されました



2010年6月17日 英国マックルスフィールド発:閉経後早期乳がん患者を対象とする世界最大かつ最長の試験のひとつであるATAC試験の10年のデータが新たに発表され、治療終了後においても、タモキシフェンに対するアナストロゾールの長期の有効性およびすでに確立されている安全性プロファイルが引き続きみられることが更に確認されました。

この最新のデータにより、アナストロゾールはタモキシフェンに対し、術後療法開始早期から治療終了後5年間にわたるベネフィットが証明されました。これは、他のいかなるアロマターゼ阻害剤の術後療法の試験と比較しても最も長期のデータです1

現在、乳がんに罹患する女性は世界で年間110万人にのぼります2。早期乳がんの再発リスクは長期にわたり高く、このリスクは最低15年間続きます3。乳がん再発・転移のマネジメントは緩和療法になる可能性が高いため、早期乳がん治療の目標は治療早期のみならず長期間にわたり再発を予防することです。ATAC試験の新たな結果により、アナストロゾールを術後療法として処方することで、5年間の治療期間はもちろん、治療終了後最大5年間においても再発が予防されキャリーオーバー効果が再確認されました。1

ホルモン受容体陽性患者(アナストロゾール:2,618例、タモキシフェン:2,598例)に関する10年間の追跡データにより、アナストロゾールはタモキシフェンと比較して、主要評価項目である無病生存期間(DFS)において有意な改善が示されました。

アナストロゾールのDFSのイベント発生数735例(28.1%)に対しタモキシフェンは824例(31.7%)(ハザード比(HR) 0.86; 95%信頼区間( CI) 0.78, 0.95)であり、同様の改善効果は、再発までの期間(TTR)においても認められました(TTRのイベント発生数:アナストロゾール:456例(17.4%)、タモキシフェン:558例(21.5%)(HR 0.79; 95% CI 0.70, 0.89))。また、再発後の死亡率はアナストロゾール(284例、10.8%)のほうがタモキシフェン(320例、12.3%)より低いことが示されました。(HR 0.87; 95% CI 0.74, 1.02).1

英国の疫学・数学・統計センターがん研究部長のJack Cuzick教授は、「ATAC試験の新たなデータで実証されたアナストロゾールの治療終了後5年間にわたるキャリーオーバー効果は、ホルモン受容体陽性の閉経後早期乳がん患者に術後療法としてアロマターゼ阻害剤を投与することの妥当性を更に支持しています。他のいかなる試験においても、これほど明らかな「キャリーオーバー効果」は実証されたことはなく、ATAC試験データの信頼性および成熟度により、アナストロゾールを乳がんという過酷な疾患の治療薬として使用することへの医師の自信および患者さんの信頼が高まるものと考えています。」と述べています。

120ヵ月の時点でのアナストロゾールの忍容性プロファイルは、ATAC試験の過去の結果と一致しており、新たな安全性に関する懸念は報告されませんでした1。治療期間中の骨折率はアナストロゾール投与患者においてタモキシフェン投与患者よりも高率でしたが、治療終了後の期間では骨折率は同様でした。他の新たながんの発症率に関し、全体としては、アナストロゾール(425例)とタモキシフェン(431例)は同様でした。皮膚がん(8例対19例)、子宮体がん(6例対24例)、卵巣がん(17例対28例)においてはアナストロゾールが低率でしたが、直腸がん(66例対44例)及び肺がん(51例対34例)においてはアナストロゾールが高率でした1

アナストロゾールは有効性及び安全性が実証されており、現在世界で最も広く処方されているアロマターゼ阻害剤です。次に多く処方されているアロマターゼ阻害剤の2倍以上の処方がなされており、550万患者年を超える処方実績を有しています。今回発表された新たなデータは、アナストロゾールによる治療により、ホルモン受容体陽性の閉経後早期乳がん患者に対し、タモキシフェンと比較して、より長期にわたり再発を予防するという更なるエビデンスを提供しています。

アストラゼネカは30年以上にわたって、乳がん領域における内分泌療法で実績を重ね、世界中で早期乳がんと進行・再発乳がんの治療に貢献しています。

Notes to Editors

この発表に関しましては、大阪大学大学院乳腺・内分泌外科の教授である野口眞三郎氏によると「ホルモン受容体陽性の乳がん患者は、術後5年以降も長期にわたり再発のリスクを有しており、これらの患者に対する術後ホルモン療法の有用性を厳密に評価するためには長期(10年)にわたるフォローアップが必要である。アナストロゾールとタモキシフェンを比較したATAC試験はブラインドをかけたまま術後10年の長期にわたりフォローアップを実施した唯一のアロマターゼ阻害剤の臨床試験である。そのデータの信頼性及び科学的な価値は極めて高く、そのため今回の長期成績の発表は世界から注目を集めていた。アナストロゾールのタモキシフェンに対する優位性が術後10年にわたり継続することを明確に示した今回の発表は、アナストロゾールの長期にわたる臨床的有用性を確立した極めて価値のある発表である。」と述べられております。

アリミデックスとATAC試験について

  • アリミデックス(アナストロゾール)はホルモン受容体陽性の閉経後乳がんの治療薬です。 ATAC(ARIMIDEX, Tamoxifen, Alone or in Combination)試験は、アナストロゾールとタモキシフェンという2つの術後療法の有効性と忍容性の比較検討を目的とする試験です。
  • 乳がんは、アロマターゼという酵素の作用であるアロマターゼ化という過程を通しエストロゲンを産生します。アナストロゾールは、アロマターゼを阻害することにより、エストロゲンの産生を抑制し、腫瘍が増殖するために必要な栄養を絶ち、がんの増殖を予防します。
  • アナストロゾールは、早期乳がんにおいて有効性及び安全性に関する10年間にわたる大規模かつ長期追跡データを有する唯一のアロマターゼ阻害剤です1

アストラゼネカについて

アストラゼネカは、イノベーション指向かつバイオ医薬品も含むグローバル製薬企業であり、主に医療用医薬品の創薬、開発およびマーケティング・営業活動に従事しています。アストラゼネカは消化器、循環器、ニューロサイエンス、呼吸器・炎症、オンコロジーおよび感染症領域におけるリーディングカンパニーで、2009年の全世界の売上は328億ドルでした。 詳細はこちらでご覧ください。www.astrazeneca.com

図

References

  1. Cuzick J, Sestak I, Buzdar A et al. 10 year analysis of the ATAC trial. 12th Milan Breast Cancer Conference. Poster I3. 16 -18 June 2010.
  2. Parkin, DM, Bray, F et al. Global cancer statistics 2002. CA: A Cancer Journal for Clinicians 2005;55;74-108
  3. The ATAC Trialists’ Group. Effect of anastrozole and tamoxifen as adjuvant treatment for early-stage breast cancer: 100 month analysis of the ATAC trial. The Lancet Oncology 2008; 9(1):45-53.
  4. AstraZeneca IMS data on file.