喘息治療の理想と現実のギャップが浮き彫りに -25,000人の喘息患者さんと5,000人の医師に対する実態調査-


気管支喘息患者さんと医師は喘息のコントロール像(管理のあり方)について、どのような理想を持ち、またその現実はどのような状況なのでしょうか。そしてそのギャップの要因はどこにあるのでしょう。この度、アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区、代表取締役社長:加藤益弘)は、医師と患者の喘息治療への満足度の向上を目指して、帝京大学医学部内科学講座 呼吸器・アレルギー内科 大田 健教授と共同で、気管支喘息のコントロール像と喘息治療に対する理想と現実のギャップについての実態調査「ACTUALⅡ」を実施いたしました。本調査は、本邦最大規模の医師5,000人と、その医師が診療している患者さん25,000人を対象としています。
(調査期間:2009年7月~10月)

その結果、下記のような実態が明らかになりました。

  • 医師・患者さんともに理想とする長期管理には到達していないと感じている
  • 医師・患者さんともに理想とする長期管理薬と現実に大きなギャップが生じている
  • 約9割の対象患者さんが配合剤を含む吸入ステロイド剤を処方されていたにも関わらず、その約半数がコントロール不十分である
  • 喘息コントロールが不十分にも関わらず、多くの患者さんが現治療に満足している


約9割の対象患者さんが配合剤を含む吸入ステロイド剤を処方されているにも関わらず、アドヒアランスの低さなどにより半数以上がコントロール不十分であることが浮き彫りとなりました。要因の一つとして、医師と患者さんの喘息の病態に対する認識の違いがあげられます。多くの患者さんは「気管支が狭くなる病気」とは認識しているものの、基本病態である「気道の炎症」、「気道過敏性」と認識している患者さんは半数以下でした。また、病態の説明を受けている患者さんほど治療満足度は高い傾向がみられました。
また、喘息治療を受けている患者さんの治療に対する満足度は比較的高い (10点満点で平均7.7点) ものの、「週1回以上発作治療薬を使用する」、「朝起きた時に症状がしばらく治まらない」など、約半数の患者さんが症状を訴えておられることが分かりました。つまり、医師・患者さんともに「理想像」とする「発作のない健康な人と同じ生活」が、実際の治療目標としては十分に認識されていないことが推察されます。

大田教授は、「本調査結果を多変量解析したところ、患者さんの満足度に最も影響を与える因子は『長期にわたって発作のない安定した生活』、『数分で症状が消失し、長時間安定した状態』であることが分かりました。今後の喘息治療では、医師と患者さんとが相互にコミュニケーションを取りながら、もっと高い治療ゴールを目指してもらいたいですね」と述べています。

 

 

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